お母さんへ
会うたびにあなたは年老いていく。
思春期にあなたにひどく反抗したこと。
あなたの背が低くなっていること。
未だにあなたに甘えたい気持ちを抑えられないこと。
空港の手荷物検査の長い列の中、明け方の日を待たずにあなたは「すっ」とまぎれてきえて、
それは私の瞳がうるんでるせいなのか、それともあなたが小さくなってしまったからなのか、
それはぜんぜんわからないけど、
またいつもの生活に戻ってしまうと、またあなたのいない生活にもどらなきゃならないと思ってしまうと、
声を殺して泣いてしまう。
少し大きくなった一人息子が心配そうに私の顔をのぞきこむ。
少し前を行く主人が、片言の日本語で次に会う話をする。
それでも私の涙はとまりません。
とまりません。
どうか、神様、今日会社で私が泣かないよう、ちょびっとの勇気をください。
どうか、神様、次に会える日まで、私がこの詩を読み返しませんよう。
会うたびにあなたは年老いていく。
思春期にあなたにひどく反抗したこと。
あなたの背が低くなっていること。
未だにあなたに甘えたい気持ちを抑えられないこと。
空港の手荷物検査の長い列の中、明け方の日を待たずにあなたは「すっ」とまぎれてきえて、
それは私の瞳がうるんでるせいなのか、それともあなたが小さくなってしまったからなのか、
それはぜんぜんわからないけど、
またいつもの生活に戻ってしまうと、またあなたのいない生活にもどらなきゃならないと思ってしまうと、
声を殺して泣いてしまう。
少し大きくなった一人息子が心配そうに私の顔をのぞきこむ。
少し前を行く主人が、片言の日本語で次に会う話をする。
それでも私の涙はとまりません。
とまりません。
どうか、神様、今日会社で私が泣かないよう、ちょびっとの勇気をください。
どうか、神様、次に会える日まで、私がこの詩を読み返しませんよう。