書店外商の無常日記

人生という名のフィールドワーク

2017/03/07 Tue.

2017年03月08日 | 日記
 きょうから教科書搬入の開始。内陸部というほどでもないが山手に向かうことになり、春の雪が次第に吹雪に変わってゆく。小学校2校をアルバイト2名とともにめぐる。



 2人とも新人で、搬入もきょうが初めて。難しい作業ではないが、正確で見栄えのする完成作にするため丁寧に指示する。



 新1年生のみに、教科書を入れる「給与袋」が配布される。それほど丈夫ではない紙質らしく、破れやすいので1枚でもいいから余分はないのかとたずねられる。しかし、これも教科書と同じく国から給与されるものである。万一破れた場合は予備から出せるが、原則は数どおりしかお渡しできないと答える。続けて、「そう言えば、自分の頃はこんな袋はなかったような気がしますねえ」と言うと、「あら、あなたはお若いから覚えてらっしゃるけど、私は全然記憶がないわ」と管理職の先生が笑って答える。実際の年齢より若く見られることは多いが、もしかしてこれは社交辞令ではないかと思いながら、「いえいえ、もう半世紀近くも前の」と言いかけてはっとした。小学校に入学したのは1967年。ことしから数えて「半世紀近く前」ではなく「ちょうど半世紀前」のことだった。



 なお、あとで調べてみると「給与袋」とともに教科書が配布され始めたのは、自分が入学する前年の1966年、昭和41年のことであった。

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