正直言って食べ物については余り伝えることはない。というのも何度でも言うが、我々の食事はコックであるボンガボンが3食作ってくれるので、上げ膳、据え膳の状態である。その上、リビヤの郷土料理は厳密な意味では実際のところ食していないのである。しかし、それでは余りにも味気ないので、知る範囲内でお知らせしよう。
原理主義的なイスラム国家ではアルコールの摂取と豚肉はご法度であることは周知の通りである。でも心配めさるな。魚介類は豊富とはいえないまでも、刺身にできる魚もいれば干物にもできるものが魚市場に行けばある。といっても地中海で獲れるものに限られるので日本ほど種類は豊富ではない。一度だけ魚市場へ行ったことがあるが、休日の午後から行ったので余り魚は残っていなかった。日本に比べればちっぽけなものだが、それなりの雰囲気は持っていた。何を買ったか余り覚えていないが、うるさく付き纏う売人を掻き分け、見たことがない魚2匹とあさりを2kg買ったように思う。
コックであるボンガボンが野菜市場から買ってくる野菜を見るとどれも貧弱で、日本では恐らく商売物にならないようなしなびたものばかりである。大根や人参のどれをみても悲しいほど小さい。それでも一応、もやし、ねぎ、ほうれん草、ジャガイモ、おくら、レタス、キャベツなどがある。
果物は、春と秋がオレンジ、林檎、夏の盛りは瓜、夏を少し過ぎた頃にぶどう、いちじくなどがある。西瓜などは5月~11月まで食後のフルーツに出てきて、少々食傷気味になった。バナナやマンゴもあるが恐らく輸入品であろう。9月に入るとなつめ椰子の実を乾燥させたデーツが売っている。これは干し柿といっても通じるくらい全く同じ味がする。西瓜などは良く獲れるらしく、大型トラックに満載しているのを良く見かけた。
果物店は非常に多く市内の至る所にあるし、道路端の小さな小屋でもこれらの果物を売っている。日本でも果物が実る季節になるとみかんや西瓜、梨などを道端で売っているが、それらとなんら変らない。
しかし醤油、みりん、酢、麺類、海苔等の基本食品はないので、一時帰国した時や日本からの出張者に依頼して託送してもらっている。昔と違いこんな物までがと思うほど豊富な冷凍食品やレトルト食品があるのでボンガボンは非常に助かっていると思う。しかし、託送の重量制限があるので重量が嵩張る日本米が不足することがある。その時は中国米かエジプト米で代用することになる。味オンチの我々は中国米には左程違和感がないが、エジプト米は細長く少し粘りがないようだ。
原材料はまあまああることは分かっていただけたとおもうが、肝心のリビヤ料理はどうであろうか。残念ながらその機会がほとんどなかった。ラジックさんからも一度くらいはご招待があってもおかしくないと心待ちにしていたが、結局それはなかった。それでも砂漠の現場から帰る道中に必ず立ち寄るレストラン?でそれらしいものを食べたことはある。それをここで紹介したい。
そこはベンガジから東へ1時間半位のアジュダビアという街の入口にあるガソリンスタンドに接して建っている殺風景なレストランである。もちろん女性のウェートレスはおらず、ムサイ男達ばかりである。
注文してくれるのは運転手のジョセフで、既に述べたように彼はアラビア語ができ、ウェーター達とも顔なじみある。彼は彼らと握手をして何やら世間話をしている。小生は手持ち無沙汰に周りを見渡すと、水煙草を吸う者、食事をしている者、アラブの放送をしているTVを見ている者等5人位だったろうか。タイル貼りの土間にテーブルと椅子が数脚あるが、昼飯時なのに余り客はいない。
無味乾燥な店内では賑やかなアラビヤ音楽が流れているが、もとより何を言っているの皆目かわからない。屋外にはゴルフ場のコースの途中にある茶屋のような建物があり、土産物やレンタルの水煙草の容器を置いている。トイレもあった。そのトイレの屋根は鳩の巣となっていてかなりの鳩が飛び回っていた。
やがてウェーターが料理を持ってきた。それは、長粒米のカレー粉入り焼き飯、サラダ、スープ皿に入ったスープ、パン、焼き鶏、この鶏に粗塩をつけて食べるのが一番美味しかった。口に合わなかったのは、プラスチックコップに入った酸っぱくて辛いスープ?である。勿論飲物はビール(こちらではノンアルコールのベックス、これが一番いける)で、最後にハッカ入りの甘ーい紅茶で締める。3度このレストランへ行ったが、全て同じ食事だったように思う。これで1人6LD(500円)くらいである。これが一般的なアラブ料理であるならば食べられないことはないと思う。もっとも、毎日これを食べようとは思わない。クレープを厚く大きくしたようなナンも食べたことがあるが、これは無味で挟む食材によって左右されるので一概にうまいともまずいともいえない。
パンの種類は多くなく、フランスパンのように固いものばかりである。菓子パンはほとんどない。日本のベーカリーがここで商売をすれば甘いもの好きのリビヤ人から好評を得て大繁盛することは間違いないと思う。ショートケーキも食したが、日本のようにしっとり感がなく、パサパサしている。
