汨羅の観察人日記(一介のリベラルから見た現代日本)

自称『リベラル』の視点から、その時々の出来事(主に政治)についてコメントします。

リベラル再結集

2013-01-06 16:13:47 | 政治全般



昨年の総選挙は、民主党の惨敗で終わった。
惨敗の原因は種々挙げられよう。
党内ガバナンスの無さ、外交云々、様々なことが言われている。

畢竟、小沢一郎が大連立話が破談したとき喝破したように、
「民主党は政権与党になる準備ができていない」
これが全てだった
思う。

そして、その準備不足の組織を、政権与党として運営しうる唯一無二の人材、
【小沢一郎】を、菅政権以降に徹底的に排除したのだから、上手く行くわけは無かったのである。
何より呆れるのが、福田内閣の時に大連立に反対していた菅・野田・前原といった政治家とそれに近い人たちが、政権与党となり、自分達に実力がないと知ると、自民党と大連立を模索するといった、凡そまともな政治家とは思えない動きをしたことである。
しかも、党内権力闘争という、下らないことのために、小沢一郎の活用ではなく、自民党との連携を模索。
終いには、自民党の政策である消費税増税を断行する。
こんなことをしていれば、支持層が離反し、選挙では岩盤割れの惨敗するに決まっているだろう。
しかも、選挙の準備不足が重なったので、まさに大惨敗となったということであろう。
『脱小沢』を主導した、これらの政治家こそ、民主党惨敗に真の責任があると、私は考える。よく恥ずかしくも無く、民主党に残る事ができると、ホトホト呆れる次第である。

そうはいいながらも、民主党が次の参院でも敗北するのは、日本にとり非常にマズイことになると考える。

少子高齢化社会、格差社会に対応するためには、社会保障・教育・育児支援等を重視するリベラル勢力がヘゲモニーを握る必要があるのだが、今回の総選挙の結果を見ると、そういう勢力が大幅に後退してしまった。
しいて言えば、自民党内リベラル派があるのだが、加藤紘一氏の落選に見られるように、昔日の勢いはない。

民主党の替わりに出てきたのが、国内市場が縮小するなかで拡大的財政政策を行い、既にマネーが大量に出回っているにも関わらず、更なる金融緩和を求める、新自由主義の安倍晋三率いる自民党と、その補完勢力の維新・みんなである
やれ、自立、やれ自由な市場は結構なのだが、これでは格差は拡大し、子育ても自己責任となり、老後も自己責任となるため、少子高齢化・格差拡大が加速するのは自明の理である。これでは、として長期的な退勢に歯止めがかからないところか、場合によっては更に凋落が加速するであろう。

小沢一郎氏にはこの辺りの問題認識もあり、併せて氏の持論である、リベラルと新自由主義政党による二大政党制確立の観点から、【生活の党】を拠点としてリベラルの再結集を目指していると思われる。
その手段の一つとして、まずは非自民による次期参院選の野党共闘が出てくるのだろう。

しかし、私は更に踏み込んで、民主・生活の再結集によるリベラルの建て直しを望む者である。
その際、野田・前原等、自称『保守』は民主党として活動してもらい、民主党の大多数の議員は「民主+生活」からなる新政党を立ち上げるというのも一つの手であろう。
自民から出たかったが、出ることができなかったので民主党から出馬した野田・前原氏とその一派は、今こそ本望をかなえ、自民党に合流することを勧めたい。

民主党には、脱小沢だの親小沢だの議論している余裕は無いはずである。そして、民主党にその余裕がないと言うことは、日本にもないと言うことである。
民主党の脱小沢、自称保守派は切り捨ててでも、民主党指導部は生活との再合併も含めて検討すべきである。
そして、当面は次の総選挙、完成型としては10年を目途に、風に頼らない、しっかりとした支援組織をもつ国民政党として自立できるよう、組織を立て直すべきであろう。
それができるのは、今の政界において小沢一郎しかいないのは、民主党の代議士達が一番よく知っているのではないだろうか。