写真は20年以上も前のものとなりました

つれづれなるまゝに日ぐらしPCに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつづっていきます

再編集と深堀り(1)

2022年08月09日 | 随想

SF(Science Fictionと、漢字と、大麻、とか(2022年2月3日)」のところでは、論点があっちへ行ったり そっちへ行ったりと内容が定まっていなかったようなので、少し的を絞って再編集をしてみたい。

真ん中あたりに書いていた部分を少し丁寧にというか注釈付きで再掲してみると・・・、最近よく口にしているのが、「『我』を張る『図』に乗る『根』に持つ『気』にするという、心構えというか、心の持ち方のことば。時に「音を上げる」を加えることもあるが、まぁどちらかというと、我が奢りを制するというか、自分自身への箴言である。今までの生き方から抽出したエッセンスでもある。・・・・と、今回はこの部分。他のテーマの部分は後日。

で、「我(が)」というのは、(1)自分  (2)自分の思うとおりにすること、わがまま  (3) 自分の考えに固執すること、と言うような意味がある。

(我)

 

我を張る』という言葉の意味は、自分の考えを押し通して他人に譲らないこと、という戒めの意味で使っているつもりだったが、この言葉が変化して頑張るになった、という。

ホンマかいな、とも思ってしまうが、確かに、「頑張る」という言葉の意味を広辞苑と大辞林で調べてみたというサイトでもコメントしてあるように、「頑張る」は当て字であって「我に張る」が転じたもの、「我意を張り通す」という意味である、というのが最初の意味として出てきている。

我を張るという言葉そのものの意味はどちらかというとネガティブなものなのに、どうして励ますというポジティブの代名詞のような意味に転じてきたのかと思ったが、どうも「頑張る」という言葉自身も、元々は軽蔑の意味を含むマイナスイメージで用いられていたんだそうで、今では本家分家が+-を分かち合うことでお互いの存在がより確立してきたのだろうと思われる。

 

『図』に乗るという言葉の「」とは「絵画」のことではなく、「図面」でも「地図」でもなく、実は、坊主が読経の際に「お経」という漢字の羅列に「旋律を付けて唱える」ときの、ここで声を高くするとか音を伸ばすとかの「しるしを付けた箇所」を示したもの、それが「」なのだそうで、そこをうまく唱え過ぎたときに「図に乗れた」と言うんだそうな。ドャッ! っちゅう気分なんでしょうな。

 

そう言えば、葬式のときなんざ、下手っくそな坊主のお経を聞かされたりして、故人がかわいそうになることもしばしばだが、それは「図」に乗れきれなかったということなんだろうなぁ、ぅん、ナムナム・・・・。

 

長い間、何気なく「ズにのる」の「」とは「アタマ(頭)」のことだと思っていた。有頂天になってアタマの上にまで乗っかってしまうことなのかぃな、などと思っていた。

ついでに言えば、「調子に乗る」という言葉も、酒の席で浮かれて「銚子」(徳利とよく間違えられるが・・・)にまで乗ってしまう状態のことだと思っていた。

(銚子と盃、徳利と猪口)

 

・・・・日本酒は滅多に飲まなくなったし、ましてや熱燗とかは全くやらないし、宴会などもできなくなったのはコロナだけが原因ではないだろう。

お座敷文化というものも、ただ昔と同じようなやり方をしていては、いずれ消滅してしまいかねない。新しい視点での価値再発見でもあれば、あるいは甦る可能性が出てくる、かもしれない。

 

『根』に持つという「いつまでも恨みに感じて忘れないでいること」という意味の言葉だが、雑草というものは根っこから引き抜かないと刈っても刈っても生えてくるように、「根に持つ」の「根」は、なかなか消えない「物事の起こる元」とか「心の底」という捉え方であり、「持つ」も「心に抱いていること」ということを意味している。

過去の不満が消えないとか、嫌な感情がずっと消えないとか、「元から絶たなきゃ」ずーっと残っているから「根」という表現なんだろう。木へんを忄に代えると「恨み」というやっかいな感情になる。

また、弱者が強者に対して恨み・妬み(ねたみ)・嫉み(そねみ)などの感情を持つことのことを「ルサンチマン(ressentiment)」といい、心の中で復讐するという感情をも意味するようになっている。

鬱屈したその思想はキリスト教の教えの根底にあるとして有名だが、その亜流とも目されておらず全くの我流でしかない統一協会などといういかがわしい宗教も、根底には日本への恨(ハン)を晴らすという歪んだ教えで満ちている訳だ。(こんなものに政治家が近づくこと自体、俄には信じがたい事態なのだが。)

まぁ、他の宗教も僻んでみたり変な理屈をつけたりと、似たり寄ったりの片寄った思想を「教え」などと騙る巧妙な「集金組織」でしかない訳だが、すぐに引っ掛かる人が多いのが悲しい現実ではある。

・・・少しだけ掘り下げてみた。