(少しだけあらすじ)ごく普通の青年,成瀬純一。そんな彼がある日突然、ある事故に巻き込まれる。その結果,彼に世界初の脳移植が行われ・・・。
ある日,目覚めて自分に脳移植がなされていたとしたら,やっぱり心中穏やかではいられないだろうなぁ。でも「ココロ」は脳にあるのだろうか,脳移植されることで自分は誰かに支配されてしまうのだろうか?
自分を形作っているものは結局のところ何だろうっていうことを読み進めるうちにふと考えましたね。それは,脳にあるのかな,わからないけど脳移植されると確かに自分に変化を来すような気もするなあ。
しかし,東野圭吾さんの作品は,どんどん作品に引き込まれていきますね。
自分が自分でいることって何なのでしょうか?移植しなくても昨日の自分はすでにここにいないようにも思えるし,でも確かに変わらない自分の中の何かがどこかにあるような気もするし・・・。自分が大切にしていた人やモノへの違和感を覚えることはとても悲しいに違いない。
この作品は,読み進めやすいし多くを語るより是非読んでみてほしいです。