
ある時代までは「軍足」と呼ばれていました。
左右の別が無い真っ白い軍足は、トライチなどで軍手のように束で買うものでした。
様々な名前を無理矢理省略短縮するこのご時世に、時代はようやく「軍足」に追いつき、
「五本指靴下」というむしろ長ったらしい名前を付けたのです。
僕に五本指靴下の世界を教えたのは、新日本フィルのヴァイオリンのS田先輩でした。
まさに軍足。
左右のみならず、前後の別すらない。カカトの居場所が無い。
「日々使ううちに自分の足の形に馴染んでくるんだ。」
と教えられ、素直に日々使ってみました。
いやいや。本当でした。
それより驚いたのは、履いていると靴の中で足指が自由を謳歌していること。
さらに驚いたのは、一日が終わって靴下を脱いだ時の爽快感!
まるで風呂上がり。
でも問題点がありました。
人様の前で靴が脱げない。
でも、時代は僕に追いついてくれたのです。
最初から足にフィットする形状。
次々と出るデザインもの。
もう大丈夫。
現在僕は普段着から本番用まで、全て五本指です。
それ以外持っていません。
皆様が神妙に聴いてくださっている最中も、靴の中では文明堂ダンスをしているかもしれません。
そんなわけで、演奏会で手土産をくださるお客様。
五本指オススメです。