☆ごんたの本棚☆

通勤時間は読書の時間(*´∀`*)☆

東野圭吾【さいえんす?】

2007年01月23日 | ◇レビュー◇
『「こいつ、俺に気があるんじゃないか」
 女性が隣に座っただけで、男はなぜこんな誤解をしてしまうのか?
 男女の恋愛問題から、ダイエットブームへの提言、野球人気を復活させるための
 画期的な改革案、さらには図書館利用者へのお願いまで。
 俗物作家ヒガシノが独特の視点で綴る、最新エッセイ集!』

評価→★★★★★

今までこんな面白いエッセイを読んだ事がない(*´艸`)
エッセイというより、コラムのような・・・。
読んでる途中、(*´艸`)プッ…と吹き出したり、ニヤリと笑えたり、時には本に向かってツッコんでいたり…。
この一冊で、私はどんだけ影響を受けてるんだよ。
愛すべきひねくれ者、東野圭吾の独特の世界。


東野さんは『かな入力』をしているんだそうだ。
キーを叩く回数を減らすためらしい。
・・・が、キーの場所を覚えるのに、十数年かかってしまったとか何とか…(*´∀`*)
そんな、ほのぼのエピソード満載のエッセイ。

そんな東野さんに敬意を表し、今、このコメントを『かな入力』で書いています。
バリたいぎぃですが、新しい事に挑んでいるみたいで楽しいです。
そういえば、小学生の頃は『ローマ字』自体がわからなかったので、『かな入力』やってました。
微妙に覚えてる気がする。

私は、どちらかというと『理系人間』です。
数学の成績だけは人並み以上に出来ていたし、授業中に講義など聞かず習う前の公式を編み出すのに熱中しておったな・・・(*´ω`)
数学=パズル
だと思ってましたからねー(*≧∀≦)
あとは、国語の教科書をその日の内に全部読んじゃってたな・・・。
勉強は全くせんのに。

作者はこの本で、「本を買って下さい!」と訴えている。
確かに、みんながみんな中古本をクルクル回すような世の中になると、出版社はなくなり作家はいなくなる。
なによりも、本で得られる体験や感動を生み出してくれた作者などに感謝の気持ちが届かないなんて、ありえない。
私は、文庫化されるのを待って買っていましたが、「それじゃ足りんな」と気づいた
ので、早速ハードカバー本を2冊買いました(*´ω`) ←単純

これは、人それぞれ財政状況や考え方もあるだろうし、買う事がすべてではないですけど。
私も読む本全てをハード本で買うのは無理なので、せめて好きな作家のは買っていこうかなと思う。
「買って下さい」と、ストレートに言った東野さんのは、絶対(*´∀`*)

理系がテーマみたいなんですが、全然難しい事は書いてなくて、読み終わったあと、すっごい理系人間になれたような錯覚を味わえます。

乙一【平面いぬ。】

2007年01月16日 | ◇レビュー◇
ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!

『「わたしは腕に犬を飼っている―――」
 ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。
 「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。
 肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、
 その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、
 天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。』

評価→★★★★☆

◇感想◇
『腕に彫った犬の刺青が動き出し、「ポッキー」と名づけ・・・』
ポッキー(*´艸`)カワイイ
ただそんだけで、気づいたらこの本買ってた。
読んでみたら、期待以上の完成度&面白さにビックリ。
4つの物語全てが、不思議で、面白くて、キュンとくる。
ファンタジーホラーというジャンルらしいが、怖いイメージは全然ない。
童話っぽい。
犬の刺青の名前が普通に「ジョン」とかだったら、この本に出会えてなかったよ。
ありがとう、ポッキー

【石ノ目】
その女の目を見ると石になってしまうという伝説の『石ノ目』。
その石ノ目に会ってしまった2人の男・・・。

少し怖く、悲しく、切ない物語。
メデューサ好きの私としては、めちゃめちゃ泣けた!!!

