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チェリスト 阪田宏彰のBlog

日々感じたこと、おすすめなモノ、お気に入りなど

若者との共演

2022-06-09 | ひとりごと
6/18に、自分の子供と言ってもおかしくない世代の若者に混じって演奏します。


素晴らしい技術を持った若者たちが、尽きることのないエネルギーを傾けるコンサートです。
なんで僕が混じっているのか・・・。
詳しくは知りませんが、どなたかの代演を急遽頼まれたのです。
このご時世、よくあることです。

プログラムは中々ヘビーです。
Mozart:Oboe Quartet
Beethoven:String Quartet no.3 op.18-3
Mozart:Clarinet Quintet

リハーサルは深く細かく、そして長く。
尽きることのない体力の持ち主たちの中で青息吐息になりながら、何とか務めています。
やたらと長生きするかもしれない阪田家の遺伝子。
同世代に相手をしてもらえなくなった頃に遊んでもらえるよう、体力を振り絞ります。

色々なことが目新しく、最近の若者の自主公演ってこうやって進むんだなぁ、と感心しきり。
チケットはこんなふうに申し込めるそうです。
https://form.run/@joel-kitagawa-1654318403

ショパンのチェロソナタ

2022-05-31 | ひとりごと
もう目と鼻の先ですが、6/4にショパンのチェロソナタを弾きます。


これまであまりショパンに縁が無かったのです。
副科ピアノの試験で何かを弾いた気がしますが、遥か昔の話・・・。
どんな人なのか、どんな時に誰のために書いたのか、慌ててお勉強中です。


YAMATO S.Q.で幾度か演奏している瑞穂町の耕心館(50席)が主催のコンサートです。
でもコロナ対応のため瑞穂町スカイホール(1000席!)で開催されます。

共演のピアニストは、粥川愛さん。
過去にも耕心館のコンサートに出演されている優秀なピアニストです。
桜美林大学でも同僚として顔を合わせるのですが、僕とは初共演です。
ショパンのチェロソナタに合わせて、晩年のピアノ作品も幾つか演奏していただきます。

弦楽器には縁遠い存在のショパン。
リハーサルを進める中で、急激にショパン脳が開いてくるのを感じています。
フランショームから見たショパンってこんな景色だったかもしれない。
ちょっと面白くなる予感をお伝えするブログでした。

ドボコン、ありがとうございました!

2021-10-25 | ひとりごと
とっても疲れました。
おそらく自分の演奏は無事故ではなかっただろうと思います。
でも後悔は無く、やり切った感覚が残っています。

まずご来場くださった皆様、ありがとうございました!
会場を埋め尽くすお客様の温かい雰囲気に助けられて、30分無事に走り切れました。

そして毎回見事なプロデュースを披露してくださる茂木マエストロ。

(左はブランデンブルク協奏曲第2番で見事なソロを披露されたTp.の長谷川さん)
今回も貴重な機会をいただき、演奏では明快な音楽力で支えてくださいました。
「何も心配無い」と重ねて伝えてくださる目の奥に、とっても心配してくださっているのが見えていました。
ドボコンの練習にかなりの時間を使って一つ一つ問題を丁寧に解決してくださったおかげで、本番に集中することができました。
ありがとうございます!

そしてオーケストラの皆様にも大感謝です。
音楽業界の重鎮が居並ぶ中、初日のリハーサル前は本当に吐きそうでした。怖くて吐きそうという体験は人生初だったかも・・・。
茂木マエストロがおっしゃる通り、交響曲としても成り立っているドボコンは全てのパートが大活躍します。
どのパートにもキラ星のようなソリストが配されているガラオーケストラの本領が発揮される曲でもあるのです。
リハーサルが始まり、ホルンソロからクラリネットソロへ繋がる第2主題を聴く頃には、胃のなかの鉛のような重さが消えていくのが分かりました。
そして地元のガラオーケストラのもう一つの強みに、アットホームな雰囲気があります。
多くのメンバーが、自宅から徒歩や自転車で集まるのです。長いリハーサルの中でたくさんの温かい応援の言葉をいただき、3日間前を向いて進み続けることができたと思います。

