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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

バンドメンバーから自作曲が却下されたら

2021年10月25日 | 音楽活動

 

バンドをやってる時。

新しい自作曲が出来上がったり、あるいは過去に作った未発表の自作曲などがあったりすると、バンドに持ち込みたくなるものだ。

発表の場がほしいのと、聴いてくれた人の反応を知りたいから。

 

まあ、未発表のストック曲や、新しく出来上がった曲でも、自分の判断でバンドに合わないと思える曲は持ち込まなかったりするけれど。

 

 

バンドに持ち込む時は、それなりに自分で納得できている自作曲を選んで持ち込むことになる。

いざバンドに持ち込んだ場合、メンバーの反応は大きいし、気になる。

その後そのバンドで、その曲をレパートリーにしていくか、ボツにするかの判定になるから。

 

メンバー間に不評な曲だと、ひっこめざるを得なくなる。どのメンバーからも反対の意見が出なければ、採用になる。

学生時代のバンドだと、基本は「友人関係」であるメンバーであるバンドだったりするので、よほど出来が悪い曲じゃない限りは、「友人」から却下をくらったことはなかった。

そんな環境ではあったので、持ち込む時はそれなりに厳選して曲を持っていくようにはしていたと思う。

 

私もバンドに自作曲を持ちこんだものの、却下になったことは何度もある。

それは例えば20代の後半ごろに組んでたポップスバンドの時。

このバンドでは、バンドのレパートリーにするオリジナル曲は、一部の例外を除いて作曲は私がやり、作詞はボーカルの人が担当するというスタイルだった。

そうすれば、ソングライティングにボーカルの人も関わることができる。

厳密には2曲ほど、私が作詞も作曲も両方やった曲もあったのだが、それ以外は、作曲が私で作詞はボーカリストだった。

 

これは、バンドのリーダーだったN君の方針でもあった。

特定の人が作詞も作曲も担当してしまう・・という状態を避けたかったのだろう。

私はその方針に全く異存はなかった。民主的にしたかったし。

なので、他のメンバーが自作の曲をバンドに持ってきた時は、私は大事にしてたつもりだ。

 

本音を言えば出来れば私はN君にも作詞作曲をしてもらい、私とN君とで互いに刺激しあって曲作りをしたかった。

いわば、レノン・マッカートニーみたいなスタイルが私の理想だった。

だがN君はソングライター志向はあまりなく、むしろプロデューサーでありたいという考えの持ち主だった。

バンドのメンバーをまとめ、バンドのコンセプトを考え、ライブなどの音楽活動のスケジュールを決めていくのが好き・・・そういうタイプだった。

N君はたまにメロディを持ってきたりしたこともあったが、完全にはまとめきれてなかったようなので、バンドメンバー数人でその曲を完成形まで持っていったりもしたことはあったが。

彼は主に曲作りに関しては「次は、こういう曲を作ってくれ」「今後、こんな傾向の曲が必要になる」などの提案を私にしてきた。

私は、それに応えるのも楽しかった。

 

なので、私は自分のストックの中からそのバンドに持ち込んだことはあまりない。

N君の提案を受け、新たにメロディを作って持っていったことが多かった。

 

過去に作ったストックの中から持ち込む場合は、自分で少しでも出来に納得している曲を持っていけるが、新たに作った曲だと、まだ自分の中でその曲に対する評価が安定してない場合もある。特に、作ったばかりの曲だと、改良や手直しがまだ十分じゃない場合もある。

 

そんな状態でも、20代のポップスバンドの時は、「いつ頃までに、こういう曲を作ってきてほしい」みたいな要望もあったので、ある意味「しめ切りのある宿題状態」だったこともあった。

