ノア12・23大田区総合体育館「ＤＥＳＴＩＮＹ 2015」観戦記(４) 「メイン後の”激動”！」

メインで鈴木みのるを倒してＧＨＣ王座を奪回した丸藤正道。駆け寄って祝福するノア勢。
敗れた鈴木は花道で疲れ倒れて、時に身を起こして丸藤の勝利者インタビューを聞いていた。傍らにはＴＡＫＡみちのくのみ。試合中にはＬアーチャー、ＤスミスJrも乱入しようとしたが丸藤にドロップキックされ、鈴木の救援はならずセコンド陣にアリーナから出された…。
観客の応援に感謝の言葉を述べた丸藤の元に杉浦が進んだ。今度はノア同士で頂点を競い合おう…そんな言葉が出るのかと思った。

五輪予選スラム！！

！？！？どよめく場内。
杉浦は大きな勝利者トロフィーを蹴り倒した。
さらに着ていた今大会Ｔシャツを引き裂く。
上半身裸で花道へ。その先にいる鈴木みのる。

杉浦は鈴木と握手。
どういうことだ！？
鈴木かＴＡＫＡから渡された鈴木軍Ｔシャツを受け取った杉浦は袖を通した。
ここに杉浦、鈴木軍入り決定！言葉はなくても、行動で明らかといえる。

リングに突発的に上がって、杉浦の行方を目で追った男がいた。
潮崎豪！

杉浦、鈴木がアリーナから姿を消した時、潮崎がマイクを握った。
「ノアの力になりたい」
そう語った潮崎が丸藤に手を差し伸べた。握手→共闘の訴えなのか？

私はもうメインの内容などどうでもよくなった。予想外の展開の連続に、闘う男達の”蠢いている”野望を感じて目が離せなくなった。

潮崎の握手に丸藤は応えず。潮崎は黙ってリングを下りた。今日の時点では丸藤の心証を良くしていないと感じたのか…？

丸藤はマイクを取って「潮崎、まだだ。杉浦、何がしたい？まだタッグは取り返してないけど、2016年のノアはいい意味で皆さんを裏切っていく」と宣言した。
混乱の空気に包まれた場内でしたが、最後は丸藤の締めに拍手歓声が起こっていました。

ノアvs鈴木軍、安易なハッピーエンドなど糞食らえと思った。
だからこそ、このメイン後の”激動”、これこそがプロレスだけの”大河”なんだと言いたい！
杉浦の真意は！？
潮崎の今後は？
激しく戦える２人の行方を追いたくなる。だから、王者・丸藤に不満を個人的に持っても…2016年のノアの戦い模様に期待したくなった！

そして、ヘビー級戦線だけがノアではない。Jr戦士も、たとえ若手でも、ノアを支えている自覚と誇りを持って戦える。この日の大田区大会は第１試合からタイトル戦から、方舟に生きる男達の気概が見えたんだ！