話題としては、ケントン夫妻に夕食に招かれたことや下請けであるトルコの業者(GAMA)の庭先で発注者を交えて食事をしたこと、GAMAのキーパンソンの家族を夕食に招待したことなどがあるが、あくまでもリビヤの風俗・習慣を主体にしているので、これらのことは割愛する。
原理主義的なイスラム国家ではアルコールの摂取と豚肉はご法度であることは周知の通りである。でも心配めさるな。魚介類は豊富とはいえないまでも、刺身にできる魚もいれば干物にもできるものが魚市場に行けばある。といっても地中海で獲れるものに限られるので日本ほど種類は豊富ではない。一度だけ魚市場へ行ったことがあるが、休日の午後から行ったので余り魚は残っていなかった。日本に比べればちっぽけなものだが、それなりの雰囲気は持っていた。何を買ったか余り覚えていないが、うるさく付き纏う売人を掻き分け、見たことがない魚2匹とあさりを2kg買ったように思う。
コックであるボンガボンが野菜市場から買ってくる野菜を見るとどれも貧弱で、日本では恐らく商売物にならないようなしなびたものばかりである。大根や人参のどれをみても悲しいほど小さい。それでも一応、もやし、ねぎ、ほうれん草、ジャガイモ、おくら、レタス、キャベツなどがある。
果物は、春と秋がオレンジ、林檎、夏の盛りは瓜、夏を少し過ぎた頃にぶどう、いちじくなどがある。西瓜などは5月~11月まで食後のフルーツに出てきて、少々食傷気味になった。バナナやマンゴもあるが恐らく輸入品であろう。9月に入るとなつめ椰子の実を乾燥させたデーツが売っている。これは干し柿といっても通じるくらい全く同じ味がする。西瓜などは良く獲れるらしく、大型トラックに満載しているのを良く見かけた。
果物店は非常に多く市内の至る所にあるし、道路端の小さな小屋でもこれらの果物を売っている。日本でも果物が実る季節になるとみかんや西瓜、梨などを道端で売っているが、それらとなんら変らない。
しかし醤油、みりん、酢、麺類、海苔等の基本食品はないので、一時帰国した時や日本からの出張者に依頼して託送してもらっている。昔と違いこんな物までがと思うほど豊富な冷凍食品やレトルト食品があるのでボンガボンは非常に助かっていると思う。しかし、託送の重量制限があるので重量が嵩張る日本米が不足することがある。その時は中国米かエジプト米で代用することになる。味オンチの我々は中国米には左程違和感がないが、エジプト米は細長く少し粘りがないようだ。
原材料はまあまああることは分かっていただけたとおもうが、肝心のリビヤ料理はどうであろうか。残念ながらその機会がほとんどなかった。ラジックさんからも一度くらいはご招待があってもおかしくないと心待ちにしていたが、結局それはなかった。それでも砂漠の現場から帰る道中に必ず立ち寄るレストラン?でそれらしいものを食べたことはある。それをここで紹介したい。
そこはベンガジから東へ1時間半位のアジュダビアという街の入口にあるガソリンスタンドに接して建っている殺風景なレストランである。もちろん女性のウェートレスはおらず、ムサイ男達ばかりである。
注文してくれるのは運転手のジョセフで、既に述べたように彼はアラビア語ができ、ウェーター達とも顔なじみある。彼は彼らと握手をして何やら世間話をしている。小生は手持ち無沙汰に周りを見渡すと、水煙草を吸う者、食事をしている者、アラブの放送をしているTVを見ている者等5人位だったろうか。タイル貼りの土間にテーブルと椅子が数脚あるが、昼飯時なのに余り客はいない。
無味乾燥な店内では賑やかなアラビヤ音楽が流れているが、もとより何を言っているの皆目かわからない。屋外にはゴルフ場のコースの途中にある茶屋のような建物があり、土産物やレンタルの水煙草の容器を置いている。トイレもあった。そのトイレの屋根は鳩の巣となっていてかなりの鳩が飛び回っていた。
やがてウェーターが料理を持ってきた。それは、長粒米のカレー粉入り焼き飯、サラダ、スープ皿に入ったスープ、パン、焼き鶏、この鶏に粗塩をつけて食べるのが一番美味しかった。口に合わなかったのは、プラスチックコップに入った酸っぱくて辛いスープ?である。勿論飲物はビール(こちらではノンアルコールのベックス、これが一番いける)で、最後にハッカ入りの甘ーい紅茶で締める。3度このレストランへ行ったが、全て同じ食事だったように思う。これで1人6LD(500円)くらいである。これが一般的なアラブ料理であるならば食べられないことはないと思う。もっとも、毎日これを食べようとは思わない。クレープを厚く大きくしたようなナンも食べたことがあるが、これは無味で挟む食材によって左右されるので一概にうまいともまずいともいえない。
パンの種類は多くなく、フランスパンのように固いものばかりである。菓子パンはほとんどない。日本のベーカリーがここで商売をすれば甘いもの好きのリビヤ人から好評を得て大繁盛することは間違いないと思う。ショートケーキも食したが、日本のようにしっとり感がなく、パサパサしている。
話題としては、ケントン夫妻に夕食に招かれたことや下請けであるトルコの業者(GAMA)の庭先で発注者を交えて食事をしたこと、GAMAのキーパンソンの家族を夕食に招待したことなどがあるが、あくまでもリビヤの風俗・習慣を主体にしているので、これらのことは割愛する。