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拉致の解決を願って
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第13回藤沢集会10パネルディスカッション その2

2006-01-07 | 藤沢市民集会
『パネルディスカッション「よど号と拉致」 その2』 

★川添友幸会長

次に荒木先生、ちょっとお伺いしたい点がいくつかあるんですが、後ろのパネル。
いつも神奈川のボランティアの皆さんに作っていただくんですが、福留貴美子さん、白黒の方なんですが。


左から松木薫さん・石岡亨さん、有本恵子さん、福留貴美子さん


パネルが今度加わりました。
福留さんをご存じない方もいると思うんですが、今高英起さんのお話にあったんですが、(よど号犯の)岡本武。
岡本公三(=1972年、奥平剛士、安田安之と共にイスラエル・テルアビブ空港を襲って26名の死者をだした「日本赤軍テルアビブ事件」の実行犯)の兄なんですが、兄のお嫁さんて言うんですかね。
結論として、この方日本から拉致された方なんですね。

で、この福留問題と言うのは実に難しい問題でして、いろんな会の方が取り組んで、今私たちも取り組んでいるんですが、荒木先生、特定失踪者問題調査会の代表をされる前に、救う会全国協議会の事務局長をされている時にですね。
福留問題をずっとやられていたと聞いています。
福留さんの資料は簡単に作ってみたんですが、ちょっと福留さんのお話をお聞かせ願えればと思っています。

後もう一点なんですが短波放送の「しおかぜ」、あれちょっと私自身思ったのは、ああいう放送は実際よど号のメンバーは聞いてる物なのかなぁ?と言う疑問を持ったのでそれを聞いて見たいと思ったのと、三点目は皆さんにお聞きしている、よど号犯の帰国に対してどのように思っているか?
この3点を宜しく御願いします。

★荒木和博 特定失踪者問題調査会代表

福留さんの拉致事件に関しては、この配ってあります川添さんの作った資料に基本的には書いてございます。
要は騙されてきた朝鮮に連れて行かれた方です。
元々北朝鮮とは何の関係がなかったんですが、お父さんが昔、戦時中にですね。
モンゴルにおられた事があって、そういう話を聞いて育ってですね。
非常にモンゴルに行きたいという強い意思を持っておられた。
モンゴルと言うのは、昔は社会主義圏の中で非常に入り難いという事で、それで釣られたのではないだろうか?と言うふうに言われております。
昭和51年、1976年に出国をしている。

向こうで今川添さんの言われたように、岡本武の妻にさせられたと。
こんなものはもちろん本人のあれが一致してと言う事はもちろんございません。
当然これは無理矢理。
これは他のよど号の妻でもですね。
小西(隆裕)の妻以外は皆元々全然関係ない。
無理矢理ですね、くっ付けられたと。

だから正直言うと、よど号グループの他の妻たちもですね。
あれでもし「こんなはずじゃなかった」と言えば拉致被害者になります。
問題は、あのカミさんたちの方が旦那よりももっとその気になってしまった事に問題がある。(小さな笑い声)
そうでなければ彼女たちもそういう事になる。

福留さんは元々そういう政治的背景が全然無いんですね。
他のよど号の妻はチェチェ研とか、この表に書いてあるように(北に)シンパシーを持ってる人たちだったんですけど、福留さんの場合そういう事が無い。
で、結婚させられたと。
やはり他のよど号の妻と同じように、工作目的で使われ、少なくとも使われようしたことは間違いがない。
そして一回日本に戻って来ております。
ここに書かれているように友達の家にですね、突然現れる。
その後高知の実家に帰ろうとして途中で連れて行かれたんではないか?というふうに言われている方でございます。

この福留さんの事件についてはジャーナリストの高沢皓司さんがいろいろ調べてですね。
これの裏に確か書いてあるんだと思いますが、裏じゃないか、前か。
96年、ですから平成8年の8月7日の朝日新聞にですね。
その名前が、その時は確かまだ名前は入ってませんが、本人が特定された日本人だったと言う事が分かったと言う記事が出ると。
で、出たらすぐにですね。
今度は「いやもうとっくに死んでいた」と、いう情報が出る。
それまでは日本人の奥さんだと言う事は一切言っていなかった。
岡本武のカミさんは朝鮮の人だと言うふうに言ってたんですが、ここで急にですね。
話が変わって、そして尚且つもう8年前に死んでいると、いう情報が流れたわけでございます。

