事前に調べた時、このコース、一年に200人程度のマイナーなコースという情報も得ていた
それでも、内蔵助山荘から広がる 雪渓とお花畑の向こうに見えるはっきりした下山ルートの魅力は大きく。
行ってみることに決定。
8月7日
この日も晴天。 朝日を見て。乾燥室のテーブルで弁当にしてもらった朝ごはんを半分程頂く。
5:24出発。
このカンバンの所で、なんということか~
待ちに待った雷鳥が出てきてくれた。 それも2羽の子供を連れて。
心配することは無いとは言う物の、 慎重に雪渓を渡る。 大満足の風景の中にいた。
受付の説明の通り、ルートには、しっかりと印もあり、言われた通りだった。
ところが、雪渓をまっすぐにわたって~~~ 対岸に印があるから~~のあとからが、 ルートが見つからない。
雪渓をはさんで、右の樹林帯か? 左の樹林帯か?
いやいや、間違ったかもしれないから、もう一度、戻って見るか?
あれこれ、動いてみて、 雪渓をさらに下りた先に印発見。
どの程度時間を使っただろう? それまで はっきりついていた印が無くなって、目の前に広がった雪渓を見た時。
そこを下りるという決心をするのに、躊躇があったことが理由だった。
ここでも、剣沢の雪渓を下りて行った時の経験が生きたことだった。
雪渓は中心部分を歩くのが大事で、端っこを歩くときが一番危ない。
いや~~ 道があって良かったね。 やったね。
そして、川を右手に見ながら、言われたように 藪が残っている場所へと入って行った。
楽しみにしていた岩や到着。
下山開始の表示では、内蔵助平までは4・6キロ 3時間という表示だったが。
我らが内蔵助平へ着いたのは、10:43 時間がかかった。
最初の橋へ到着。 金属製の橋は、四つん這いで渡った。 10:55
そして、この後、 左に黒部川の轟音を聞きながら、崖が切れていたり、注意する場所がいくつか出てきた。
前を行くうさぎさんの「気をつけて~~」の声が変った。
長く、ゆるいロープが一本 ガレ場の上にかかっていて、その下は、川原。
2番目のロープをつかんだ時、 人生で初というほど、凄い重力を感じ、ここまで握りしめたことがないというほど、引っ張られた。
そして、初めて、先ほどの気をつけての意味が分かった。
3番目を行くふふふさんにこれを伝えるのが遅かった。
彼女が2番目のロープに手を触れた時、 ガラガラと落ちて行った。 それでも、運よく、上手に下りて行ったので、大きなけがはないようだ。
その後も、果敢に何度か、ルートに戻ろうとするが、難しい地形だった。
この時、 リーダーうさぎさんが 動いた。
先に進んで、川に近い場所にあるルートから河原に下りて ふふふさんを迎えに行った。 このアイデアが無かったら、大きな事故になっていたことだろう。
幸い、河原から上がってこれた上、 ふふふさんに大きな怪我は無く、 無事にルートに戻れた。
この大事件のあとも、このルート、次々に登ったり、下りたり、 ルートも川の中を進む形だったり。
そうだ、 雪渓が邪魔している箇所に出くわした。
もう、この時期、雪渓の脇が開いてしまって、そのまま雪渓に上がることは出来ない。
最後、 雪渓の下をくぐり、川を渡って、対岸に着いた。
この後、ルートは手が入って来て、橋や梯子も頑丈なのが出てきた。13:35
もう、ひたすら、上がったり、下りたり、 長い道のりを頑張った。
いよいよ、ラスト、 黒部ダム下到着。14:30
凄い流れの上に作られた木の橋は怖いようだ。 橋から右手を見上げればダム。
旧日電歩道 14;58
そして、 登り一辺倒の道を歩き切って、 このトンネルを見つけた時の嬉しかったこと。15:06 我らの大冒険は終わった。 そして、皆無事だ。
入ってすぐの水場で顔を洗い、水を飲み。 トロリーバスのチケットを買った。
うさぎさんのクーの美味しそうだったこと。
扇沢からは、タクシーで温泉郷まで行き、何回かお世話になった立ち寄り湯にはいり、タクシーで信濃大町へ
松本乗り換えで特急で戻った。
あとから、あとから、あの大冒険の興奮がよみがえって来ている。
生還出来たって気持ちだね。
家族には、しばらくは我らの大冒険のことは 伏せておこう。
知っちゃったら、次から行くなといわれるかも。
いや―、振り返ってみれば本当に楽しかった。
晴天の下、あのスケールの中にいたなんて幸せです。
色々と、頭ぺこんです。
やっぱり、自然は侮れない。あのゴーゴーと轟音で流れていた黒部川の音が耳に残りました
私も他人事ではないと、きを引き締めているところ。あんなに辛かったのに、楽しかったんですよね。本当に不思議!