これは鹿島の選手とサポにもベストな決定

12日に豪雨のために後半29分時点で中断となった[アントラーズ×フロンターレ]が、その後半29分から再開される運びになったことに関して、不満を漏らす川崎の選手とスタッフとサポーターは皆無でしょう。

まあ、来月9日は水曜日＝平日なので、カシマスタジアムに応援に行けないことを不満に思うサポーターや、試合日程が更に過密になることを悩ましく感じた選手もいるかもしれませんが。
でも、この決定事項そのものには、大いに満足していることでしょうね。

さて、一方の鹿島の選手とサポの心中はどうでしょうか？
この決定を知って、“あ〃　全部リセットして、再試合というのが良かったのになぁ”と考えたアントラーズサポは少なくないのでは。
でも、これは真っ当なリアクションだと思います。
もしも自分がアントラーズサポならば、本音ベースで、そう考えたはず。
敗色が色濃い状況から再開するよりは、一から再試合にしてもらった方が、勝ち点3をゲットできる可能性があると思いますもん。

自分の応援するチームに少しでも有利な決定が下されるように願うのは、サポとして自然の反応だと思います。

で、あるんだけども、後半29分からの再スタートという決定は、実はアントラーズサポにとっても最良の事態だと思うんですよね。
もしも、[1－3]というスコアを御破算にして、再試合をしたとしましょう。
で、アントラーズの勝ちか、ドローという結果になったとしましょう。
そしたら、鹿島のリーグ戦3連覇の可能性は、更に高まるでしょうね。

そしてアントラーズが優勝したとしましょう。
でも、この優勝には瑕疵が付くのは必至。
“アントラーズが3連覇達成できたのは、再試合になったおかげなんだぜ”
“あの再試合が無ければ、鹿島は2位以下になったに違いないんだ”
という按配に、優勝にケチがつくのは必定。

こういうのはね、半永久的に言われますよぉ。
鹿島は、再試合のおかげで3連覇できたって、しつこく言われちゃうでしょう。

アントラーズの選手にも負い目が生じるでしょうね。
意地悪な記者が、再試合のことを持ち出して優勝コメントを求めてきたら、どう応えるんでしょ？


後半29分からのリスタートゲームで、このまま2点ビハインドを跳ね返せずに鹿島が負けてしまい、最終的にリーグ優勝を逃したとしたら、所詮リーグ3連覇する力がなかったってだけの話ですよ。
やっぱ、優勝するんだったら、それに相応しい「王道」を歩んでこそじゃないと！！

それとですね、まだアントラーズの敗戦とは決まったわけじゃないでしょ。

1週間前、日本代表がガーナ代表相手に、後半33分からの5分間で一気に3得点奪い、逆転した例があるじゃないですか！
2006年のワールドカップで、日本代表は豪州代表に残り5分のところで立て続けにゴールネットを揺らされて敗れた例もあるじゃないですか。

尤も、〝フル充電〟の状態でロスタイム含めて20分間戦うわけだから、「足が止まる」だとか「スタミナ切れを起こした」だとかの要素は出てこないですからね。
そこが、[日本×ガーナ]などとの違いではありますが。