手刻みと自然素材で造る大工さんのブログ…

大工さんの作業場、現場の様子
日常の出来事、
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粘りのある建物2

2020-06-14 20:55:41 | ひとりごと

粘りのある建物の説明で欠かせないのが

土壁の家と貫き工法の家です。

柱を貫きという厚み15㎜、巾90㎜ほどの材料を貫通させ、

楔(クサビ)でその貫きを締め、それに竹小舞を編んで土をつける土壁(荒壁)の家。

貫き工法になるとその貫通させる貫きのサイズが厚み30㎜、巾が100~105㎜、

それを楔(クサビ)で締めます。

いずれも管柱(くだばしら)のサイズは4寸角(120㎜)以上、通し柱は5寸や6寸(180㎜)を

使います。

建物が大きく揺れても、その貫通した貫きとクサビが

力を逃がす構造となり建物が倒壊するのを防ぎます。

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粘りのある建物

2020-06-14 06:20:25 | ひとりごと

外から力が加わったとき、その力をひたすらこらえようと

建物をガチガチに固めた家と、

外からの力が加わったときにその力を受け入れその力を逃がす建物。

ガチガチに固めた家は力が加わりそれがおさまったとき、

見た目にはわからないが場合によっては建物にダメージが残る。

次に力が加わったときに建物に残った目に見えないダメージが

致命的になるかもしれない。

力を逃がす建物、外から加わった力を逃がしてるので建物に残るダメージは

少ない、建物は揺れるかもしれないがダメージは少ない、次に力が加わっても

受けた力を同じように逃がす。

どちらの家が良いのか、強いのか、選ぶのかは建てる人(建築主)の判断ですが、

我々は後者の家を造っています。

それは先人から伝わる、木組みの家、大工の手刻みによる仕口継手、長ホゾを

使った家です。

 

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