■デジタル論
デジタル全盛の時代。
確かにデジタルの恩恵は大きい。地上波放送もアナログからデジタル放送へ
転換を図る。
周りの嗜好品もデジタル全盛~
デジタルとは突き詰めれば、アナログ情報を数値化し処理を行う方式である。
無駄が無く、ノイズに強い=情報処理効率の最適化である。
しかしデータ量を離散的な数値化するが故、極小さいデーター域では誤差が生
じる。
その誤差は適切な量子化にすることで実用上、無視できる処理が可能である。
■休題
人間の感覚はデジタルというよりアナログ的である。
ゼロかイチではなく、限りなくゼロかイチと感じる、曖昧差がある。
写真でも銀塩、デジタルで描写が違う。また音楽もレコードとCD・MP3とでは
やはり違う。
人は完璧なものを求めるのであるが、その完璧なものに近づくと不満を感じる、
と変わった思考を持つ習性がある。
■アナログ論
何を言いたいのか、人は不完全なものが実は好き、嗜好品などが良い例である。
先ほどのデジタル論で、極小データー域での誤差は実用上問題ないと書いたが、
嗜好品はそこが重要なのである。
いつもくっきり、すっきり、表現のデジタルでは飽きちゃうのである。
たまにはノイズがあってもいいじゃないか、なんていう余興はアナログ、お手
の物である。
人の感覚はデジタルでは満足できない、不完全なアナログを好むよう、感じる
気がしてならない。
■趣味のデジタル
現代におけるデジタル商品のサイクルは早い。
カメラなど数年立てば使い物にならない、見向きもされない程、進化スピードが
速い。
最先端のデジタル機器は性能素晴らしく、デビュー当時は憧れの的であるが、数
年後、見向きもされないではないか。
物への愛着、現代では難しいわけであり、新品を購入する方が楽である。
■趣味のアナログ
現代の無駄を省く理念から逸脱している、孤高な存在。
カメラで言えば銀塩。今でも十分にその趣味は生かされ、デジタルとは別物な存
在である。
何もかもくっきりとはせず、淡い描写、ボケでそのラインに暖かみを感じさせる
描写。万人がホッとする描写は逆にデジタルだと難しい。そんな世界がある。
カメラに限らず、レコードも針からの入力、アンプを通したスピーカーから流れ
るメロディ、そのブチブチといったノイズは逆に緊張感を高める。
デジタルでは決して聞けないサウンドがそこにはある。
だからこそ、コンサートで生の演奏はより迫力があるのだ。
■なぜ今なのか?
この時期、デジタル VS アナログ論なんてナンセンスかもしれない。
しかし時代が大きく変わろうとしている師走。
デジタルで果たして人を満足させることができるのか、世に問いたい!
■Mエンジン
一つ残念な情報として、愛車としてBMWを乗車しているが、スポーツカーの系譜
を持つ、Mシリーズ、NAエンジンとして高回転を堪能できる数少ないメーカー。
そのMにおいてどうやら、高回転エンジン開発を諦めたようだ。
排ガス規制、エコ等がその決定に大きく影響を与えたかもしれない。しかし次期
エンジンがターボに移行というのに合点がいかない。
このターボは電子制御で細かくコントロールされるであろう。
ピュアな高回転のアナログ体験はターボでは不可能である。つまりエンジンの制
御がよりデジタルになるのである。
もう一台乗車している335ツインターボは、そりゃ良くできたエンジンであるし
速さは申し分ない。
しかしM3と乗り比べての感覚は、圧倒的にNAV8エンジンの方が官能的であり
高回転まで回せるオーナーにとって変えがたい嗜好品である。
趣味としてみるとNAエンジンは嗜好品であり、ターボエンジンは実用品なので
ある。
車世界もデジタル化が進み、ミッションも2ペダルMTが台頭している。操る楽
しさは3ペダルMTに分がある、実用として考えると2ペダルが万人受けするの
も分からないではない。
■R-D1s
前回記事で書いた欲しいクリスマスプレゼントはEPSONが開発、販売してい
る”R-D1s”である。
デジタルでありながらレンジファインダーを持ち、あの有名なライカ社と同じ
マウントである。
つまりライカのレンズが使える貴重なデジタルカメラなのである。
ここまでデジタル、アナログ論を唱えていてなぜ、このカメラが気になるのか。
それはデジタルとアナログの融合、つまり趣味の世界もどっちがどっちではなく
お互いの利点をカバーし合う、嗜好品もありということ。
EPSONという会社は先見の目を持っていたと思う。だってこのカメラデビュ
ーは2006年3月発売だ。
なぜコレがアナログ的なカメラなのかというと、デジタルノイズ処理とかに力
を入れるのではなく、レンズの持ち味を最大限引き出すよう設計されているか
らだ。
コンパクトでありながらボディはアルミダイキャスト製、写真はアナログ的な処
理に近づける為に、相当努力している、このカメラ。
レンズの良い悪い面もそのまま描写してくる、現代の一眼レフのような描写とは
まるで違うのである。
レンズはライカM、アダプターを使えばスクリューマウントのLが使用できる、
楽しさ100倍♪
そんな魅力たっぷりのレンジファインダーカメラだが、値段もコンパクトカメラ