そんな状況の中で、とりあえず作った曲を持っていった時・・・練習スタジオでその曲を披露した時、Nに遠慮なく「う~ん、イマイチ!」なんて言われたこともあった。

はっきりと皆の前で。

でも、自分でもそのメロディは判断しかねていたので、むしろ忌憚のない意見を言ってもらって参考になったと思った。

次にはもっといいのを持ってこようと思えて、モチベーションは上がったし。

 

そのぶん、納得できるものを持っていった時は、すごく喜んでくれたしね。

 

また、既成の曲とそっくりなメロディを持っていってしまったこともあった。

てっきり自分が浮かんだ曲だと思ってたら、実は既成の有名曲にそっくりなものもあって、そんな時は遠慮なく笑われたり、ちゃかされたりもした。

そんな時は「しまった・・どうりで良いメロディだと思ったよ」なんて言って、ちょっと恥ずかしかった(笑)。

 

 

一方、30代の頃に組んでたロックバンドの練習の時に、新しい曲を持っていった時のことも書いておく。

アニメソングっぽい曲を持っていったことがあったのだが、メンバーのうち1人はけっこうその曲になじんでくれたが、他のメンバーの1人からは「だんぞうさん、俺、アニメソングみたいな曲をこのバンドでやる気はない!」とはっきり拒絶されたこともあった。

その他のメンバーは、なんとなく「・・・・・」という雰囲気(笑)。

 

少なくても1人から完全拒絶宣言を受けたので、あえなく撃沈(笑)。その場でひっこめた覚えもある。

 

 

このように、バンドに曲を持ちこむ時、持っていった曲がすべて採用になるわけではなかった。

でも、ある意味そこもまたバンドの面白さでもあったと思う。

ソロだと、どんな曲でもやれてしまうものね。

 

バンドのメンバーというのは、自作曲を作って持っていった時、最初に反応してくれる人たちだ。

なので、ライブなどで人前にその曲を出すかどうかの重要な判断の場所でもあった。

作者である自分だけでは、わからない部分もあるからね。

自分では悪くない曲だと思っても、他の人が聴いたらイマイチな曲にしか聞こえないこともある。

なので、全てがオーケーになるわけではない。

でも、それもまた私は楽しく思えていた。

 

とはいえ、流されっぱなしでもいいわけではないと思う。

よほどその曲に自身が納得してる場合は、押し通すことも必要になることもある。

 

その点、メリハリは大事なんだろうと思う。

引くところと、押し通すところと。

その場合、押し通してもバンドのメンバー間の関係が悪くならないようにする必要はあるけどね。

 

ただ・・作者としては「出来に納得してるし、自分では気に入ってるので、どうしてもやりたい」と思っても、他のメンバーが「どうしても、こういう曲はやりたくない」という反応の時もあるので、その辺は難しいこともある。

そんな時・・結局「ひっこめる」ことのほうが私は多かったかなあ。

 

その場合、そういう曲をひっこめた時は、その後個人レベルで持ってキープしておくしかない。

弾き語り限定のライブの時などは、そういう曲をやる良い機会ではあった。

 

逆に、自分が組んでるバンドやユニットにはとても合いそうもない曲で、持ち込むつもりがなかった曲でも、メンバーに聴かせたら「それいいじゃん。やろうよ。」と言ってくれることもある。

作者が自身で下すその自作曲への評価と、他人が下す評価では違いがある場合もある。

 

時代屋ユニットでやっている「母校が消えた日」という私の自作曲などは、当初私はユニットに持ち込む気はなかった。弾き語り用の曲だと思ってたので。

 

でも、時代屋の練習の時、相方がエフェクターなどのセッティングをしたりしてる時に、自分の練習がてら軽くこの曲を歌ったところ、相方が「それ、やろうよ」と言ってくれた時は少し意外だった。

てっきり相方の趣味には合わない曲だと思っていたから。

で、その後この曲は、時代屋の正式レパートリーに格上げされた。

 

そういうこともあるので、自作曲というものは、作者自身の判断では判断しきれないこともある。その点は面白い点でもあるけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 


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