今は自転車が好き

いつの間にか自転車とは関係のない写真ブログになってしまいましたが、
タイトルは変えずに、

今日の夕刊から

2008-01-28 20:30:48 | 人の世

【鳥インフルエンザ懸念 渡り鳥 餌付け「待った」】
1/28付け読売夕刊の記事。
鳥インフルエンザを心配して、ハクチョウなどの飛来地での餌付けを禁止・自粛するように養鶏業者が要望を出しているらしい。

この記事で気になること2点。
1.餌付けが生態系に与える影響にはほとんど触れずに、人間との関わり(養鶏業者の主張、「ハクチョウを愛する会」の主張)だけしか述べられていないこと。
2.日本野鳥の会自然保護室の主任研究員の話として、
  ・鳥インフルエンザ感染の危険性はある
  ・しかし、衛生状態は管理者や行政が気を配るべきこと
  ・したがって、餌付けの禁止や自粛は筋違い
  との話を載せていること。

日本野鳥の会が餌付けに対して肯定的な見方をしているなんて、信じられない。
結局、かわいい鳥を間近で見たり、写真を撮ることだけに喜びを感じる人の集まりだったのだろうか。
この記事を機会に、餌付けに対しての議論が深まることに期待したい。
※記事原文は「鳥インフル」と表記されているが、インフルエンザをインフルと略すのにはどうもなじめない。

【「波動」入り段ボール】
同じく1/28付け読売夕刊、ネイチャー面のコラム。
果物が入っている箱に「『波動』入り段ボール」と表示してあり、そこからエセ科学を否定する啓発的な内容。
「自然界に存在する超微弱エネルギー『波動』を利用した 賞味期限延長を可能にした画期的な段ボール」らしい。

『波動』に限らず、「科学的な言葉」で一般人をだまそうとする広告が多すぎる。
怪しげなゲルマニウムローラーや、強力な磁石で水の分子構造を変えるとか、ギャンブルに絶対に勝つ確率論などはちょっと考えれば怪しいとわかるのだが、砂糖の消費を増やすことを目的にした「砂糖を科学する会」は、彼らに反対する意見を聞いたことがなければ思わず信じてしまいそうな言葉を使って、自分たちの利益を守るための「理屈」を主張をする。
「肌は弱酸性だから、赤ん坊の肌を洗うには弱酸性の洗浄剤が適している」などということが、科学的に証明されているのだろうか?

大学の頃の指導教授が論文指導のたびに、『アカデミックなことをジャーナリスティックに書けるのが優秀な研究者だ』というようなことを言っていたのを思い出した。 最近マスコミに出てくるのは『ジャーナリスティックなことをアカデミックに見せかける』学者が多い。

科学は用語ではなくその方法に意味があるのだが、その使っている言葉にだまされないように注意したい。


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