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こちらは「ガンダムSEED」のディアミリファンサイトです。個人の趣味での二次製作作品をご理解の上閲覧くださいませ。

ディアミリ二次創作/夏至祭 1

2014年06月23日 | 小話
夏至祭 1

ガッコン、ガギガリガガガ…
 窓際のテーブルで歴史年表を作っていた六年生達が一斉に窓の外を見て、その後一斉に僕を見た。さっきの変な音と六年生達の『お前も大変だなぁ』的微妙な表情から、ミリィが車で迎えに来たこと、そしてお約束のように駐車場の車止めにぶつかるか花壇の土留め石にバンパーをこするかしたらしい、そう考えた。ミリィがお仕事でバスや電車がないところに行く時用の車なので、あちこち傷が入ってる。豪快に運転する割にバックでの駐車は苦手みたい。僕は掛け算のドリルと筆箱をリュックに仕舞い始めた。

「お迎えが来たみたいだね。」
1階の受付から電話が入りキム先生が優しく声をかけてくれた。先生と一緒に階下に下りて行くと、ミリィが待っていた。ミリィは先生と少しお話してから、僕の手をとり車に向かった。いつもは学童の送迎バスに乗って帰るのだけど、今日はミリィが迎えに来た。ディアッカが久しぶりに帰ってくるからミリィもお仕事早めに済ませてご馳走作るって言ってた。これから一緒に大きなスーパーでお買い物だ。僕も荷物もちでお手伝いする。

「ディアッカは何時に着くの?」
「予定では夜の七時頃だけど、市内は渋滞するからね。も少し遅れるかも。」
ミリィはうれしそうに微笑んだ。ディアッカに会えるからだ。
ディアッカは月軌道艦隊のゴンドアナでお仕事しているので、時々しか帰ってこない。『たんしんふにん』って、いうらしい。今日は三ヶ月ぶりに会えるので僕もうれしい、一緒にいっぱい遊びたい。
「明日は一緒に自転車乗ってサイクリングロード走りたいなぁ。」
「その前に学校の宿題は済んだの?」
「うん、掛け算と漢字は終わった、あと作文だけ。」
「今日中に終われそう?」
「ミリィとディアッカが手伝ってくれないと終わらないよ。」
「はい? どういうこと?」
 今日の作文の宿題は『生活』の授業で発表する「僕の名前、私の名前」だ。お父さんやお母さんがどんな願いをこめて名前をつけたか、話を聞いて作文にまとめるのだ。
ミリィはちょっとびっくりした顔で、僕を見て、立ち止まった。
「そっか…。じゃあ、ゆっくりお話できるよう、ご馳走は急いで作らないとね、手伝ってくれる?」
「うん!」
お互い握った手をぎゅっとして、歩き出した。


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