時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

今回の「つぶやき岩の秘密」の舞台の旅、総括。

2015年02月01日 | 

今回、NHKの古い少年ドラマ「つぶやき岩の秘密」の舞台となった場所を実際に旅して、分かったことや気付いたこと、思ったこと、データなどを、まとめておきたい。

 

●「つぶやき岩の秘密」は、もともとは新田次郎さん原作の小説である。

 

 

●NHK少年ドラマ版「つぶやき岩の秘密」は、1973年7月に、夕方の18時5分から18時29分までの枠で、全6回放送された。2001年には、DVDで復刻された。

 

●主なキャスト

    三浦紫郎 : 佐瀬陽一

    小林恵子 : 菊 容子

    白髭さん : 美川陽一郎

    小林康雄 : 福島資剛

    山下志津子: 吉岡いずみ

    亀さん  : 陶隆

    安    : 川端増五郎

    三浦源造 : 厳金四郎

    三浦ぬい : 西口紀代子  

    ほか

 

●シナリオ  鎌田敏夫

●主題歌 「遠い海の記憶」  by 石川セリ

 

 

●紫郎が船を出した「入り江」である、荒崎の「ドンドン引き」は、少なくても今は、船を停泊させておくのは無理な場所だ。少年が船を降りた場所は、周りを崖で囲まれており、登ったり降りたりは出来なそうだ。崖には階段もなければ、ロープや鎖などもないし、登り降りするルートらしきものも見つからなかった。

 

●「ドンドン引き」から、「つぶやき岩の洞窟」まではかなり距離があり、小学生の少年が1人で船を漕いで行けるような距離ではないと思う。

少年が1人で船を漕いで「つぶやき岩の洞窟」まで行けるとしたら、近くのヨットハーバーか、もしくはせいぜい三戸浜からぐらいであろう。

ちなみに、原作小説では、このドンドン引きらしき場所の特定は出てこなかったように思う。

  

●紫郎の先祖・三浦義澄は源頼朝の配下で重用された武将である。現在の「三浦半島」の地名は、三浦義澄の一族の「三浦家」に由来する地名らしい。

 

●紫郎が亀さんに連れられて入った地下要塞は、今でも現存している。三戸浜のはずれの「黒崎の鼻」と呼ばれる地域にある。それは戦時中に実際に軍が掘った要塞で、当時のまま放置されている。崖の崩落の可能性もあるらしく、決して安全な場所ではない。中には電灯などないので、懐中電灯がないと、真っ暗で進めない。中に入ると、なんともいえぬ迫力があり、少し不気味ではある。心霊マニアの人が探査してもおかしくない雰囲気。

 

●諏訪神社は今ではだいぶ寂れた感じの神社で、神社のななめ後ろには、ドラマの中で白ひげさんの家に地下でつながっていたという設定の地下道らしき「穴」は、今もある。

だが、その穴は、今では倒木などに隠され、見つけるのは困難。よく注意して探さないと見つからないかもしれない。ちなみに、その穴は今は人が入れるような状況ではなく、その穴の深さは分からない。ただ、白ひげさんの家のあった場所につながっているというのは、ドラマ内だけのフィクションであろう。

 

●紫郎がよく歩いていた広大な畑の中の十字路は、今では舗装されてはいるものの、十字路の形は、当時の面影を残している。また、広大な畑は、戦時中は飛行場建設の予定があったぐらい、一面の平野である。軍用の飛行場建設に備えて、広大な一面の畑の下には、2つの地下通路が作られたらしい。

 

●あのエリアには、「白髭神社」というのがある。ドラマ内の老人の「白ひげさん」の愛称(?)は、近くにある「白髭神社」からとられたネーミングではないか。

 

●油壺には、観潮荘という宿があるが、その宿は実は「つぶやき岩」の洞窟の、なんと、正面にある。なので、オーシャンビューの客室や、浴場からは、正面(もしくは斜め前)には海を挟んで「つぶやき岩」の洞窟の実物がよく見える。

 

●「つぶやき岩」の洞窟は、海に落ちる90度の崖の下方にある。海にさらされており、潮が引いた時じゃないと中には入っていけないようだ。洞窟の入り口は、けっこう大きい。このエリアの景色の中でも、かなり目立つ穴ではある。この洞窟の正式な名前はまだ無いらしい。

 

●あのあたりの海辺の崖の上には、今でも別荘らしき家が多い。こころもち、白ひげさんの家のような、白い家が多かったように見えた。

 

●鵜の島は、つぶやき岩の洞窟から、思ったよりも、斜めに少し離れた位置にあった。

 

