その一)
大宮神社の8摂社をご紹介したブログで、付近の神社を調べてみると申し上げました。千葉の神社庁にこの周辺の神社の神主さんを問い合わせを致しましたところ、潤井戸の白幡神社の神主である、小田様をご紹介戴きました。
電話で事情を説明しましたところ、快く訪問に応じて戴き、市原市小田部のご自宅にて、10月27日にお話を伺うことができました。
雨上がりの湿った風情がよく似合う、木の御門を入ると注連縄も厳かな表玄関にいざなわれ、気さくにご対応を戴き、こちらも楽しい時間を過ごさせていただきました。
早速取り出されたのは千葉県の神社の言わば総覧ともいうべき、立派なご本。これを見せて戴き、私がウォーキング中に気になった、ちはら台周辺の神社の記事を写真に収めさせて戴きました。
小田様ご自身は70代半ば、代々続く御神職で現在はご子息とお二人で市原及び千葉市緑区の30か所の神社の神職を務められているそうで、メインは潤井戸の白幡(しらはた)神社とのこと。ご祭礼日が重なる10月と正月は相当ハードな状況とのことです。
さて、以前このちはら台は昔の行政区画で、草刈、押沼、番場より成り立っていると、紹介しましたが、明治の町村合併前は、それぞれが村という単位でした。今回紹介する7社はすべて、明治の神社の整理で村社とされた神社となります。そしてすべて小田様が宮司をお勤めになっています。
まずは神無月公園をバス通りから別れ、まっすぐ村田川にかかる押沼橋を渡り、豪壮なお屋敷の集落を抜けて市津から瀬又に抜ける道に面して、高台にあるのが押沼神社です。立派な鳥居と整備された階段を上がると、小ぶりな社殿がございます。境内には子安神社がかわいい。旧押沼村の村社で、くだんの総覧発行時の氏子さんは40軒ほど。
御祭神は日本武尊。近江(滋賀県)一宮の建部大社や、摂津(大阪府)一宮の大鳥神社の御祭神として有名ですが、千葉県を含む関東にも多い、御祭神です。ブログの最初に房総の二宮で紹介致しました、茂原の橘樹神社の御祭神弟橘姫の旦那様でございます。
残念ながら明治6年の火災により、本殿・拝殿、さらに記録類がすべて焼失してしまい、ご由緒などは詳細不明となってしまっていました。境内からはちはら台が遠景できます。ご本殿左右の軒下には、龍の彫物が厳めしい。
次にちはら台整形外科さん横の三叉路を市津方面に抜け、さらに永吉に向かう道と、瀬又方面に行く三叉路を左に行くとすぐに左側にあるのが、番場神社です。鳥居には「山王大権現」のへん額が掲げられ、38段の急な階段を上ると横に広がる拝殿があります。
御祭神は大宮神社の摂社のうち、日枝神社と同様の大山咋命。近江大津の日吉神社より勧請されたものです。明治以前は天台系のお寺とご縁があったのでしょうか。こちらは氏子さんは43戸ほどと記録に残っています。こちらも境内に子安神社が祭られています。
ご本殿の右後ろには小さな稲荷さんも祀られています。
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