このオーケストラは、スタッフのレベルも非常に高いのです。
公演前から細かいことに気を配ってくださった主催の宮地楽器ホールの皆様。
ステージマネージャーをはじめ舞台に関わるスタッフの皆様は、ボーッと流されるままのソリストに的確な選択肢を与えてくれました。本当にありがとうございました!
友の会イベントで企画されていた「裏方の仕事」はコロナで中止になってしまいましたが、いつか再始動させて実現させてほしいものです。

最後になりましたが、チェロの同僚たちの熱いサポートには目頭が熱くなる思いでした。

昨年のYAMATO S.Q.ベートーヴェンチクルスのゲスト出演、2月の友の会公演での「チェロ二人会」と、大変な公演に立て続けに付き合ってくれた名手小川くんをはじめ、顔馴染みのメンバーがずらり。
ドボコンが終わって、「田園」で彼らの中に戻った時の強烈な安堵感には自分でもびっくりしました。
インターンとして参加してくれた西田くんも堅実な演奏の中でも楽しんでくれたようです。その姿をお母様にも観ていただけたようで本当に良かった。

終演後、彼らからワインの差し入れが!

ありがたくいただいて、1ヶ月の断酒にピリオドですね。

次はドボコン

2021-10-18 | ひとりごと
表題の通り、次は「ドボコン」なのです。
こがねいガラ・コンサート 2021


「ドボコン」とは、ドヴォルザークのチェロ協奏曲(コンチェルト)のことです。
「ドボコン」と言えば、ヴァイオリン協奏曲でもピアノ協奏曲でもなく、「チェロ協奏曲」なのです。
そしてチェロを生業にするものであれば、一度は憧れる名曲です。
もちろん、めっちゃ難しい・・・。

音楽界の片隅でひっそりと生きるチェリストにとって、これは望外の出来事です。
とはいえ、10/24はもう目と鼻の先。
実は9月にも別のオーケストラとドボコン共演の予定があったのですが、宣言解除の5日前だったために来年7月に延期になりました。
10/24も本当に開催されるのか疑心暗鬼になりながら、中止や延期の報告をするのは嫌なので間際まで待ってしまったのです。

コンサートのプロフィールをご覧いただければ分かるように、錚々たる先輩方がオーケストラにいらっしゃいます。
素晴らしい演奏家の方々ですが、家の前やスーパーでばったり会うご近所さんでもあるところがこのオーケストラの面白いところです。
怖いけど楽しみなこの感覚、どうお伝えすれば良いのやら・・・。

こがねいガラ・コンサートは今年で9年目。
毎年、公演の1ヶ月前くらいに公演をより楽しむための「茂木大輔の音楽講座」が恒例になっていて、僕も楽しみにしています。
今年は、会場に予定されていた小ホールがワクチン接種会場に使用されることになり、急遽オンライン配信になったそうです。

茂木大輔音楽講座【ドヴォルザーク】肉屋の息子の叶わぬ恋… 《チェロ協奏曲》 ①(前編)
茂木大輔音楽講座【ドヴォルザーク】肉屋の息子の叶わぬ恋… 《チェロ協奏曲》 ②(後編)
茂木大輔音楽講座【ベートーヴェン】《田園》は 田んぼじゃなくて 羊飼い!①(前編)
茂木大輔音楽講座【ベートーヴェン】《田園》は 田んぼじゃなくて 羊飼い!②(後編)

茂木さんのお話は止まることなく続きます。溢れ出る知識と音楽愛・・・。
《チェロ協奏曲》 ②で語られている、ドヴォルザークが第3楽章に追加した「最愛の人を悼む歌」は、技術的にも精神的にも本当に難しくて苦戦していたのですが、改めて表現する方向性とエネルギーを得た気がします。本当にありがたい。これからこの曲を弾くチェリストの皆様にも是非ご覧いただきたい動画です。
ちなみに茂木さんの後ろの窓にたまに人影が映っていますが、もしかしたら僕かもしれません。ここは僕のジョギングコースなのです。


今年は客席制限をしていた時期に一度完売となり、客席制限が解けてから改めて再販を始めたそうです。
まだ多少残席があるそうですので、是非お出かけください。

コロナ禍で聴く「シューマン」

2021-02-20 | ひとりごと
昨年の8月に企画されていたシューマンのピアノ曲・室内楽曲を集めたコンサートがありました。
とてもよく考えられた素晴らしい企画で、楽しみにしていたのですが、新型コロナウイルスの影響を考えて延期となりました。