●観潮荘の隣には、あの「油壺マリンパーク」がある。宿の宿泊客は、マリンパークの入園券をもらえるので、ここにきたついでにマリンパークに寄ってみるのも一興。

 

 

 

 

 

 

 

マリンパークの中のレストランでは、三崎口名物の「まぐろラーメン」などを食すのもいい。

 

●主役の紫郎を演じた佐瀬陽一さんは、その後、若くしてダンプカーの事故で亡くなった・・という情報をネット上で見かけたが、本当なのかガセなのか、確認できずにいる。本当ではないといいのだが・・。

ちなみに、佐瀬さんは、1981年に「北斎漫画」という映画に出演されていた。「つぶやき岩の秘密」が放送された後、8年後のことだ。その時の写真がこれ。「つぶやき岩の秘密」に出演されていた少年時代に比べると、じゃっかんふっくらされているような印象だが、目には、かつての面影はある。

 

 

●一方、ヒロイン的な存在の小林恵子先生役を演じた菊容子さんは、この番組出演の翌年、元恋人によって殺されている。菊さんのファンとしては、あまりにもやりきれなく、衝撃的で悲しい事実だ・・。ドラマで、すごく魅力的な存在だっただけに、残念でならない。このドラマでの菊さんは、亡くなる一年前の姿なのだ・・。このドラマの翌年に、この人が亡くなってしまう・・・ということを考えながら見ると、切ない。

 ファンの間で菊さんの代表作とされる「好き好き魔女先生」を私は未見だが、いつか見てみたい。その作品での菊さんは、やはり先生役だったらしい。ただし、正義の超能力を持つ、異星のお姫様という設定の。先生役が似合う女優さんだったんだね。

 

●原作者の新田次郎さんは本来、山岳小説の第一人者だが、孫のために「おじいちゃんが書いた少年小説」と自慢できるような作品を書きたくて、この原作小説を書いたらしい。

 

●今回の私の旅行は、基本はドラマ版「つぶやき岩の秘密」のロケ地巡りであった。原作小説が、今回の私の旅先をベースにしているのは確かだが、小説版とドラマ版では若干物語や設定が違う箇所もある。

ドラマはあくまでも小説版を尊重はしているが、地形的なことなどが理由で、小説版をアレンジしている部分もある。というのは、原作小説自体が、今回の私の旅先をベースにしながらも、小説ならではの多少の「フィクションの地形設定」も混ぜているからである。

なので、小説で設定されている地形通りに、現実のロケを行うのは無理があった。まあ、そのへんは、現実とフィクションの違いである。

 

 

 

ドラマは、今となってはそれなりの「ツッコミ所」はあるが、今見ても面白い。

いつかこの作品をどこかの局でリメークしてくれないかな・・・と私は密かに思っている。

岩の洞窟も、いまだに現地で健在なのだ。

原作小説がジュブナイル小説の名作なのは確かだと思う。

 

 

 

何十年も前の作品であるにもかかわらず、この作品の舞台になった現地にいると、紫郎や小林先生や白ひげさんの幻影が今も、「遠い海の記憶」としてどこかに残っているような気がした。

 そんなことを、ここで私は「つぶやいて」おく。 

 

 

 

↑ おまけ  三浦半島から見えた富士山。

 

 


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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
佐瀬陽一 懐かしいです佐瀬の同級生です (ナカイくん)
2016-09-10 13:24:43
佐瀬陽一 か〜 いたよな〜
そんなヤツ
死んだだよな〜あいつ
ケンカ強かったんだぜ
あんなかわいい顔つきでよ
足立区

鹿浜出身だよ
鹿浜小入学して
鹿浜西小完成後は鹿西卒業してんだ
サッカー部のキーパーだったわ
鹿浜中学でまた
佐瀬と一緒になり仲良くしてたな
ヤツは劇団ひまわりにガキの頃からいて
子役でけっこうTV出てたな
学校じゃヒーローだったわ
当時の中1コースだの中1時代だのに
特集で出てたからな〜近所のヒーロー
佐瀬陽一だった

中1ん時に学校のローカで佐瀬とタイマンになってさ
あのヤローいきなり
ちょーぱん食らわしやがって
俺の前歯吹っ飛ばしやがった

頭きて大げんかになったんだが
学校だからよ
先生に止められた
こっちゃー前歯
飛ばされてるから
おさまらないのによ〜

その日の夜に母親と一緒に
おれんちに謝罪に来たよな〜
派手できんきらな母親だったの
覚えてる
一見スゲー教育ママだったわ
45年以上前の話だ

いたいた佐瀬陽一
よーく覚えてる
TVの印象と全く違うからな
ツッパリでボンタンリーゼントだ
悪いヤツじゃねーが
ワルだった
佐瀬陽一の思い出 (ナカイくん)
2016-09-10 13:50:16
佐瀬陽一て
本名だからな〜
あの辺で佐瀬なんて名前聞いた事ない
田舎はどこだったかな〜
聞いてたけど忘れた

