偏平足

里山の石神・石仏探訪

光明真言塔 茨城県笠間市

2022年05月10日 | 里山石神端書

里山の石神端書62 茨城県笠間市大郷戸・浅間神社の光明真言塔

 浅間神社は大きな境内と社殿を構えています。



 その境内の手前の左手藪のなかに「百番観世音」「十九夜/宝暦四年(1754)」「二十三夜/天明五年(1785)」「光明真言供養塔/安永七戊戌(1778)」の四基の供養塔が隠れています。このなかの光明真言塔は倒れていました。
 宝暦から安永にかけての30年の間にこれらの供養塔が立てられていますから、この時代にこれを指導した宗教者がかかわっての造立と思われます。この近くの路傍にも「十九夜」と「二十三夜」があり、そのなかの「勝善神」は前回案内しました。今回は光明真言塔を案内します。

 仏の真実の言葉を表す真言は梵語(サンスクリット語)で表記され、仏・菩薩のそれぞれに真言があります。その一つの光明真言は23字の梵字から成り、これを唱えることで大日如来に除病や減罪を願いました。23字はオン・ア・ボ・キャ・ベイ・ロ・シャ・ノウ・マ・カ・ボ・ダラ・マ・ニ・ハン・ドマ・ジンバ・ラ・ハラ・ハ・リク・ヤ・ウン。
 光明真言塔では中央に大日如来の種字ア、あるいは胎蔵界大日のア・ビ・ラ・ウン・ケンを十文字に置き、光明真言を下から左回りに円形に配し、最後に休止符ソワカが入るので24字になっています(写真は「石仏探訪必携ハンドブック」より)。
(地図は国土地理院ホームページより)


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