似た言葉で、「棚ぼた」とは、
「棚から牡丹餅」の略で、労せずして思いがけず幸運に
めぐり合った様子などを意味する表現、とWeblioにある。
(・・・こじつけ)
「たなばた」 は本来、「棚機」と書く。(由来は後述)
「はた」は、「機械」の「機」の字であり、
日本古来の、「『はた』という『布を織る道具』」 に、
この「機」という漢字を当てたものだ。
機械といえば、機織りくらいだった時代の話しである。
因みに、「機械」の「械」のほうの字は「かせ」と読むが、
「手械(てかせ)」「足械(あしかせ)」の「かせ」であり、それらは
人を捕らえるために手や足につけた「自由を奪う器具」となる。
まぁ、そういう意味を持つ字である。
因みに、当時の「布」といえば、「絹」か「麻」。
「木綿」が出てくるのは江戸時代以降であり、それまでの庶民は
布といえば「麻」。(植物の「麻」と麻薬の「大麻」、その有用性と
麻薬性については 「大麻 Hemp」 を参照のこと。麻の葉が
「麻薬」の原料となる。繊維としての麻の歴史は古いが、麻薬
としての歴史も、繊維に負けないくらいに古いと言われる。)
(「麻」の栽培)
「木綿」が出てくる前の庶民の「着物」は、「麻」か、「鹿」などの毛皮だった。
また、
「♪ 真綿色した・・・」 の 「真綿(まわた)」とは、
蚕の繭から引き伸ばした糸を綿状にした「絹」のこと。
「木綿」が生産される前は、「綿」と言えば「真綿」のことだった。
(真綿)
で、
「棚機(たなばた)」 というのは、
その大切極まる「布」、「神御衣(かむみそ)」を織って、
「棚」におそなえ して、神様に豊作を祈ったり、人々の穢れを
はらうという、古い日本の 「禊ぎ(みそぎ)行事」であった。
(「棚」とは、そなえ物を並べる板のこと)
その作業に選ばれた乙女は 「棚機つ女(たなばたつめ)」と
呼ばれ、川などの清い水辺にある「機屋(はたや)」に こもって、
川を下ってくる神のために心をこめて着物を織ったのだが、
そのときに使われた「織り機」も、「棚機(たなばた)」と呼ばれた。
(機屋) ・・・鶴の「おつう」が必死で恩返ししてる姿が浮かぶ
やがて時を経て、仏教が伝わってから、
この行事は、「お盆を迎える準備」として「精霊棚」を安置する
行事と重なり、行われるのが7月7日の夕方ということで、
「七夕(しちせき)」(「一朝一夕」の「せき」)と書いたものが、
「たなばた」という読み方に変わっていった、と言われている。
ここまで・・・
男の出番がない・・・
星も出てこない・・・・
(続く)
補記
「♪ 五色の短冊~」の5色は、陰陽五行説からきており、
青(緑)=木、赤=火、黄=土、白=金、黒=水を意味する
のだが、染料や色彩認識の関係で「黒」は、「紫」で代用される。