【はじめ】
少年2人が、ふとしたことで作り上げた『はじめ』という女の子。
最初はただの噂だったけど、だんだん2人には見えるようになってきて…。

不思議。
私も小さい頃、想像で人を作り上げた事はあるけれど、見えたことはないなぁ(*´ω`)
感動の物語です。

【BLUE】
不思議な布で作った、王子様、お姫様、白馬、騎士、そしてあまった布を寄せ集めて作ったブルー。
動き出した5体のぬいぐるみの物語。

これが一番好きです
ブルーが健気でかわいくて(*´∀`*)
テッドのブルーへの愛情が不器用でかわいい。
私も、ブルーと騎士のぬいぐるみが欲しい。

【平面いぬ。】
ポッキーかわいすぎ
そして、主人公の女の子のサッパリ具合がいい!
家族全員がガンになって余命半年だというのに、そのサッパリ感は何だ!
でも、少し家族の愛とかもあります。
私は謎の中国人から猫の刺青でも彫ってもらおうかな(*´ω`)

東野圭吾【手紙】

2007年01月16日 | ◇レビュー◇
ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!

『強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。
 しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、
 「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる。
 人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。
 犯罪加害者の家族を真正面から描き、感動を呼んだ普及の名作。』

評価→★★★★☆

◇感想◇
事件が起こるたびに、考える。

もし被害者になったら・・・
もし罪を犯したら・・・
もし家族が罪を犯したら・・・

自分がもし被害者になったら、これはもう、絶対に犯人を許せない。
どんなに事情があっても、きっと一生憎み続けると思う。

自分がもし罪を犯したら。
計画的に罪を犯すことはないと思うけど、思わぬ事故とか起きたら…。
一生罪を償うしない。

自分の家族が罪を犯したら。
これが一番難しい。
罪を犯した家族を許せない。被害者に申し訳ない。と思う反面、
自分の罪じゃない!と思ってしまいそうだ。

この本は、強盗殺人を犯してしまった兄のせいで人生を狂わされる弟のお話。
しかも、罪を犯した理由が、自分の学費のためという…。
兄弟の絆がテーマらしいんですけど、それはあんまり感じなかった。
それよりも、もっと別のところにズーンときた。

たとえば…印象に残った就職先の社長の言葉。
「差別はね、当然なんだよ。
 犯罪者やそれに近い人間を排除するというのは、しごくまっとうな行為なんだ。
 我々は君のことを差別しなきゃならないんだ。
 自分が罪を犯せば家族をも苦しめることになる。
 すべての犯罪者にそう思い知らせるためにもね。」

これは、ガツンときた。

このお話は、加害者側の目線で書かれているけれど、
決して加害者を擁護している内容でなく、むしろ加害者の厳しい現実が書かれている。
罪を犯す時に、自分がどうなるか、自分の家族がどうなるかを考える人はたぶんいないと思うんですけど、今の時代はそうでない時も考えてない人が多いからな…。

物語としてもとても面白く、考える要素もたくさんあって読み応えがあった。
また何年後かに読み返してみると、また違った発見があるのかも。

ただ、被害者側の方が優しすぎではないかな?と思った。

伊坂幸太郎【アヒルと鴨のコインロッカー】

2007年01月09日 | ◇レビュー◇
ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!

『引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の身長の青年。
 初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。
 彼の標的は―――たった一冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、
 なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!
 注目の気鋭が放つ清冽な傑作。
 第25回吉川英治文学新人賞受賞作。』

評価→★★★★☆

◇感想◇
琴美とドルジと河崎の三人の物語に途中参加した椎名が主人公なお話し。
途中から始まった話に過去が混ざってきて、最後にひとつの話が見えるという感じ。
これが、よくできてる
読みやすくて「あっっっ」という間に読んでしまいました。

