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熟年オジサンの映画・観劇・読書の感想です。タイトルは『イヴの総て』のミュージカル化『アプローズ』の中の挿入歌です。

舞妓Haaaan ! ! !

2007-06-26 | 映画
主人公の食品会社サラリーマン(阿部サダヲ)が運営する「舞妓サイト」で、お座敷あらしにしてネットあらしの野球選手(堤真一)との壮絶バトル文字が、導入部からスクリーン上で炸裂する。
また、如何にして「舞妓はんと野球拳がした~い!」に至ったかの原点、高校修学旅行の顛末が実にテンポ良く説明されて、何でも有りのクドカン・ワールドに早々と引き込まれてしまう。「七班(ななは~~ん)!!!!」から「舞妓Haaaan!!!!」への反転もお見事!

単なる「舞妓オタク」が夢を実現するプロセス・ストーリーかと思いきや、意外にも男2が意地を張り合う連続バトルでもあり、舞妓争奪戦に留まらず、プロ野球選手、映画俳優、格闘技、ラーメン屋など、ライバル意識むき出しの職業変転がスポーツ新聞見出し風に展開し、挙句の果てには京都市長選挙へとエスカレートしてゆく。
このドタバタ合戦の行方は予測不能で、京都伝統維持問題、親子の情愛、能天気サラリーマンの成長物語、そして抜群のセンスのオチへと収斂してゆく、快感のエンターテイメントになっている。
また、過日亡くなった植木等が西陣の旦那役でワンシーンだけ出演する。出囃子風に流れるのが三味線の♪スーダラ節♪で、期せずして植木屋はんへのオマージュにもなっっている。

舞妓・芸妓・お茶屋・置屋など、僕らにとっては未知の世界のシステムを知る入門編としても興味深いエピソードに溢れているが、なかでもミュージカル仕立ての「一見さんお断り」が楽しい。阿部サダヲはじめ、真矢みき、木場勝巳、橋本さとしなどの舞台経験者が歌い踊るショー場面は見ものだ。
修学旅行、大文字焼などの京都ネタをシッカリとエピソードに盛り込んで、弾けまくるイマジネーションは何処へ着地するのやら。心配はご無用。まるく収めたラストにニンマリさせられる。


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2 コメント

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2回観てしまいました(^O^)/ (ぴかちゅう)
2007-07-15 02:27:30
butlerさんが気分転換できるとおすすめくださった「舞妓Haaaan!!!」、すごく面白かったです。落ち込みもふっとびました!TBもさせていただきましたm(_ _)m
>男2人が意地を張り合う連続バトル......スポーツ新聞の表や裏面、ポスター、TVの映像などを使ってスピーディに見せてくれたのがよかったです。バカバカしさとほろっとくるところのバランスがよかったです。
>快感のエンターテイメント......ホント、同感です。
ミュージカル仕立ての場面も本格的ですごかった。さすがに東宝さん、ミュージカル仕立てがうまい!娘と思わず「一見さん、一見さん、一見さんはお断り~」♪と歌ってしまいます。
今月は観劇予定が少ないので、映画もしっかり観たいと思っているところです。またよろしくお願い申し上げますm(_ _)m
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気分転換 (butler)
2007-07-15 11:27:31
>ぴかちゅうさん、

お楽しみになられたようで、何よりです。
橋本さとしまで出てるとは思いませんでした。

昨日は『NINAGAWA十二夜』を2年ぶりに観て参りました。
楽屋で亀治郎さんにお会いできました。>
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