かなり余裕を見て決めた延期先は年が明けた1月25日。
半年以上前には全く予想もできなかった緊急事態宣言下の公演になってしまいました。
もはや集客は望むべくもない状況でしたが、ピアニスト斎藤美香さんの勇気ある決断で無事開催にこぎつけました。

とても良いコンサートだったと思います。
なんというか、企画者・演奏者の熱意がきちんと伝わった気がします。
実際、ご来場くださったお客様にはとても喜んでもらえました。
でもこの内容はもっと多くのお客様に聴いてほしかった・・・・。

というわけで、今夜からオンライン配信が始まっています!
きっぷの良い斎藤さんらしく、全公演ノーカットだそうです。
自分は終曲のピアノ五重奏のみの出演ですが、是非全公演をご覧いただきたいです。

もちろん、会場で聴いていただくのがベストなんです。
生の演奏は、1/25の空気の中に消えていまいました。
でも、その時間に放出された熱量は配信でも感じていただけるはず。
そしてこの状況下だからこそ、シューマンプログラムは一層深い思索に誘ってくれることでしょう。


ロベルト・シューマン
熱情(フロレスタン)と理念(オイゼビウス)を巡る旅

【プログラム】
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 イ短調 作品105
幻想曲 ハ長調 作品17
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44
【出演】
斎藤美香 (Piano)
小山啓久 (Violin)
高橋暁 (Violin)
甲斐史子 (Viola)
阪田宏彰 (Violoncello)
【チャージ】
2,000円(税込)
※ツイキャス公式ストアにて発売。このページからご購入ください。
※別途、システム利用料としてチケット1枚あたり100円がかかります。
【視聴期間】2週間(2021/3/5 まで)
・ チケットは、視聴期間終了までの間、いつでもご購入いただけます。
・ チケットをご購入いただくと、視聴期間中は何度でもご視聴いただけます。
・ ツイキャスアカウントをお持ちでない方は、視聴URLページの「ログインして購入」をクリック後、「キャスアカウントを作成」または各SNSでのログインで、ご購入いただけます。

こがねいガラコンサート

2020-10-24 | ひとりごと
今年の「こがねいガラコンサート」もいよいよ明日!



ベートーヴェン交響曲第5番「運命」を筆頭に、今年は例年以上に親しみやすいプログラムがたくさん並んでいるような気がします。
同じくベートーヴェンの「ロマンス」2曲を演奏する、こがねいガラが誇る奥村愛・滝千春の両ソリストも見どころです。

これだけ親しみやすいプログラムが並ぶ中、一曲だけ「プロメテウス」第5曲という超マイナーな曲が演奏されます。
オーケストラの誰もが「知らなかった」と言うこの曲で、こっそり阪田もソロを弾かせていただきます。
弾くのはとてもシビアな曲ですが、とても美しいのでよかったらお聴きください。

と、ここまで書いておいてなんですが、実はチケットはとうの昔に売り切れているそうです。(客席50%制限なので・・・)
ホールとしても初めてだそうですが、ライヴ配信が行われるそうです。
こがねいガラコンサート/オンライン鑑賞券お申し込み

僕自身、有料のライブ配信に参加するのは初めてのこと。どんな風になるのか興味津々です。
オンライン鑑賞券では、一週間は視聴できるそうです。
昨年の「魔笛」では、本番中にオーケストラの譜面灯が全部消えるという事件が起きました。(未だに原因不明・・!)
お客様にはあまり分からなかったようですが、演奏者が一斉に前屈みになる様子は面白い光景だったことでしょう。
今年はどんな事件が起きるか、リピート再生で探してみるのも面白いかもしれません。

音楽落語「ひらばやし」

2020-07-07 | ひとりごと
東京都の「アートにエールを!」に採択され、動画が公開されました!
まずは13分間、てんこ盛りの仕掛けを見逃さないようじっとご覧下さい。

音楽落語「ひらばやし」

先の見えないコロナ休みが始まった頃。
小金井の観光協会のご依頼で風船ピアニカ動画を作ってから、「ひらばやし」の動画を作るのは今がチャンスなんじゃないか? と考えていました。
そんな時に降って湧いたのが、東京都の「アートにエールを!」の企画です。

