2019年の夏、上野の「東京国立博物館」で開催されていた「特別展・三国志」に行った。
日中文化交流協定締結40周年記念・・・ということで、中国の協力で実現した企画なのだろう。
私的には、中国が協力してくれるものとしては、パンダよりも三国志の方が食指が動いてしまう。
これは嬉しかった。
中国にはパンダを外交の手段にする「パンダ外交」があるが、三国志を外交に使われたのでは、私的には弱いなあ・・。
「三国志外交かあ。これをやられちゃ、参ったなあ・・」という感じ。
三国志展は東京国立博物館の平成館で開催されていた。
入口付近で三国志展はかなり混雑中という張り紙(?)があったので、少し覚悟はして会場に向かって歩いていった。
↑ 国立博物館の平成館で三国志展は開催されていた。
↑ さあ、やってきたぞ、三国志展。わくわく。
実際に館内に入ってみてびっくり。
本当に大混雑!
三国志が日本でも絶大な人気があるのは知っていたが、これほどとは!
日本での三国志人気、恐るべし。
小説、コミック、ゲーム、人形劇、映画、その他、三国志モノはどれも日本で人気あるからなあ。
入口で音声ガイド(有料)を借りて、館内を進む・・・と書きたいところだが、展示物1点1点に来場者が群がり、ジ~ッと展示物を見つめ、中々列が先に進まない。
↑ まずはこういう展示物があった。三国志の物語を古い絵資料と共に追う。
↑古い絵のためか、ちょっとわかりづらい。
こういう企画に来るぐらいだから、来場者は誰もが三国志に詳しいはずだし、皆三国志が好きなんだろうなあ。
私とて、その中の一人。
幅広い世代の来訪者がいたが、けっこう若い世代も目立った。
↑ これは赤壁の戦いで、孔明と周瑜が戦略を語るシーン。右で座っているのが孔明、左で寝てるのが周瑜。2人の作戦は「火計」で一致した。周瑜がイケメンだったことは有名だが、この絵ではイケメンぶりはわかりづらいかも(笑)。
↑ 後に蜀の欠かせない戦力になる武将が描かれている。右の老将が黄忠。左のひげもじゃが魏延か。魏延は孔明とソリがあってれば、蜀の六虎将と呼ばれていたかもしれないのに・・。ちなみに、孔明とはソリが合わなかった魏延だが、劉備のことは慕っていた。だからこそ、劉備軍で活躍したのであろう。
↑ 名将・姜維が孔明に降る、重要なシーン。以後姜維は生涯孔明を師と仰ぎ、孔明死後も忠義を貫いた。
そんな姜維の晩年の生き方を考えると胸が熱くなる。私の大好きな三国志武将のひとりだ。
中国からの出展物だけでも貴重だが、会場内では横山光輝先生の漫画の原稿や、かつてNHKで放送された人形劇三国志の本物の人形、ゲームとのコラボ品などもあり、日本での三国志人気の源泉になったものまで展示されてるという、「日本の三国志ファン」の心をくすぐるような内容。
こりゃ、たまらん。
入って少し進んだところに鎮座していたのは、関羽の巨大な像。
絶好のシャッターポイントで、多数の人が写真をパチパチ。
↑ かっこいいねえ、関羽将軍。三国志でも人気ではトップクラス。
↑ 日本でも横浜に関羽を祀った関帝廟があり、賑わっている。時代を超えた人気ぶり。
↑ 正面から撮ったのに、ぶれてしまった・・。無念。
↑ 御覧の通り、神になった将軍、それが関羽将軍。忠義に厚く、部下や目下の人には優しい。プライドの高さが仇となったか・・。
中国からの展示物は、三国志の時代の遺物。
中には、三国志の人物の墓から出てきた遺物も。
三国志の時代は、実際にあったんだなあ・・・と実感した。
↑ 3階以上は見張り台だった?
↑ 三国時代も、こんな感じで隊列を組んでいたのかな。
↑ 三国志の時代の船。横風に倒れたりしなかったのかな??
