真たん

真たん。
いなくなっちゃったのに、
真たんが「キュン キュン」鳴いていないか
わしゃわしゃともがいていないか、
仕事から帰って
階段下から耳を澄ませる癖がまだ抜けないよ。



真たんが我が家に来ることになったのは、
実家の母゛がインターネットで見た保護犬を
山梨まで見に行きたいと言い出したのが始まり。

そこで夫の心を射抜いたのが真でした。
父゛は甲斐犬がいいと言って
実家ではさつきを迎え入れました。

それからあっという間の15年。

前提疾患と思われる症状がきっかけで
徐々に歩くのが大変になってきました。
トイレの失敗も。

懐かしい。
いろいろが懐かしいです。


息を引き取って、まるで眠っているような真たん。


火葬する日の朝、
この姿をもう見られないと思うとやっぱり涙が出てきて
真たんにおでこをつけて泣きました。

このかわいい頭、やたらと厚い胸板。
かわいいふわふわの耳、ひげの生えている部分。
すべてがかわいい真。
今にも動き出しそうなのに。

お顔の周りをお花で飾って
本当にもうお別れです。


火葬して小さな骨壺に入った真を連れ帰り、
部屋を片付けました。
「寂しい」の一言に尽きます。



真たんのためにあれやこれやと買ったご飯。

「もしかしたらもう、使わないかも…」
という予感を振り払って買ったばかりのオムツ。
やっぱり開けることなくそのままです。

冬のお散歩に買った衣類、
思い立ってつくった車椅子。
足のカバー。
首輪。器。
つい最近はバリカンも買ったよ。

ダメだ……
泣けちゃうので今日はここまでです…
真、ありがとうね。