もう1月も終わりですね。
1月の映画鑑賞記録です。
1位 「あの頃ペニーレインと」(2000)☆☆
2位 「バブルへGO タイムマシンはドラム式」(2007)☆☆
3位 「半落ち」(2003)☆☆
4位 「ハーフェズ ペルシャの詩」(2007)☆*
5位 「ザ・エージェント」(1996)☆*
6位 「椿三十郎」(2007)☆*
7位 「ファンタスティック・フォー」(2005)☆*
8位 「陰日向に咲く」(2008)☆*
9位 「7月24日通りのクリスマス」(2006)☆
ブログではすべてのレビューができていないけれど(1月30日現在),一応目標の年間100本鑑賞ペースではあります。
しかし,我ながらまるで方向性は一貫していない選択ですねぇ。
その中でキャメロン・クロウ監督作品が2作品なのは全くの偶然です。
「バブルへGO」と「ファンタスティック・フォー」はすっきり爽快感の味わえる映画でした。広末涼子さんの誰もいないとき(または人に背を向けて)に空を見上げる仕草は何とも言えない空気が伝わってきて好きだなぁ。「ファンタスティック・フォー」は続編も観たいですね(しかし,ジェシカ・アルバは健康的な美しさが最高ですね)。
「あの頃ペニーレインと」や「半落ち」の様な映画はとりあえず好きな映画です。下位になっている作品はとても好きな俳優陣が複数出演している期待感からすれば少し残念な感じがしましたね。
映画の良し悪しは決して豪華俳優を配することではないのがよく分かりました。
来月はどんな映画に出逢えるのか,今から楽しみです。
←クリックよろしくです
スパイダーマン,X-MENなどと並ぶマーベル・コミックの代表作のひとつ。
正直アメコミ関係は小さいからスパイダーマン以外は受け付けなかったんですけど,ちょっと前に「CUT(2007・10)」のジェシカ・アルバの記事を読んで興味が出たきたので何となく観てみました(記事の中では,民主党のオバマ候補についても再三コメントがあるように話は映画だけにとどまっていなくて自分やアメリカのことを実に冷静に分析しています。)。
いやー,結構よくできてますね。
びっくりしました。
バカバカしいところもありますが(ここもまた魅力),真面目に考えさせるところもあって楽しませてもらいました。自分的には何も考えずに楽しめる作品って意外とあるようでないのでこれはいいですよ(スパイダーマンは好きだけどいろいろ考えさせられてしまうんですよね。疲れていてココロにビタミンが必要なときはこちらですね)。
単純だけど,これは良いですよ。
小さな頃ヒーローものを観たあの感触を久々に覚えました。
<公式Webサイト>
http://movies.foxjapan.com/f4/
←クリックよろしくです
東京都写真美術館で「ハーフェズ ペルシャの詩」を鑑賞。
本当は去年の東京国際映画祭で観たかったんですけど日程が合わず,昨日ようやく観られました。
初日なので麻生久美子さんの舞台挨拶もあり,かなりの混雑ぶり。
観た直後正直な感想は,
「難しかったー。」
でも人が人を純粋に想うキモチが,社会通念上今の日本より制限がある分,逆に痛いほど伝わってきましたね。
いつもより詳しくあらすじを
「シャムセディンは子どものときからコーラン暗唱の修行をしていた。そして、見事試験に合格し、コーラン暗唱者だけに与えられる称号ハーフェズを獲得する。
高位の宗教者モフティ師の娘ナバートが母方の国であるチベットから帰ってきた。コーランをよく知らないナバートにハーフェズはコーランを教えることになる。
直接顔を合わせることなく、壁にある窓越しにコーランの授業が始まった。ペルシャ語もままならないナバートが、アラビア語のコーランを読むのは難しい。一語一語、丁寧に教えていくハーフェズ。好奇心旺盛で、コーランの意味を事細かに聞いてくるナバート。
「光を作るのはなに?」
「光よりも尊いものはなに?」
その問いへ答えるためサアディの詩を詠むハーフェズ。
君をなににたとえたらよいのだろう
形あるものとは違う
君は命なのだ
「あなたは詩人を信じるの?」
ハーフェズの中でナバートの声がどんどんこだましていく。
「怖いのです。彼女の声は私の心を波立たせます。不安で」
昨夜、あなたの髪のことを集まった人々が話し始めた
称賛の声はやむことがなく、夜が更けていく
隠れ読んだハーフェズのノートにあった詩を朗読するナバート。
「その詩をどちらで?」
「夢で聞いたの」
いたずらっぽく笑うナバート。思わず、ふたりは目を合わせてしまう。
「結婚前の娘と詩を詠み交わし、視線を交わした」
ハーフェズは罪を問われ、ハーフェズの称号を剥奪される。
家も焼かれ、帰る場所を失ってしまうハーフェズ。
