「次はどうしますか?」
と係官に聞かれた。
「そうだね、色々やって来たから、身体のことやってみたいね。」
と案内されたのは心臓だった。
天井に丸い穴で心臓が有った。果てしなく続く天井。規則正しく空いた穴。穴の下にひとりづつ担当がいた。
長い間やった。段々と減っていた。見渡す限り続く天井に俺ひとりになった。前は帰って来る者がいたが、今は誰もいない。
帰りはバスで。最初の頃はバス軍団の様に砂埃を上げて帰っていた。
今はたった一台だけ。
バスは銀色の車体、ボンネットバス。
窓は丸い。オリハルコンの特徴として四角い窓は出来ない。どうしても丸い窓にしかならないそうだ。
着いたところはひとりひとつの家、あまり記憶にない。驚いたことに初期のデジモンが住んでいた家がそっくりそのまま俺の家だった。俺はあの家に住んでいた。