いつもまわりに女がふわふわいてさ〜
モテモテだったよな〜
ムカつく(*`へ´*)
中学でも佐瀬はサッカー部でよ
1年からキーパーでレギュラーだったな
ヤツら鹿浜西小時代は
学校がサッカーに熱心で
レベルの高いサッカーしてたからな

同期のまさみときよみ?だったか
双子の男らがいてさ〜
小学校で普通にバナナシュート決めてた
普通の顏して
チョンのヤツらとサッカー試合してて
普通に互角に張り合ってたな
強かったよヤツらのサッカーは
だから中学でもヤツらの同期で
普通にレギュラーしてたかんな

懐かしい昔話
佐瀬死亡のニュース (ナカイくん)
2016-09-10 15:17:31
ネット上で佐瀬が2012年だかに
横浜保土ヶ谷でバイク事故で死亡に
なってるが、あれは別人だな

佐瀬陽一42歳になってる
そんなに若い訳ねーから
佐瀬は1961年か1960年生まれだかんな
10歳以上歳が違う
Unknown (だんぞう)
2016-09-10 20:58:05
うわっ!
す、スゴイ情報!!

ともあれ、はじめまして。書き込み、ありがとうございます。
ナカイさん、佐瀬さんの同級生の方なんですね。
どうりで、リアル感ありありの情報。

実は私のこの「つぶやき岩の秘密」というドラマに関するネタ、今でも根強いアクセスがあるんです。
佐瀬さんや、ドラマでヒロインを演じた菊容子さんのワードでたどり着く方もけっこういて。
佐瀬さんに感心を持つ方は今でも根強いみたいです。
ナカイさんのその情報、佐瀬さん本人に関する情報、いくつかまとめて記事にさせてもらいたいものです。
Unknown (だんぞう)
2016-09-10 21:34:09
佐瀬さんは、やはり亡くなられてたんですね。
そういう情報は以前からネットではありましたが、どうも真偽がはっきりせず。
実のところはどうなんだろう、、、と思ってました。
以前私がその件についてネットで調べた時、ダンプカーの事故で亡くなられた、、、という情報を見た記憶があります。
バイク事故じゃないなら、やはりダンプ事故で亡くなられたのかなあ。

佐瀬さんが不良系で、サッカーもやってたとは!
いやあ、驚きの情報です。
Unknown (だんぞう)
2016-09-10 21:43:39
じゃあ佐瀬さんがもし健在だったら、今は50代の半ばくらいの年齢ということになりますね。

ドラマ「つぶやき岩」出演時は、まだ小学生でしたっけ。
それにしても、亡くなられるのが、早すぎた、、、。
人生や運命は、時に残酷すぎますね。
思い出の佐瀬陽一 (ナカイくん)
2016-09-10 23:03:41
佐瀬が死んだの20代だよ
確か
自動車事故だよ自分で運転して
俺も同級生から聞かされて
わかったくらいだわ

だいたいあのエクボ顏で
ニヤニヤされるから
たいがいの事は許せたよな〜
得なヤローだったと思う

信じられない話しだが
中学時代で婚約者がいたからね
両家が認める婚約者だよ
今思うと意味わからんが
本当の話し
鹿浜の同年代のやつらのあいだでは
みんな認知してた
思い出の佐瀬陽一 (ナカイくん)
2016-09-10 23:16:11
つぶやき岩に出てたときは
中1だわ
13歳だと思う
ナッキーのつむじ風にも
郁恵ちゃんと出てた
トランペット吹いてたけど
あれは無理
吹くマネだわ

佐瀬はハーモニカだから〜ヽ(´o`;
俺たちは東京音楽コンクールに
何回も出た
小学んときの話しだが
俺はカスタネットだったけどね
ヽ(´o`;
Unknown (だんぞう)
2016-09-11 08:50:26
20代で亡くなられてたとは、、、、、。
どうりで、彼の情報が途切れてるわけですね。
亡くなられてるという情報以外は、これという情報がなかったですから。

それにしても、中学時代にすでに婚約者がいたなんて、信じられないくらいの逸話ですね。
Unknown (だんぞう)
2016-09-11 09:03:30
そうですか、つぶやき岩に出てたのは中学1年の時でしたか。
てっきり小学校5年あたりかなと思ってました。

音楽コンクールにも出てたとは、けっこうあれこれ活躍されてたんですね。

ちなみに私は小学生時代はハーモニカでした(^▽^笑)。

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