モフティ師のもとで学んでいる男とナバートは結婚することになる。婚儀の席で父モフティ師の顔を見つめるが、父は顔を背けるだけだった。従わざるを得ないナバート。
ハーフェズは「鏡の誓願」を行うことにした。7つの村で鏡を拭いてもらい、そのお礼に相手の願いを叶えるもの。本来は恋を叶えるための儀式。だが、どうしても忘れられない恋を忘れるために旅に出るのだ。
砂漠で眠るハーフェズ。見る夢はナバートのこと。ナバートの表情、走る姿を思い描くハーフェズ。
愛の苦しみと別離の痛みを乗り越え
世界中を歩き回り最後に選んだ恋人
彼女が通った道の砂も私にはいとしい
昨夜の別れの言葉を思い出させるな
ハーフェズとナバート、ふたりは再び出会えるのだろうか・・・」
(公式Webサイトから抜粋)
いろいろなサイト等でも言われていますが,ひとつひとつの場面が美しいですよ。
乾いた砂漠の中で空と水の色
民族衣装を身に纏った女性達
コーランや詩の奏でる音
これらはイランの映画だからこそ出せるもの。
世界は広いですね。
しかし,麻生さんはそんな映画の中で出番がそんなに多いとは言えない中で,溶け込むだけではなく,存在感があって素晴らしかったです。
舞台挨拶では,
透明感のある美しさは当然として,素朴で親しみやすいキャラクター全開でしたね。
結婚にも触れ「前よりほんのちょっぴり幸せなんです」とのコメントもあって今後の仕事にますます期待大でした。それにしても女性の熱狂的なファンが多いみたいで,これも人柄なんだなと思いました。
麻生さんも言っていましたが,いつかもう一回観るともっと深いところが理解できそうな感じです。←クリックよろしくです
<公式Webサイト>
http://www.bitters.co.jp/hafez/
<この作品に関連するこれまでのレビュー>
「夕凪の街 桜の国」
「報知映画賞」
どうしても黒澤作品と比較講評してしまいがちだけれど,個人的感想でいうと
楽しかった

約2時間の映画ですが,あっという間に時間が過ぎていったというのが正直な感想。
いい脚本はいいんじゃないでしょうか,やっぱり。
勿論言いたいことがないわけじゃないけれど,現代風にアレンジして役者陣もスタッフも脚本や黒沢版を大切にしながら,自分達の仕事をしているのではないでしょうか。この作品を観た人達が黒澤作品を観るきっかけになればうれしいなぁ。
織田裕二さんを起用したのはそういう意味では正解だったのではないでしょうか(純粋な時代劇にするなら別の起用があるはず)。なんせ要所を中村玉緒さんと藤田まことさんがしっかり締めているので純粋に観ていて安心です。
まぁ,でも最高なのはなんといっても佐々木蔵之介さんでしょう。佐々木さん目当てでこの作品を観ても損はないですよ。
今年も黒澤作品を又何本か観たいなあと思うよいきっかけになりましたね。
<公式Webサイト>
http://www.tsubaki-sanjuro.jp/index.html
<この作品に関連するこれまでのレビュー>
「七人の侍」
「生きる」
「間宮兄弟」


連続でキャメロン・クロウ監督作品になってしまったけれど,これは全くの偶然
儚い,そしてほろ苦い少年期の日常がフィルムの中に落とし込まれている。
それは,キャメロン・クロウ自身が少年期にロック関連誌の記者として活動した実体験が写し込まれているからなんだろうか。
あらすじだけれど,「ウイリアムは15歳。弁護士を目指す優等生の彼が、ロック・ミュージックを聞き始めたのは姉の影響から。伝説的なロック・ライター、レスター・バングスに気に入られ、彼の雑誌や地元の新聞に掲載された原稿がローリングストーン誌の編集者の目にとまる。そして彼はローリングストーン誌からブレイク寸前のロックバンドのツアーに同行取材する仕事を得る。そこでウィリアムは、グルーピーのリーダー的存在、ペニー・レインと出会う。彼女の姿を見ているだけで、彼女が微笑んでくれるだけで、すべてが光に包まれる。≪切ない≫って息苦しいことだと知ったウィリアム、初めての恋だった。
圧倒的な存在感、純粋さと妖艶さを併せ持つ魅力、こんな少女が目の前にいたら、恋に落ちずにはいられない・・・・・」(SONY PICTURES Webサイトから)
実際,ケイト・ハドソン演じるペニー・レインを通してウィリアムの心の動きを手に取るように感じ,同意し自分の少年時代を重ねながら物語に吸い込まれていってしまった。
確かに切ない結果も分かっているのにペニーには恋せずにはいられない。
一人ペニーが公演の終わったライブ会場で踊る姿は,「花とアリス」のアリスとはまた違うんだけど同じ少女の純粋なキモチが込められていて切なくて胸がしめつけられました。
