
小学生の頃、巷ではグループサウンズが流行っていた。
私が一番好きだったのはタイガースで、親に頼んでコンサートに連れて行ってもらった覚えがある。
その他にも、テンプターズ、スパイダース、オックス、ワイルドワンズ、ダイナマイツ、カーナビーツ、ヴィレッジシンガーズ、その他その他・・。いやはや、たくさんのグループがいた。
ロングヘアーなのが嫌われて(?)紅白歌合戦に出られないグループが多い中、優等生な髪型で紅白にも出れたのは、ブルーコメッツだった。
ブルーコメッツ(以下「ブルコメ」)の歌は大ヒットしてたし、紅白に出ても「当然」と幼心に思ったもんだった。
で、そのブルコメの大ヒット曲とは「ブルーシャトー」だった。
浸透度は抜群で、若い人から大人まで人気があった。
この「ブルーシャトー」は、子供たちの間では、「別の意味」での人気もあった。
「別の意味」とは、替え歌(?)だった。
一風変わったスタイルでの替え歌で、広く世の中に浸透していた。
で・・どんな「替え歌」だったかというと・・・
♪ 森とんかつ
泉にんにく
囲ンニャク(かコンニャク)
まれ天丼(天ぷらや天カスでもよかった)
静かニンジン
眠ルンペン
ブルー ブルーシャトー
著作権の懸念があるので、原曲の歌詞はそのまま書けないので、悪しからず。
これを見ると、替え歌部分は「食べ物」で統一されてるのだが、一カ所だけ「ルンペン」ってのがあり、それだけは食べ物ではない。
なのになぜ「ルンペン」が入っていたのか不思議ではあるが、おそらくは「ル」で始まる食べ物の名前が誰も浮かばなかったからかもしれないね(笑)。
当初、この「ルンペン」という言葉をこの替え歌に入れこんで歌ってるのは自分たちだけかと思っていたら、よその地域でもこういう歌われ方をしてたみたいで、それを知って少し驚いた覚えがある。
「ル」で始まる食べ物というと、カレーのルーなんか食べ物の1つではないかと思うが、「ルー」を入れたんじゃ、この替え歌のリズムが悪くなるね。
この「替え歌」って一世を風靡したような印象があるが、この替え歌って一体どこから始まったのだろう。誰が思いついたんだろう。誰が広めたんだろう。
気づけば皆歌ってたような気がする。
出所のはっきりしない謎の替え歌でありながら、多くの人が知ってる・・という、謎の替え歌ではあった。
この曲のメロディの出だしの部分は、メロディが一節ごとに途切れ、次のメロディまでに一瞬「間」があく。
だから、その「間」に合いの手みたいなものを入れやすい。
だから、ああいうチャチャ(?)を入れたような替え歌になりやすかったのだろう。
この手法(?)を他の曲でもやれないものかしらん・・と思い、当時探したものだった。
でも、中々見つからなかった。
ありそうで、中々無かった。
ってことは、原曲「ブルーシャトー」は、かなり特徴的な曲だったということになる。
その特徴ゆえに、記憶に残りやすく、覚えやすい。
しかも無理のない自然なメロディ。歌いやすくもある。小学生も歌っていたからね。
こうして今この曲をふりかえってみると、ヒットするべくしてヒットした曲・・と言えるのかもしれない。
この曲の「合いの手」スタイル、食べ物シリーズ以外でもできそうな気はする。
きっと、食べ物シリーズ以外の別パターンを考えようとした人、いるんじゃないかなあ。
どうだろう?
別パターンを考えたことがある人って・・・・いないだろうか?
実は・・・私、小学生の頃、考えた・・(笑)。
私が小学生時代に当時のボキャブラリーで考えたパターンで覚えてるのは、例えば・・・・
恐ろしく「くだらない」けど、まあ、小学生が考えた発想ってことで(笑)。
森トンズラ
泉忍者
囲りゃまた(か~こりゃまた)
まれ天才
静か握りっ屁
眠ルンペン ・・・・ありゃ?また「ルンペン」になってしまってた(爆)。
ルンペン・・・恐るべし!
今なら、「ルー大柴」さんの名前を入れるかもしれないが、この替え歌が流行っていたころは、まだルーさんは出て来てなかったからネ。
ルンペンの呪縛から逃れるために、「ミュージシャンの名前」で埋めてみると、
森トム・ペティ(ウェイツ、ジョーンズ、パクストン他)
泉ニルヴァーナ
囲ルトレーン(か~コルトレーン)
まれテンプターズ(テッド・ニュージェントやテンプテーションズじゃ長い)
静かニール・ヤング(ショーン、ダイヤモンド、セダカ、他)
眠ルベッツ
ブルー・リード(ぶ~ルー・リード)
ブルーシャトー
これなら「ルンペン」に頼らなくても埋まるが、ミュージシャン(バンド含む)の名前では、イマイチ面白くない。
となると・・・・
・・やっぱ、「森トンカツ、泉ニンニク」に戻ってしまう(笑)。
トンカツ、ニンニク・・・の方がオモシロイよねえ。
ただ、そうなるとまたしてもルンペンがニヤリと笑っているようで。
「やっぱ、俺だろ?」と呟く声が聞こえる(爆)。
むむむ・・・やはりルンペン、恐るべし!
どうにもあきらめきれないし、何とかしてルンペンの呪縛から逃れたいので、今度は日本の芸能人で考えてみると・・
♪ 森進一
泉谷しげる
囲ロッケ(か~コロッケ)
まれて・・だめだ、浮かばん!
静か新田絵里
眠ルー・大柴(←長さが、苦しい)
ブー・・ルンペン・・
ブルーシャトー
・・あらら、やはりルンペンが・・。
大体だねえ、「るー」が多すぎだよ(爆)。
だめだ、ルンペンさんから逃れられない。
「僕から逃げようったってダメだよ」とでも歌い出しそうだ。
口惜しいが、ルンペン・・やはり恐るべし!! (なんで、今頃こんなムダなこと考えてるんだろう・・と自己嫌悪・・)
・・とはいっても、若い人は「ルンペン」という言葉すら知らない人も多いだろうね。
昔は、「ルンペン」の他にも「ヒッピー」や「フーテン」なんて人たちもいた。
下手すればひとつのライフスタイルみたいな感もあった。
特にヒッピーやフーテンなどは。
ルンペンは、今で言う「ホームレス」に相当する存在だった。
ヒッピーやフーテンは、自らの意思や思想で、そういう生き方をして、どこかカッコつけてるような部分もあったし、そこには希望もあった・・というか、少なくても悲壮感は感じなかった。
でも、ホームレスは、今や深刻度を増し、社会問題化している。
もちろん、ヒッピーやフーテンは今のホームレスとは意味合いが違うし、ルンペンでさえも、今のホームレスとは若干雰囲気が違うのかもしれないけど、その「違い」は時代の違いからくるものなのか、それとも・・。
なにより、とりまく社会状況の中で、人の心のありようも、生き方も変わってしまったのかもしれないね。
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