こういう所の嘘のつき方と言うのはですね。
本当に北朝鮮と言うのは、よど号のグループも良く勉強したもんだなと思うんですが、大変分かりやすい嘘をつくわけですね。
ですから救う会もそうですし我々もそうですけども、この福留さんは我々は基本的に生存をされていると言う前提で、救出を求めているわけです。
子どもたち、娘さんが二人いますが、この二人はもう帰国を果たしております。
で、表の中で岡本武の所に乗っかってます、広海(ひろみ)さんと千里さんと言う娘さん二人ですね。

元々(福留貴美子さんの)お母さんはもう亡くなってしまったんですけども、私も生前2度ほどお会いした事がございまして、非常に記憶力の良い、記憶のハッキリしたお母さんでございました。
本当に田舎のおばあちゃんと言う感じの人なんですけども、すごい頭の良い方でですね。
この事はお母さんがご存命だったと言う事もあって、高知の中にいるよど号グループの支援者が、かなりいろいろな形でマークをしております。
今でもその連中は高知の中で活動をしておりまして、福留さんのご家族を抱き込もうとしたりとか、そういう事をやっている。
どうも、場合によってはですね。
福留家の遺産をですね。
持って行きたいという思いもあるのではないか?という話もございます。

この事件については大体そういうような事でありまして、今改めてですね。
お母さんが亡くなってしまったので、ご家族がいなくて非常にやりにくいんですが、川添さんなんかとも連携を取りながら、この問題について更にですね。
世論への訴えかけを進めて福留さんの救出へという事につなげていきたいと思っております。

ただ、これは福留さんだけの事ではないんですが、福留さんも何かの形で北朝鮮の工作活動に関与した形跡は当然あるわけでございます。
で、これは今帰国している5人もそういう意味で言いますと同様でございまして、また今(北朝鮮に)残っている拉致被害者の人たちも、やはり同様であろうと思います。
もちろん、そういうふうにしなければ北朝鮮の中で生きていけないわけでございまして、それを日本にいる我々がもちろんですね。
非難するって言う事は絶対に出来ない。

それから場合によったらですね。
(日本に)帰りたくないという意思表示をする人が出る可能性もございます。
その場合に一体どうするか?
これ今、日本政府はですね。
家族の意向あるいは本人の意向、と言うところにですね。
必ず逃げ込みます。
ご家族がそう言ってるからその意思を尊重したい。
本人が日本に残りたいと言ってるんでその意思を尊重したいという言い方をするわけですけども、これは非常に卑怯なやり方でございまして、その時やらなければいけないのはですね。
家族の意向でも本人の意向でもなくて、国家の意向です。

拉致をされているんですから。
主権を侵害され、拉致をされているんですから、その人たちは本人が何と言おうとですね。
今の状態の北朝鮮で自由に物が言えるはずが無い。
ともかく日本に取り返して、そこで一旦原状回復をして、そして自由に物が言えるようになったらば、それから意思表示をして物を決めて貰えば良い話でありまして。
それを北朝鮮の中でですね。
一昨年の5月に総理大臣がのこのこ行ってジェンキンスさんにですね。
「帰って来ないか?」とか言ってなんか「約束する」とか何とか言うというアホな事をですね。
やってしまっては全くわけが分からなくなる。

それで政府の人は責任は逃れられるわけです。
「本人は帰りたくないと言ってる」と、そんな問題ではない。
取り返してからそれから次の事を考える。
いうふうにしないとですね。
これから非常にグレーゾーンの人たちが間違い無く出て来ます。

有本さんだって、北朝鮮の中でですね。
一昨年の3月の時点ではですね。
3年前か、もう3年前なんですね。
あの3月の時点では、一度は北朝鮮は出そうと思ってたんですね。
出して有本さんに「自分では帰りません」と。
「お父さん、お母さん、北朝鮮に来てください」と言うふうに言わせて、そして決着をしようと言うふうにしようとしていたと。
言う事がございますので、有本さんも自分の足で入ったことは間違いが無い訳ですから、そういう言い逃れが出来るようになる。
これは絶対に許しちゃいけないです。
北朝鮮の中にいる限り、そのマインドコントロールは絶対に解けないです。