↑ 来館者から、ひときわ注目を集めていた武器、弩。弓の武器だ。
↑ 今でいうクロスボウ(ボウガン)といったところか。
↑ 展示館の終盤あたりに展示されていた、当時の武器「弩」。孔明は、これをさらに改良して、より強力な武器を発明し、戦に用いていたらしい、孔明の発明した弩は「元戎(げんじゅう)」と呼ばれたが、それはもう資料が残っていない。ただ、大量の弩だけにによる部隊を編成したのは、孔明が初めてだったらしい。この写真の弩は元戎(げんじゅう)ではないが、当時の武器の1種類ではあった。
中には、敵の撃ってきた無数の矢が再現されていた場所もあった。
ここに立って天井の無数の矢を見てると、実際に自分が敵軍からおびたただしい数の矢を撃たれているような感覚になった。
これは怖い。
実際に戦場でもこんな感じで矢が飛んできていたのだろうなあ・・・。
↑ うわ~~っ、弓矢が雨あられのように飛んでくる!射抜かれそう。、、、と錯覚を覚える展示。矢で攻撃された時の再現。
↑ 有名な孔明の「百万本の矢」の伝説の再現??天井に、このように無数の矢が・・・・。
館内には、疲れた人のために、座って少し休憩できるように、多少のソファが用意されていた。混雑してる中を進むのは大変なので、休憩用のソファがあったのは助かった。
「特別展 三国志」に行ってきた 2 に続く。
次回は、館内に展示されてたキャラクター人形の紹介。
1つの文学作品が日中友好・日中文化交流のきっかけにもなる、極めて貴重な例とも言えます。
だんぞうさんは、歴史としての『三國志』、文学としての『三國志演義』、どちらがファンなのですか?
それらは文学・三国志演義を元にしてるので、私を三国志に誘ったのは文学のほうがベースです。
その後、歴史としての三国志にも興味を持ち、知りたくなり、あれこれ文献を読むようになっていきました。
文学バージョンにはフィクションで膨らませてある部分は多いですが、歴史の事実の基本的な流れはかわりませんからね。
魏も呉も蜀も滅び、最後は晋が統一するという流れは、変えられませんし。
ともかく、日本での三国志の人気は絶大です。
出張で中国に行った時、現地の取引先の社長と、筆談で三国志談義をして、ある程度仲良くなれた覚えがあるので、そういう意味では、三国志は仕事にも役立ちました。
ここまで熱く語れる対象があるってほんと羨ましいと思います。
私はというと、横山光輝先生の漫画版は何年かに一度全巻を一気に読み返すくらいでしょうか。
何度読み返しても面白いのは確かなんですが、いわゆる小説の三國志ってほとんど読んだ事がありません。
というか、三國志関連の小説って本当にびっくりするくらいあるでしょ?どれを読んだらいいのかわからないっていうのが本当のところなんです。
それでも好きというか印象に残っている武将もいます。趙雲、馬超、許褚、典韋・・・とか、ああとは黄忠老かな。
CSなんかで三國志関連のドラマが何本かやってますが、これまたどれを観たらいいのやら・・・
この三國志展、九州の国博にも巡回してくるのかな?
1月頭までやるはずなので、九州の人には大いなるチャンス!
「特別展三国志」のワードで調べれば、すぐに見つかるはずです。
ぜひ行ってみて下さい。
三国志モノはたくさんありますが、日本で定番と呼ばれてるのは、横山光輝さんの漫画、吉川英治さんの小説、NHK人形劇三国志あたりだと思います。
実は私は吉川英治さんの小説は読んでません。
あえてそうしてます。
老後の楽しみにとってある、、、そんな感じです。
私にとって大きかったのは、画本三国志かも。
会社に全巻揃って置いてあったのが、ラッキーでした。
ただ、いつしか処分されたらしく、今では会社にありません。
処分するなら、貰っておきたかった、、、。
とりあえず、横山光輝さんの漫画でも、メインどころはカバーできるので、基本情報としては大丈夫かも。
あとは個別で掘り下げていけば、いいのでは。
ちなみに、光栄の三国志ゲームは、掘り下げる良いきっかけになると思います。
中国で制作されたドラマ三国志もお薦めですし、私も持ってますが、長いです。
何十巻にもなります。
観るなら全巻見ないともったいないので、ある程度三国志マニアになってからでもいいでしょう。
そうそう、NHKの人形劇もありましたね。
でも、新八犬伝ほど夢中にはなれなかった記憶があります。
新八犬伝はビデオテープが数話分しか残ってないようですが、三国志はどうなんでしょうね。
全話残ってるんだったら、BSでやってくれないかな。
私、全巻持ってます。
ただ、かなり本数が多いので、観るならそれなりの出費は必要てす。