「人間よりも犬猫の方がよっぽど好き。」
私もそんな感じのタイプなので、動物虐待シーンにはもの凄く腹が立ってしまった

キャラクターでは、麗子さんがいい!!!
何か、カッコいい。

【アヒルと鴨とコインロッカー】
最初はよくわからないタイトルなんだけど、読み終わったあと「なるほど」と納得。
この物語にはこれしかありえないタイトルだ(´ω`)

椎名が【陽気なギャング】の響野の奥様の祥子さんの甥っこ。
この設定は全然関係ないんだけど、
こういう作品リンクは、ファンにはたまらない(*´∀`*)
伊坂ワールドは、全部繋がってるんじゃないだろうかな?
というくらい、リンクしてる気がする。

この本を読み終わって、ブータンに行ってみたくなった。
「因果応報」いい事をすればいい事が、悪いことをすれば悪い事がかえってくる。
ソウデスネ、私も明日から頑張って人に優しくしたいと思います(´ω`)
よい行いをしようと思います。
そしたら来世で、いい事がかえってくるのかな?
できれば、素敵なメンズに囲まれて姫姫と呼ばれる生活がしたいんですけど、無理ですかね?
というよりも、本当に生まれ変わるんだろうな、ドルジ?


☆印象に残った言葉☆
裏口から悲劇はおきるんだ。
意味深に、繰り返し出てくるセリフ。

本屋を襲うくらいの覚悟がなければ、隣人へ挨拶に行くべきではない。
エエエエエエエエ!?

ソウデスネ
これ、口癖になりました(*´ω`)。

神様を閉じ込めに行かないか?
私の神様は・・・なんだろう?

ボブ・ディランはまだなっているんだろうか?
聞いた事ない。

東野圭吾【殺人の門】

2007年01月02日 | ◇レビュー◇
ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!

『「倉持修を殺そう」と思ったのはいつからだろう。
 悪魔の如きあの男のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。そして数多くの人間が不幸になった。
 あいつだけは生かしておいてはならない。でも、私には殺す事ができないのだ。
 殺人者になるために、私にかけているものはいったい何なんだろうか?
 人が人を殺すという行為は如何なることか。
 直木賞作家が描く、「憎悪」と「殺意」の一大叙事詩。』

評価→★★☆☆☆ 普通(*´ω`)

◇感想◇
本当だったら順風満帆幸せな人生を歩くはずだった人間が、一人の男にいちいち狂わされていくというお話。
しかも、人生を狂わされる男が、『殺人』に対して抵抗がないときた!
さっさと縁を切ればいいのに、何か関わっていくし。
読んでるこっちがハラハラ…(゜д゜)

「絶対、それやっちゃダメーーーーー!!!」
…やってる…○| ̄|_

みたいな。
結構、自分が悪い。
めちゃめちゃ分厚い本だし、後味があんまりスッキリしないんですけど、主人公の行動にツッコミを入れながら読んでいたら、あっという間に読めます。
グイグイ読める感じが心地よいですが、内容に暗くなりました。

伊坂幸太郎【陽気なギャングの日常と襲撃】

2007年01月02日 | ◇レビュー◇
『人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、
 演説の達人響野は「幻の女」を探し、
 正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は謎のチケットの真意を追う。
 そして天才スリの久遠は殴打される中年男に――――
 史上最強の天才ギャング4人組が巻き込まれたバラバラな事件。
 だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。
 絶品のプロット、会話、伏線が織りなす痛快サスペンス!』

評価→★★★★☆

◇感想◇
『陽気なギャングが地球を回す』の続編。
これだけでも話はわかるようになってるけど、前作を読んでからだと面白さ倍増
飄々としている久遠が大好きなので、今回主役っぽい感じで嬉しい
久遠と響野のコンビがパワーアップしてて、思わず笑ってしまう。
4人の特殊能力(?)も、いい感じで絡んでる。
欲しくなっちゃいます、能力。
あ。響野の演説能力はいらないや。

間に出てくる辞書の引用を少し手を加えている所が面白い。
このシリーズの楽しみの一つ!