だって今の5人だってね。
ちゃんと喋れないんですから。
日本に戻ってきて、あれだけ時間が経っていても、まともにですね。
言う事が出来ないと、言う事を考えたらば、いわんや北朝鮮の中にいてですね。
自由に発言とか意思表示が出来るはずが無いわけでございまして、これはグレーゾーンの人も含めて、一旦とにかく全部日本に取り返すと言う事。
これは国家の意思として絶対にやらなければいけないと思うんです。
その上で日本で暮らしてみて、それでもどうしても北朝鮮に行きたいと言うのであれば、そのときに決めれば良い話でありまして、そこのところを考えていくべきだと思います。

で、今警察の中でですね。
警察の人とも私らもいろんな話をするんですが、「いや、そんなにたくさん拉致被害者の人たちはいない」と。
「後5人くらいだとか10人くらいだ」とか、いろんな事を言う人がいるんですけども、それは警察的にですね。
全部キッチリやって証拠も集められて、そして明らかになるという数を探したら、それはその程度しかおそらくならないんでしょう。
しかし実際には証拠がなくったって拉致をされている人たちはたくさんいますし、いわんや福留さんたちの様にですね。
自分の意思で出国をしたと、そして(北朝鮮を)出られなくなったと、言う人の数ははるかに多いだろうと思います。
その間のグレーゾーンと言うのはですね。
相当の数いるわけでありまして、我々そこらへんまで全部拉致被害者としてカウントしてですね。
やらなければいけないんじゃないかと。

で、その延長線上は今度は帰国者の問題になるわけですが、帰国者だって拉致ではありませんけども、基本的には騙されて皆向こうへ行ってる訳ですね。
日本人妻だって、何年かすれば帰って来られるという前提で北朝鮮に行ってるわけですが、しかしそれでもですね。
帰って来られない。
こういう人たちの場合はですね。
とにかく自分で帰りたい人たちは自由に帰れるようにすると。
つまりこれは、要は、高さんが今さっき言ったように、あの体制を変えてしまうより他に方法がないんですね。
あの体制を変えれば、北朝鮮の中にいたって自由に意思表示できますから。
最後はそういう所に持っていくしかないんですが、そういうふうにしてですね。
問題を解決していく。
ここはですから家族の問題でもなくて個人の問題でもなくて、国家の問題として取り組まなければならないだろうと思います。

それからしおかぜをよど号グループが聞いてるかどうかと言う事ですが、私も良く分かりませんが、あの連中に聞かせなくても別にあんまり問題ございませんので、まぁ聞いててくれるようであればですね。
「いい加減にゲロしろ」という放送くらいはしても良いんですが。(笑い声)
まぁちょっと分かりませんが、電波の無駄遣いになると今のところは特に思ってません。

それからよど号グループの帰国に関してですけども、先ほど有本さん言われたようにですね。
拉致された人が向こうに残ってですね、した方の連中が帰ってきて大手振って歩くという話はですね。
こんなとんでもない話は無いわけでございます。
しかし日本の「法と証拠」と言う、警察の人たちがよく使う「法と証拠」と言うとですね。
そういう事になってしまう。
証拠が向こう側から返ってこなければこちらから手出しが出来ない。
意思表示をして帰って来たらですね。
日本の法律に照らして、しかし微罪ですよね。

結局ね、先ほどお父さん言われたように、スパイを取りしまる法律が無い訳ですので。
微罪でですね。
しばらくしたら出てこられると、いう事になってしまうわけでございまして、法と証拠があってもですね。
正義の方が実現をしていないと言うのが現状でございます。
本当であればですね。
日本海を渡ってくる途中で宙吊りにしてですね。
「吐かなかったら海に落っことしてやる」と言う位の事をして、(笑い声)言っても良いと思うんですけども。

まぁ少なくとも帰って来た人間に対してですね。
それを徹底的にマークするというくらいの事は、もうちょっとキッチリやっておく必要があるのではないか?と。
先ほども申しましたけど、とにかく有本さんの拉致、あるいはもちろん松木さんもそうなんですけど、について知らないという言い方をしている彼らの言ってる事は全て嘘だと言う事でございますので、その前提でですね。
今後の事も対応していかなければいけないのではないか、と言うふうに思います。

★川添友幸会長

いろいろ面白い話をありがとうございます。

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