そんなペニーをずっと見つめていたウィリアムだからこそペニーを導きそして送りだせたんだろうと,そしてその時のキモチを考えるとまた切ない(空港での二人は目に焼きつく名シーンですよね)。
音楽映画でもありロードムビーでもあり本当に多彩な魅力に溢れている映画です。
1960年代の流れを汲む70年代のサイケデリックなファッションや調度類は今観ると本当にかっこいい(CAの制服やイームズのチェアが時代を映し出しています)。
(SONY PICTURES Webサイト)
http://www.sonypictures.jp/archive/movie/almostfamous/
←クリックよろしくです。
・・・トム,若い。。。
「ビバリーヒルズ青春白書」につながるベタなアメリカらしい演技の連続がここまで徹底されると気持ち良い(トムがディラン&キャサリンのディランに見えてくる位の大袈裟な台詞回しとリアクションは,ここまでくると気持ちよくなってくる)。
映画として純粋に観て悪くない。
ベタだけど,どんな人もみんな悩みながら生きていること,家族の存在について改めて考えさせられますね。エージェントって個人的な思い込みかもしれないけれど,お金一辺倒に見えがちですが,それって考えれば誰かにとって都合悪いときにだけクローズアップされるからかもしれないなぁ(当たり前だけれど彼らにも生活があるってこと気付かせてくれます)。
スポーツをジャーナリズムやビジネスの観点から考えるに視座をあたえてくれています。


大沢たかお,中谷美紀さらには村上正典監督という超豪華メンバー。
同年公開の同じく中谷主演の「嫌われ松子の一生」と同じ現実と空想の間に揺れ動く女性をメインとした作品とも言えるかも・・・
どちらの作品を先に撮っていたかはわからないけれど,松子の二番煎じの感がするのはなぜだろう??
中谷美紀演じる主人公はどちらも夢想しがちなキャラだけれど,松子はそれでも生きている感じがするけれど,サユリは本当に夢の中で生きている感じがしてならない。
それから,長崎とリスボンの共通点を描きながらリスボンが長崎より良いような描き方は個人的にちょっと賛成できない。リスボンのことを詳しくは知らないし,きっと綺麗な街だろうとは思うけれど,長崎もとても素敵な街だというリスペクトが描写に足りないんじゃないだろうか。
キャストも監督も好感を持っているだけに,十分な化学反応が起こらなかったのであれば残念。
自分的には,☆かな。
<公式Webサイト>
http://www.724-christmas.com/index.html
<この作品に関連するこれまでのレビュー>
「嫌われ松子の一生」
「ミッドナイト・イーグル」
「花とアリス」
←クリックよろしくです
「夕凪の街 桜の国」の佐々部清監督ということもあり期待しながらの鑑賞。人は何を持って人たらしめるのか,人は人を殺めることはどんな場合であっても許されないのか,という根源的な問題を静かに,しかし重く突きつけてくる。
息子を急性白血病で失った妻が今度はアルツハイマー病で息子と夫の記憶を失っていく。その過程の中で「私が私であるうちに殺してください」と懇願されたとき,人は,貴方はどの様な判断をするのか・・・
事件の起こるまでやそこに至る過程,それから各組織の在り様を丁寧に描かれていて好感がもてますね。
特に秀逸なのは,描かれている幾つかの家族のかたち。
実にリアルです。
かつての大家族でもなく,変に都会的でもない,どこにでもある,だからこそどこにでも起こりえるいろいろなこと。少し立ち止まって考えてみる良い機会を与えてくれます。
笹野高史さんはやっぱりここ数年乗っていますね。それから,「ハゲタカ」でも渋い昔とは違った魅力を見せていた柴田恭平さんの演技にも注目です。
<公式Webサイト>
http://www2.toei.co.jp/hanochi/
<この作品に関連するこれまでのレビュー>
「夕凪の街 桜の国」
「博士の愛した数式」
「武士の一分」


丸の内プラゼールで鑑賞。
報道のされ方を見ていて正直スケールの大きさだけが余りに目に付いていたのでそれ程期待はしていなかった。
・・・が,意外と良かった(意外と現実にありそうな設定なんですよね)。
勿論,これまでの映画にない何かがあるって程ではないのかもしれない。
それでも人間は自分が追い込まれたとき,選択をするために何を考えるのかとか,大切なものが何なのかとか・・・ステレオタイプ的な良さではあるけれど。
BANK BANDの「はるまついぶき」は良いです。
http://www.midnighteagle.jp/

