雪害の記録 2006 Apocalypse

君死にたもうことなかれ

(青森)気象庁が今冬から無人積雪計使用

2005年11月01日 | 雪害の記録04-05
 気象庁は十月から、降雪量の観測を、板の上の雪を職員が測定する「雪板」から無人積雪計を活用する方法に変更した。しかし、新方式で計算すると、ひと冬の降雪量(累積降雪量)が一〇四三センチと四年ぶりに一〇メートルを超えた昨冬の青森市は七二四センチまで減り、平年値(七七四センチ)も下回ることになる。青森地方気象台のデータを除雪業者との委託契約や出動の基準にしている青森市は困惑し、十一月一日から独自に雪板方式による観測を始める。

 雪板観測は毎日午前九時、午後三時、午後九時の計三回、板に降り積もった雪を測る。測定後は雪を落とすため、六時間、または十二時間の降雪量が分かる。積雪計は一時間ごとに自動計測している積雪の差から、一時間の降雪量を割り出す。

 気象庁は「雪板と積雪計は似たような観測結果になる」とする。しかし同気象台の試算では、累積降雪量が一〇メートルを超えた二〇〇〇-〇一年、〇四-〇五年は、ともに七メートル台に減少。一方、七メートル台だった一九九九-〇〇年は八メートル台に増加する逆転現象も起きる。

 同気象台は「積雪が多い場合、雪自体の重みが加わり、雪板方式と積雪計方式の差が広がる」と分析する一方、「これまで一日三回だった降雪量の計測が毎時に増える」と積雪計方式のメリットを強調する。

 同気象台が観測方法変更を関係機関に伝えた九月下旬以降、青森市道路維持課の担当者は同気象台に「何とか雪板観測を続けてほしい。昨冬の豪雪が『災害』ではなくなってしまう」と訴えた。しかし、気象台側は「気象庁の方針」と述べるにとどまった。

 「道路上に降った雪は、雪板の観測値が最も近い。新しい方法は除雪のデータには使えない」と話す同課。除排雪業者との契約額は累積降雪量を基準にしていることもあり、市として独自に雪板観測することを決めた。

 同課は三十一日、同市佃地区の気象台跡地を活用した公園「つくだウェザーパーク」の一角に、公的な気象観測に使用できる検定を受けた雪板を設置する。

 観測作業は民間気象会社に委託して従来通り一日三回測定し、気象台と同等の観測を行うことにしている。

Web東奥
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