素人の僕にとって動画編集ははかなり難事でしたが、この動画を完成させたい一心で一つ一つ手探りで進めました。
協力してくれた出演の皆様も、最初は「そんなことできるの!?」と半信半疑だったと思います。
僕自身、夏休みの自由研究に壮大すぎるテーマを掲げて泣きそうになっている子供の気分でした。

結果的に、本当にやって良かったと思います。
日々の演奏活動では気にする余裕が無かった「どう見えているのか?」という点を、ここまで意識して取り組んだのは初めてのことでした。
そして「ムジカこがねい」も、この収録を通してグループとして一歩先に進んだ気がするのです。

この機会を持てたのは、東京都の企画のおかげです。
ツッコミどころ満載で、不思議なことだらけの運営ですが、初めてのことですから仕方がありません。
上からいきなり放り投げられて、無茶振りに耐えている職員の方がいるのでしょう。
色々な不満はひとまず置いて、まずは感謝したいと思います。

さて、次回はベートーヴェンチクルスについて、重大発表です!

新たな趣味

2020-04-18 | ひとりごと
音楽家が外に出ると、「不要不急!」と言われてしまう世の中。
今までも趣味が無かったわけではありませんが、より引きこもり系の趣味を始めました!

前から少しずつ習ってはいたのです。
動画編集。

YAMATO S.Q.などのコンサートの録画は、プロの方にお願いしています。
でも何が頼めて何が無茶ぶりなのか、理解せずに依頼するのはお互いに建設的でないことに気がつきました。
撮影のプロの方にLINEのテレビ電話でレッスンを受け、少しずつ自分でできるように努力はしたのです。

結論としては、プロのクオリティに到達するのは無理!
経験や素養の不足もあると思いますが、現場以外でかなりの時間を取られるのです。
でもこの引きこもり期間、いくらでも時間はあります。
溜まった動画資料の編集をしなきゃ・・・と思っていた矢先のことでした。

小金井宮地楽器ホールからの電話があったのが、4月の9日。
「小金井市観光町おこし協会」さんからのご依頼があったことを聞きました。

「緊急事態宣言で引きこもっている市内の子供達、そのご家族に、小金井在住の音楽家たちがこの時期をどうやって楽しく過ごしているのか、動画のプレゼントが欲しい!」
対象はピンポイントでありながら、仕事内容はほぼ白紙なこのご依頼。
でも動画編集を覚えかけの僕には良い機会かも?
ということで、やってみました!

「おうち de ライブ☆コガネイ! ~チェロ奏者 阪田宏彰~」


3分くらいのところから、自分の持っている隠し芸を惜しみなく晒しております。
いやはや、痴態を晒すことには慣れている音楽家とはいえ、やはりこれは恥ずかしい。
しかし、恥を晒してこその音楽家。
ここはどーんと全世界に公開です。

そして番組のMC、マスター木村さんのキャラはかなり強め!
僕との落差はお出汁とマヨネーズくらいあります。
混ぜたら意外に美味しいパターンかもしれません。
子供たちが楽しんでくれていると良いのですが・・・。

この番組には、これから小金井在住の音楽家が次々と登場します。
お楽しみに!

コロナと文化

2020-04-02 | ひとりごと
もう誰もが聞きたくはないであろう「コロナ」という言葉。
某給湯器メーカーさんはいい迷惑ですね。

日本の音楽界の片隅にひっそりと生きるチェリストにも、新型コロナウィルスの影響ははっきりと出ています。
ステージ上のお仕事は全て延期になりました。
たまに呼んでいただく録音のお仕事も、普段より遠慮がちです。
教えている大学も授業の開始を1ヶ月遅らせて、今日「オンライン授業のお知らせ」なるものが届きました。
この混乱の中、無給休暇を貪り、ゆったりと過ごしています。

気軽に移動できるゆえに全世界が繋がっている現代において、ここまでの伝染力(数値と性質の合わせ技)を誇るウィルスは初登場でしょう。
初めてのことなので、歴史に無かった事態が起きるのもやむを得ません。
でも歴史に学ぶことはあると思うのです。

僕が気になっているのは、人間社会の分断です。
衛星観念、生活基盤、定収入の有無、生業がコロナで受ける影響の大小、孤独な人、守るべき家族のある人。
それぞれの価値観の相違が、敵意になってしまいそうで怖いのです。

