WHITEDAY
いつものことだが、食堂の隅でこの艦唯一人のコーディネーターが頬を赤く腫らして凹んでいた。
「もしかしてホワイトディのお返し、忘れてた?」
「・・・お気に召さなかっただけだよ。」
ふぅ、とため息ひとつの後サイは苦笑しながらディアッカに追い討ちをかける。
「普通にキャンディやクッキーとか、じゃなきゃミリィの好きな紅茶とか渡せばよかったのに。いったい何をあげてミリィを怒らせたのさ?」
目をあわせようともしないディアッカは天井を睨んだまま、ぼそっと答えた。
「ディープキス。」
ブゥハーッ! うぐぐぐっ~ ドンガラ、ガッチャーン!!
サイのコーヒーは胃ではなくテーブルと床に収まった。食事中の整備士や厨房の調理師も似たり寄ったりの状況だ。
「汚ねーなぁ、お前ら。」
以外と清掃に抵抗が無いディアッカはすぐテーブルをダスターで拭きはじめた。モップで床をきれいにしたサイはコーヒーを入れなおして改めてディアッカの正面に座った。目も据わっている。
「ど・う・し・て、そういう事になるのかな?」
「先月チョコもらったじゃん。チョコってカカオからできてるし、ココアも本来媚薬として飲まれてたわけだから、女子からチョコ送られるってのは誘われてるってことだろ? 誘われてるからには男としてお受けするのが礼ってもんだろ?」
それ、無駄なトリビア、要らぬ薀蓄だと心中ぼやいたサイは、ディアッカの後方のテーブルで食事を再開した整備士や厨房の調理師と目と目で頷きあった。コーディネーターでも馬鹿は馬鹿だ、と。
初出 2010-03-14 22:40:52
いつものことだが、食堂の隅でこの艦唯一人のコーディネーターが頬を赤く腫らして凹んでいた。
「もしかしてホワイトディのお返し、忘れてた?」
「・・・お気に召さなかっただけだよ。」
ふぅ、とため息ひとつの後サイは苦笑しながらディアッカに追い討ちをかける。
「普通にキャンディやクッキーとか、じゃなきゃミリィの好きな紅茶とか渡せばよかったのに。いったい何をあげてミリィを怒らせたのさ?」
目をあわせようともしないディアッカは天井を睨んだまま、ぼそっと答えた。
「ディープキス。」
ブゥハーッ! うぐぐぐっ~ ドンガラ、ガッチャーン!!
サイのコーヒーは胃ではなくテーブルと床に収まった。食事中の整備士や厨房の調理師も似たり寄ったりの状況だ。
「汚ねーなぁ、お前ら。」
以外と清掃に抵抗が無いディアッカはすぐテーブルをダスターで拭きはじめた。モップで床をきれいにしたサイはコーヒーを入れなおして改めてディアッカの正面に座った。目も据わっている。
「ど・う・し・て、そういう事になるのかな?」
「先月チョコもらったじゃん。チョコってカカオからできてるし、ココアも本来媚薬として飲まれてたわけだから、女子からチョコ送られるってのは誘われてるってことだろ? 誘われてるからには男としてお受けするのが礼ってもんだろ?」
それ、無駄なトリビア、要らぬ薀蓄だと心中ぼやいたサイは、ディアッカの後方のテーブルで食事を再開した整備士や厨房の調理師と目と目で頷きあった。コーディネーターでも馬鹿は馬鹿だ、と。
初出 2010-03-14 22:40:52
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