消費者金融と広告

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ビル・エモットの「官僚の大罪」を読もう

2008-10-19 19:54:10 | Weblog
●「官僚の大罪」ビル・エモット(鈴木主税訳、草思社)
今から12年前の1996年、日本の官僚の大失態をイギリスの「エコノミスト誌」の編集長だったジャーナリスト、ビル・エモットが「官僚の大罪:過去15年間、官僚は日本に大損害を与えつづけた」というタイトルで告発していた。

1996年当時は1990年代の失われた10年の真っ只中にあり、バブル崩壊、住専破綻処理疑惑、金融破綻、長引く不況など大変な時代で、彼は日本が抱える問題の責任はすべて官僚にあると指摘した。

というのも、官僚は1980年代から日本の経済政策に関して大失敗を繰り返していたからである。しかも彼らは、年功序列なので、上司の失敗を批判すると、いい所に天下りできなくなってしまうので、失敗を修正することができなかった(それは今でも同じ)。そのうえ、日本のマスコミ、特に新聞は、記者クラブにより完全に官僚の都合の良い情報を流すだけなので、一般国民は、本当のことを知らされていなかった。

そのため、外国人の方が、変なしがらみがないので、冷静に書けたのだろう。
しかも、イギリスにおいては長い時間をかけて民主主義を確立してきたわけで、個人と国家との関係にはリベラリズム(選択の自由、表現の自由、権威を公然と疑う自由)という思想が根幹をなしている。

そして、リベラルな懐疑主義は、国家は「(1)無知であり、(2)無能であり、(3)とらわれやすいものであり、(4)有害もしくは危険なほど強制的になる」と考えている。

この辺が、日本人が欠けている部分で、もっと疑わなければいけなかったと彼は書いており、そのためには政府の権限縮小しかないと説いている。

今の時代、財務省、農水省、社会保険庁など問題を起こしており、この本、ビル・エモットの「官僚の大罪」は再評価すべき本だと思う。

そして、あの当時はインターネットが普及しておらず、このような官僚にとって都合の悪い情報は流れなかったが、今はブログもあり、国民が情報を流せる時代であり、しかも世界と闘わないといけない時代なので、「ガラパゴズ状態の官僚の大罪」をもっと追及しないといけないだろう。

霞ヶ関埋蔵金男の本、読みました

2008-10-07 00:40:17 | Weblog
高橋洋一の「霞ヶ関埋蔵金男が明かすお国の経済」を読みました。
日本の経済がダメになった原因は、霞ヶ関に巣くう官僚だということがはっきりわかりました。
それにしても、「埋蔵金」の名付け親が自民党の財政再建路線派の中心にいる財政改革研究会(財政研)、いわゆる与謝野馨研究会だということです。
与謝野馨が会長をつとめる自民党の財政研で改革派若手の議員がいろいろ質問したときに、「そんな埋蔵金みたいなこというな」と一喝されたそうで、そのネーミングが面白すぎて一気にひろまったそうです。

高橋洋一は、「特別会計の資産から負債を除いた資産負債差額」と何度もいっていたそうですが、まったく反応がなかったのに、与謝野馨研究会のおかげで俄然脚光を浴びてしまったわけで、与謝野馨の功績、大です。

ただ、国民の苦しさを知らん振りして、官僚の言うとおりに動いているのは困ったものですが。