新潟~五泉・村松線
新潟駅前14:25→村松駅前
夏の日差しが眩しい午後の新潟駅万代口バスターミナルです。4番ホームにやっと蒲原鉄道の高速バス、五泉・村松行きが入りました。やっとと書いたのは、蒲原鉄道担当便に乗りたいのに、10時25分発、11時25分発が新潟交通観光担当で、3本目の14時25分発にようやく蒲原鉄道の車がやって来たからです。事前に高速バス時刻表や、蒲原鉄道及び新潟交通のホームページで確認するも、蒲原鉄道担当便が判明せず、当日出たとこ勝負だったのです。実は前日に新潟のバスファンの方々と交流する機会があり、蒲原鉄道担当の便について尋ねると「担当便は数カ月ごとに変更になる」と情報を得ていました。「恐らく、運賃収入を2社でプールしていないので、便によって運賃収入に差が出てしまうのを防ぐため、担当便を定期的に交代して運賃収入の差をなくしているのでは?」と結論が出ましたが、まさか4時間も新潟に足止めされるとは思わず、蒲原鉄道のバスが見えた時は感動もひとしおでした。
撮影を終え、バスに乗車します。車内に入るとたくさんの乗客が発車を待っていました。発車時に人数を数えると、私を含めて20名。その後も万代シテイバスセンター前で4名、古町で9名、市役所前で2名、がんセンター前で2名と乗客は増える一方です。前便との間隔が開いているのと、日曜日の午後便なので新潟で買い物して帰るのにちょうど良い時刻なのでしょうか。
↑ 新潟県庁と新潟交通の高速バス
新潟県庁の前にある県庁停留所では乗車はなかったものの、女池インター前で1名乗車。乗客は38名にまで膨れ上がっていました。乗車に時間がかかっているので数分の遅延はありますが、この程度なら終点までには定時に戻りそうです。
14時53分に新潟中央のインターチェンジから磐越自動車道に入ります。ちょうど新潟行きの高速バスとすれ違いました。
緑豊かな水田の中を走っています。いずれ、この水田から収穫されたお米が私の胃に入るのかな…。
磐越自動車道にはバスストップ(BS)があります。乗車している新潟~五泉・村松線は酒屋と川口の2つのBSを経由しますが、今回はどちらもバスを降りる乗客はありませんでした。パークアンドライド用の駐車場もあるようです。(写真は川口BS)
15時11分、安田インターチェンジを出て、すぐに安田インター前に到着。6名が下車しました。ここからは県道41号線を走ります。
阿賀野川に架かる安田橋を渡り、阿賀野市から五泉市に入りました。あの水の中に入ったら気持ちいいだろうな…。冷房の効いている車内からでも、羨望の眼差しで水の流れを見てしまいました。
バスは日産ディーゼル製のシャーシに西日本車体工業のE型高速ボデーを乗せた中近距離仕様。横4列、縦12列補助席付きです。新車なので車内はとてもピカピカでした。蒲原鉄道の虎の子的存在です。
15時18分、太田新田で5名下車。だんだんと五泉の市街地に入ってきました。続いて郷屋川二丁目で12名の大量下車、本町一丁目で2名下車と、五泉の街を通過します。
JR磐越西線の踏切を渡ります。ここ五泉から村松駅前までの約4Kmは、蒲原鉄道の名からわかるように鉄道が走っていました。1994年、今乗車している新潟~五泉・村松間の高速バスが開通します。村松から新潟までは鉄道を乗り継いで行くよりバスの方が便利になりました。それだけが理由ではないでしょうが、役目を終えた鉄道は99年に廃止になり、路線バスに代替となったのです。蒲原鉄道は「鉄道」の名のつく会社ですが、その日からバス会社に変わりました。
鉄道末期時代は五泉-今泉-村松の3駅しかありませんでしたが、高速バスも似たようなもんで五泉の街の中にある本町一丁目を発車すると、今泉、村松駅前と停車します。今泉では2名が下車しました。
そして、ほぼ定刻の15時31分に終点の村松駅前に到着。8名の乗客がバスを降りました。村松駅前は、鉄道時代の村松駅をそのまま使っています。なのでバス停名もそのまま「村松駅前」。
蒲原鉄道は高速バス以外の路線バスを廃止し、自治体の貸切という形で子会社の蒲原小型バスが受託運行しています。そういった状況なので、この高速バスも繁盛しているか心配していたのですが、実際に乗車してみて乗車率の高さに安心しました。バスも新車になりましたし、これからも唯一の稼ぎ頭として走り続ける事でしょう。
<取材2009年8月>
いつもありがとうございます。今回は新潟駅前で1時間定点撮影をやった際、蒲原鉄道どころか頚城自動車すらも現れず、新潟交通と越後交通のみという盛り上がりに欠ける結果になってしまいました。駅前では車両運が良くなかったようです(汗
逆に4時間空いたので万代シテイを取材する時間も出来たのですが、何より3本目でも来なかった場合、4本目で村松へ行った後に東京への帰路が間に合うのか心配で時刻表とニラメッコだったんですよ~。金色に輝く蒲原鉄道の車体が現れた時は後光が見えそうでした(笑)しかし、新潟でE型は本当に目立ちますね。