音楽業界は、旅行業界と並んでトップレベルの被害を受けている業種でしょう。
業界の片隅で食べさせてもらっているのですから、音楽業界のために「コンサートやらせろ!」と叫ぶべきなのかもしれません。
それは無理なことは重々分かっているのです。
生活が苦しくても、自分たちで選択した職業ですから耐えなければなりません。

そうは言っても大事な生活の糧ですし、お客様に伝えたい音楽があるからこの仕事をしているのです。
状況を見て、可能な限りギリギリまで演奏活動をしたいと思う方があるのは仕方ないことだと思います。
はっきりと禁止されるわけでもなく(何かの補助があるわけでもなく)、このギリギリの選択を迫られている個人事業主がたくさん生きているのが音楽業界です。
やるかどうかを当日決めるわけにもいかず、ある程度見込みで動くしか無いのです。
しかも状況は毎日刻々と変化します。
この状況下で「今やるのかよ」とか、「無責任な」とか口撃する風潮があることに、社会の分断の恐怖を感じるのです。


今年は、ベートーヴェン生誕250周年にあたります。
僕がリーダーの任を負っているYAMATO String Quartetも、今年は「ベートーヴェン中期後期全曲公演」という大きな挑戦を用意しています。
YAMATO String Quartet「ベートーヴェン中期後期全曲公演」
この公演に限らず、今年は本当にベートーヴェンのご依頼が多かったので、僕にしては真面目に勉強しました。

地元小金井の珈琲屋台「出茶屋さん」に集う珈琲仲間の会長さんからいただいた、属啓成氏の「ベートーヴェン 生涯篇」という本も改めて読んでいます。

この本の中に、こんな主旨の一説があります。
「戦時中、空襲に怯え、灯火管制の敷かれる中、西洋音楽などできたわけがないと思うだろうが、そんなことは無かった。演奏者も聴衆もゲートルを穿いて集まり、紗幕で締め切った講堂で「第九」の演奏会は行われていた。文化とはそのような力強さを持っているものだ」

生命の危機の中では、趣味・娯楽は後回しになるのは確かです。
でも、命懸けで続ける人が居るから途絶えないのが「文化」というものです。

平和な時代が永く続き、ここまでの決意を持って文化に触れる人が少なくなっているかもしれません。
でも、この混乱の先に、きっと「文化」が力を発揮する時が来ると信じています。
その時まで、怠けないで練習しておこう・・・。

こがねいガラオーケストラ

2019-11-20 | ひとりごと
地元小金井を愛するチェリストとして、オリーブガーデンコンサートなど地元向けの企画を続けていますが、これもその一つ。
11月24日。もうすぐです。

こがねいガラコンサート フライヤー

秋の年中行事として、今年で8回目!

地元音楽家をまとめる茂木大輔氏のプロデュースにより、例年はモーツァルトやベートーヴェンのシンフォニーや協奏曲・歌曲を多く取り上げてきました。
今年はその集大成とも言えるオペラ「ドン・ジョバンニ」です。

2週間ほど前、こがねいガラオーケストラに激震が走りました。
指揮の茂木大輔氏が心筋梗塞で入院、手術となり、幸い快方に向かっているとのことですが、出演はできないとのこと。
長い時間をかけて深めてきた連携の中心にある方ですし、その集大成とも言えるこの企画の全容は彼の頭の中です。
どうなるのだろう・・・。

なんてことは、何とかなったから書けるわけです。
彼が鍛えたオーケストラは、全く動じることなくリハーサルは進んでいます。
急遽代役に立った指揮の平林遼氏が、確実に茂木氏の意図を汲み取り、自分の音楽として表現されているおかげでもあります。

昨日からは歌手も入ったリハーサル。
歌手の宮本益光氏の演出は、ステージ上にオーケストラがいるコンサート形式のオペラとは思えない親しみやすく楽しいものです。
オーケストラのメンバーも、弾いたり移動したり演技したりと大忙し。

これだけ手間暇かかった公演がたった一夜のみ、しかも578席だけ。
もったいないというか、贅沢な公演です。
既に完売とのことですが、ちょっとだけ空きが出たとか・・・・。
1席も余さずお楽しみいただきたいものです。