Blue jewel

拉致の解決を願って
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鰯を侮るべからず

2005-04-11 | アンデスの声さん投稿集
  鰯を侮るべからず  アンデスの声さん

もとより我々は拉致問題で自己主張・自己実現をしたいわけではない。強引にさらわれ人生を、命を蹂躙されて続けている同胞被害者を助け出したいのが原点、そこから自国への危機意識も生まれてくるが、当事者は拉致被害者とその家族であり、我々はサポーター、マトリックス、一山いくらの鰯の群れであることは了解済みだ。そういう素朴な素人集団ながら24時間体制で掲示板を維持したり自主的に集会報告をしたり街頭署名応援に出かけている方々には、たまに思いついて投稿するしか脳のない私には頭の下がる思いである。

掲示板で経済制裁を求める声がトーンダウンしたのは気移りしたからではなかろう、昨年末に気運があれだけが高まっても政府・政治家が何も具体的に動かなかったことへの失望感から“いったいどうしたもんかいな”との閉塞感はあるが(私の場合)、少なくとも国交正常化の動きへの歯止めは掛かっている、とにかく火を絶やさぬようあの手この手でこれがダメでも別の点から騒げばいい、ベクトルの向きと大きさに変化はない。

この拉致事件は普通の国なら総連・社民党本部・総理官邸の焼き討ち暴動に発展してもおかしくない、国民・国家の根幹に関わる危険でスキャンダラスな事件なのに、何となく国民が静かなのはそれが日本人の気質なのかとも思う。あの中国の暴徒の姿を多くの日本人は“下品”と感じ顔をしかめたんじゃないか。我々は露骨な自己主張のDNAに乏しい。しかし我々には我々の方法があるはずだ、感情を爆発させるより効果を考えたい、目的ははっきりしているのだから。

戦後まともな市民運動がほとんど育たなかった日本人の意識は市民運動後進国といえる(今の市民運動の多くは思想趣味クラブの思想活動に過ぎぬ)。この拉致事件解決をめぐる動きにようやく一般市井人による、運動を目的としない本来の市民運動の萌芽を感じる。我々の市民意識は未熟だし運動も素人だし、最善の方法はわからない、しかしだからこそ目的達成の方法が具体的に見い出せれば、鰯の群れは動くべき方向へ動く。もし仮に総理官邸焼き討ちが最も効果的手段となれば、私はそれに参加する。

周知の通りペルー沖は世界最大級の漁場で、日本マグロ漁船の基地もあり高級マグロは冷凍せずに日本へ空輸されている。今年は海水温が高めで鰯(アンチョビータ)がチリ沖へ南下したのでマグロも南下ぎみだ。漁獲量の大部分はこの鰯なのだが魚粉と魚油に使われるので魚屋に鰯は置いてないしほとんど目に付かない。日本の商社は利ざやの多い高級マグロしか相手にしないが、そのマグロを、そしてペルー全体の漁業を支えているのは、水温変化と潮に流されているだけに見える、アンチョビータの大群なのだよ。

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