バスターミナルなブログ

全国のバスターミナルやバス旅の紹介(※ブログ内のデータは原則として撮影時のものです)

かしま号

2010年05月07日 | バス旅(乗車記)

かしま号
東京駅八重洲南口09:10→鹿島神宮駅

朝ラッシュも終わりが見え始めた朝の9時過ぎ。今日は鹿島神宮駅行きの「かしま号」に乗るつもりで東京駅八重洲南口にやってきました。東京駅で一番本数の多い高速路線なので、乗る便は車両で選ぼうと思っていましたが、いきなり現れたのは関東鉄道のいすゞ「スーパークルーザー」。ブログのバス旅では初めてのいすゞ車。考えるまでもなく乗車する事にします。

7番ホームの昼行便は「かしま号」の専用ホームです。高速路線の集まる東京駅で専用ホームがあるのは「かしま号」だけ。一日の運行本数87往復はタダモノではありません。10分間隔を基本に、たまに20分間隔になる時間があるだけの超高頻度運行。JRバス関東、関東鉄道、京成バスの3社共同です。


↑ 新木場から湾岸線へ

東京駅を発車して宝町入口から首都高速都心環状線に入ります。箱崎JCTから9号深川線、そして湾岸線へ。東関道方面のお決まりのコースですね。

乗客数は15名。車内はビジネスマンがほとんどです。書類に目を通す人、居眠りに専念する人…、髪もスーツもパリッとキマッて、カジュアルな格好の私はちょっと異質な存在に思えてしまいました(汗)。ビジネスマン達がどこまで向かうのか興味津々です。

いつの間にやらバスは東関東自動車道を走行中。千葉北インター付近で成田空港へのリムジンバスに抜かされました。このバスがどこから来たのかは不明ですが、リムジンバスは東京駅~成田空港間の運賃が3000円、こちらは成田の先の鹿島神宮まで行くのに1780円。空港路線は割高なのがよくわかります。お値段の分だけ速度が速いのかしら?!(そんな事はない^_^;)

東京駅を発車してから50分、成田空港への分岐です。これまで対向車線には各社の空港リムジンバスが姿を見せて華やかでしたが、この先は落ち着きそうです。

車窓左側を見ると、工事中の成田スカイアクセス(取材当時の名称は成田新高速鉄道)が見えてきました。左側の真新しい線路がそうで、右側の線路はJR成田線の空港支線です。完成すれば東京都心~成田空港間の輸送は競争が激しくなるでしょう。空港価格のバスもちょっと安くならないかしら…。

 

東関東自動車道は成田を境に風景が激変します。今まで3車線だった道路は2車線に、連続して設置されていた街灯はインターチェンジ付近にしかありません。個人的に夜間に車を運転すると怖い区間だったりします。でも、このギャップが東関東自動車道の魅力だったりもします。車の数も減ってノビノビした走りも出来ますし。

潮来インターが近づいてきました。利根川沿いのこの広々とした風景は、東関東自動車道で私のお気に入りの場所です。

10時24分、茨城県に入り、潮来インターを降りると水郷潮来に到着しました。乗客は1名下車。ここはインター付近に隣接するバスターミナルです。駐車場にはたくさんの車が停車していました。この便では1名しか降りませんでしたが、東京発が午後ならパーク&ライドの乗客で大賑わいなのではないでしょうか。かしま号の潮来市の玄関でもあります。

2009年12月に無料が決まっている水郷有料道路(川を一つわたるだけですが)を通過し、一般道を銚子方面に進みます。関東鉄道のかしま号東京行きとすれ違うと、鹿島セントラルホテルが見えてきました。

10時39分、鹿島セントラルホテルに到着、ここまで10~20分間隔の多頻度運行区間なだけあって10名下車です。スーツ姿のサラリーマン達も大半がここで下車しました。おそらく、ここから鹿島工業地帯の工場へ向かうのでしょう。ここは神栖市の玄関なのです。

乗車しているのはいすゞスーパークルーザー。バス業界再編などもあって、いすゞの観光型バスにしては早くも3世代前の車種になってしまいました。横4列、縦12列なのでシートピッチが狭いです。年季が入っているだけあって内装も色褪せていましたが、乗り心地は思った程悪くありませんでした。

バスは工業地帯を走行し、鹿嶋の街に入りました。鹿島宇宙通信センター、鹿嶋市役所でちょこちょこと小まめに乗客を降ろします。この辺りが鹿嶋の街で一番賑やかな場所でしょうか。

昔はバスターミナルのあった鹿島神宮を通過して終点の鹿島神宮駅に到着しました。スーパークルーザーの写真は撮れなかったので同じ関東鉄道のガーラでお許し下さい。鉄道のホームには鹿島臨海鉄道の姿も見えます。

実は水郷潮来から鹿島神宮駅まで時刻表で37分かかるのですが、これは潮来市→神栖市→鹿嶋市という経路をとっているためです。水郷潮来から橋を一つ渡れば約10分で鹿島神宮駅まで来れてしまいます(この短絡ルートを通る便もあります)。

「かしま号」という名前が付いているものの、乗車してみて鹿嶋市だけではなく、潮来市、神栖市と、東京都心を結ぶ大動脈路線なのがわかりました。この3市の都市間輸送の主役は、直通が少なくて不便な鉄道ではなく、高速バス「かしま号」なのです。

<2009年11月乗車>

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