群とは一線引く価格。本家ライカ本体はもう普通車一台購入できる価格。
コストパフォーマンスはライカM8辺りから見ればとんでもなく高い。
しかし発売した時代はデジタルカメラ夜明けみたいな頃、その良さを理解し購入
する層は少なすぎた。後継モデルも出ず、細々と市場に流通しているに過ぎない。
全く持って勿体無い。現在、デジタルカメラにおいて、10年後に使用できるカメ
ラがいく程あるというのだ。
このカメラは購入したならば、性能なんてどうでも良く、その物への愛着が絶対
存在することを確信している。10年経っても使用できるであろう、数少ないデジ
タル嗜好品であると自身を持ってお薦めできる。
と同時にレンズも10年20年と使用できるであろう。
フルサイズ、APSサイズ、などの一眼レフには撮れない世界、また愛着が沸く
カメラって中々無いですぜ、皆様。
購入したいのは山々だが、レンズまで揃えるとなるとニコンD3本体は購入でき
ちゃう程のお値段。サンタさんにおねだりしちゃうワケがここにある。
■まとめ
デジタル旺盛は生活の安定、確実、レベルの一定化に貢献していると言えよう。
しかし趣味の世界まで安泰を求めてはいない。デジタル統一には、やはり反対
である。
感覚を生かせる趣味、嗜好品は不完全さも大切な要素であり、そこがまた楽しい
わけさぁ~♪
Elton John - Your song はご本人ピアノ演奏、電子デバイス楽器はなし、
まさしくアナログ的な歌、お気に入りでし。
Mもターボになってしまうと私的には微妙です。E46M3もますます捨てがたくなってしまいます。E92M3の後期型のタイミングで判断しようかな~
R-D1sは、
私もずっと気になっています。
ある人の写真が好きで、
そのカメラのひとつがR-D1sで、
どこのカメラかと調べたトコから始まりました。
R-D1sはわかりませんが、
ライカMは、
間違いなく永遠?に残る
響き、ときめき、輝きになると思います。
今のデジカメの延長線上か、
全く別の写真の道ができるのかもしれませんが、
ライカMを生かす道がかならずできると思うのです。
だから、R-D1sに今、
行くのはいいのではないかと思います。
展開、楽しみにしています。
デジアナ論、興味深く読ませていただきました 私も音楽を聞くのが好きなこともあって、どうしても通る道の一つ、アナログレコード対CD、最近はデジタルメディアも含まれての議論はとても興味があります
量子化によって削られる部分はあるもののとても通常人が感じ取れるとは思えないごくごく微細な部分、それを人って分かるんですよね
丸まったデータに慣れて本物との区別がつかない若い人が増えてくるのではないかと心配であります
とはいえデジタルの便利さ、十分教授しておりますから、デジタルとアナログ、両方とも良いとこ取りというのが賢い選択なんだと思っています
僕は仕事がデジタルなので、プライベートではアナログ好きですね。
同じようにしたつもりでも、同じ結果にならないジレンマがとても楽しいと思う今日この頃です。
今までのMは自然吸気に拘ってましたよね♪
パワーは排気量&回転数で稼ぐ、過給器に
は頼らない、って姿勢が好きですぅ~(笑)
時代に対応するには過給器に頼らざる得ない
のが現状なんですかねぇ~
いずれにしてもターボ導入でまたピュアな
エンジンフィーリングというか、アナログ的
な官能体験が減るのは寂しい限りでし~
ライカM8との価格差を考えるとR-D1
は貴重な存在ですよねぇ~♪
R-D1のアナログデザインは好きですぅ~(笑)
ライカMマウントのレンズ群はPENTAX以上
に個性派揃いなんで楽しいでしょうねぇ~♪
デジ一で撮っているとそりゃ、楽しいのです。
でもまた別な世界があるのを知ると覗きたく
なるんですよん(笑)
いつまでも好奇心を持ち続けたいですぅ~♪
CDがデビューした当時を知るものとして、
レコード VS CD論争は凄かったですよねぇ~♪
今では完全にCD主流ですけどLPの巨大ジャケ
ットは天下無敵ですぅ~(笑)
今じゃ、レコードの方がシステムを組むのに
予算がかかる時代ですから、CD世代にその質
を理解させるにゃ、環境が無いですねぇ~
(真空管なんて見たことすらないかも)
デジタル&アナログの共存は本当に難しい時
代になりつつありまする~
アナログの方が、デジタルよりも選択肢が
多い分、楽しめるわけですねぇ~
そりゃ、車に然りカメラも同様ですぅ~
人間本来が持つ、アナログ的な感覚を生かす
趣味が減りつつあることに焦りを感じますぅ~
このPCの文字も0か1というデジタルの世界ですね。
何事も0か1では片付けられないと思うので、
それを0か1で片付けるのは無理がありますよね!?
嗜好の世界こそアナログを残すべきだと思います。
またいつの日か燃費のことも考えずに、
高回転型のNAエンジンを堪能したいです♪
デジタルは、量子化に伴い、失うデーターが
必ずありますよねぇ~
アナログは全てリアルタイムですから情報量
は膨大で無駄が多いわけです。
しかし嗜好品はその無駄が味として生かされる
のでデジタルには無い楽しみがあるワケでし♪