
項羽と劉邦が覇権を争う時代、そのかげにいた人々の話5編。
「名前を聞いたことがあるか?」程度の人が主人公。
相変わらず宮城谷昌光氏の小説は、細部まで精密にできているよなー。いい意味で、司馬氏の方が「興味がない」で割り切って書いている時もあるような…。
そもそも作家は自分の興味のない事柄に関して著述なんかしないだろうと。
負けるのが巧かったと評される劉邦を、共に生きる部下側から見た話。(とまた勝手に自分の中で話を変換しているかもしれない…)
「逃げる」で書かれていることだが、連戦連勝の項羽は、「負け方」或いは「逃げ方」を知らなかったために、たった1度の敗戦で滅んでしまう。と語られていたのには、思わず納得してしまった。
人間打たれ強さが必要ってことで。
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