静岡文化芸術大学 室内楽演奏会

静岡文化芸術大学で学生が中心になって企画・運営を行う室内楽演奏会のブログ

サリ・メカールの練習風景~チェンドラワシ

2013年06月11日 | バリ島のガムランコンサート情報進捗日記
 先週の稽古では、チェンドラワシの踊り合わせがありました。チェンドラワシCendrawasihは、1988年に創作された二匹の番いの極楽鳥を表現した舞踊。作曲はバリの大作曲家イ・ワヤン・ブラタI Wayan Berathaと芸術大学の当時は若き作曲家イ・ニョマン・ウィンダ I Nyoman Windhaの合作、コレオグラファーは、大学教員のスワスティ・ウィジャヤ・バンダムSwasthi Wijaya Bademというものすごい顔ぶれの作品。当時は教育関係者がつくった実験的な作品でした。
 この舞踊がバリで初めて披露されたのは1988年の2月のことで、とにかくバリで大センセーショナルを巻き起こした当時の問題作でした。私はちょうど、芸術大学に留学中で、バリのアートセンターにおいてこの初演を見ています。バリ舞踊の基本的な型はかなり変形して、「これがバリの舞踊か?」といわれるほどの現代作だったのです。しかもその衣装もそれまでみたことのないものでした。
 今では、もう誰もがバリ舞踊の一つとして踊るチェンドラワシ。20年以上が経過したことで、それだけバリ舞踊も大きく変化し、チェンドラワシはもはや「バリ伝統舞踊」の域に達しようとしています。
 今回の浜松公演では、舞踊界の若きホープの一人で、バリの芸術大学に留学経験のある安田冴さんと、なんと2年の留学を終えて7月半ばに帰国する大野里美さんの二人が踊ります。大野さん、まだバリなんですね。写真は、ジャウック・マニスを踊る荒内さんが、大野さんのかわりを務めています。

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