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「アイル・リメンバー・ユー」 ディランの隠れた名曲シリーズ 8

2024年01月29日 | 音楽全般

「アイル・リメンバー・ユー」 ディランの隠れた名曲シリーズ 8

 

ベストアルバムには中々収録されない、ボブ・ディランの隠れた名曲を取り上げる「ディランの隠れた名曲シリーズ」。

このブログ内の珍企画?

今回はその8回目。

今回取り上げる曲は「アイル・リメンバー・ユー」だ。

 

これはディランが1985年に発表したアルバム「エンパイア・バーレスク」に収録されていた曲だ。

ディランにとっては通算23枚目のアルバムだった。

チャート成績としてはビルボード200チャートで33位、全英チャートでは11位だったらしい。

なので、成績としては、まずまず・・・だったといえるのかな。

 

だが、80年代の特に中盤あたりから、ディランはスランプだったようで、この時期に発表していたアルバム類の評価は決して芳しいものではなかった。

 

この「エンパイア・バーレスク」は、そのスランプ時期に発表されたアルバムの中の1枚。

なので、ディランのキャリアを語る時は、スルーされがちなアルバムの中の1枚だ。

 

このアルバムからは「タイト・コネクション」という曲がシングルカットされたが、チャートアクションはイマイチだったようだ。

この「タイト・コネクション」のプロモ映像では、ロケ場として日本が使われた。

ディランやスタッフたちは極秘に来日し、東京の各地で撮影が行われ、なんと!その映像には、倍賞美津子、沢田研二、佐野元春、岩崎宏美も出演したらしいのだが、完成した映像には倍賞さんしか出て来なかったらしい。

日本人にとってはかなり豪華な顔ぶれだったと思うが、惜しげもなくそれらの出演者の出演シーンがカットされたというのは、もったいないような。

ただ、相手があのディランでは仕方なかったのかもね。

 

そのプロモ映像は私も見たことがあったが、主役のディランがあまりノッてなかったように見えたものだった。

どこか仕方なく出演してる・・・みたいな様子で。

 

まあ、それはともかく。

今回のメイン曲「アイル・リメンバー・ユー」。

この曲は、最初にアルバムで聴いた時は、正直私の心にはあまり残らなかった。

というか、このアルバム自体が私にとってはあまり印象に残らなかった。

 

だが。

ある時。

どこかの店か、あるいはテレビなどのどれかで、この曲のライブ映像を見た時に、この曲の良さに気がついた。

女性とデュエットで歌ってたライブ映像で、「ファームエイド」というライブでの映像。

その映像を見た時、「う~ん、いい曲だなあ」と実感。

さらに、「新曲かな?それとも過去のアルバムに入っていたっけ?」・・とも思った。

そう、困ったことに、この曲がアルバム「エンパイア・バーレスク」に収録されていたのを私は気付かすにいたのだ。すでにそのアルバムは持っていたにも関わらず。

 

それもこれも私が「エンパイア・バーレルク」をあまり熱心に聴きこんでなかったせいだ。

 

後になって調べてみたら、すでに私が持ってた「エンパイア・バーレスク」に収録されているのに気付いて、苦笑いものだった。

 

で、改めて、「エンパイア・バーレスク」を聴きなおしたという次第だ。

聴き直してみたら、アルバムバージョンも悪くなかったが、やはりそれ以上に私にとっては「ファームエイド」のバージョンの方が好きだった。

ディランって、こういうパターンがけっこうあるんだよねえ(笑)。

 

ライブ映像では、1本のマイクを女性ボーカリストとデュエットで歌う姿が印象的。

ここでのディランはなにやら楽しげでもある。

 

この曲、決して派手な曲ではなく、インパクトが強いわけでもない。地味な曲ではある。

でもね、よく聴いてみると、実にいいんだよなあ。

何回も聴いてると、染み込んでくるような曲。

今では、私の中で「お気に入りディランソング」の1曲であり続けている。

 

友(?)への誠実な思いがあふれている名曲だと思う。

 

デイラン程の超大物になってしまうと、へたしたら周りの人は近づきがたかったりすると思う。

でも、そんな人物でも、同じ人間。

離れていってしまったり、たとえ数回会っただけの人でも、忘れられない人は・・・いるものだ。

その人への思いと共に。そこには寂しさもあるだろう。

 

スランプと言われた80年代のアルバムであっても、こうした隠れた名曲もあったのだから、80年代のディランは、もう少し再評価されてもいいのかもしれない・・なんて思ったりする。

例えば、「ノックドアウトローデッド」というアルバムに入っていた「ブラウンビルズガール」という曲などは、私の中では「お気に入りディランソング」のベスト10には入る曲だしね。まあ、その曲はベストアルバムにも収められてはいるけど。

 

 

 

ちなみに、私が組んでるユニットの相方の定番曲に「アイ・リメンバー・ユー」という曲がある。

だが、相方の曲は、ディランが「アイル・リメンバー・ユー」を作る以前に完成して人前で歌ってた曲。

また、彼は決してディランファンというほどでもない。

デイランに関しては有名曲を知ってる程度なので、この「アイル・リメンバー・ユー」という曲を知ってるとも思えない。ディランソングとしては決して有名な曲ではないので。

なので、彼がディランのこの曲に影響されて作ったわけではないのだ(笑)。

 

ただ、一緒に活動していた私としては、相方の「アイ・リメンバー・ユー」を演奏する時、ディランの「アイル・リメンバー・ユー」を思い出すことは・・ある。

 

ちなみに、エルビス・プレスリーの曲で「アイリメンバーユー」という曲もあるが、ティランのこの曲は、それとは全く別の曲である。

 

ディランのこの曲の歌詞の途中部分を、一部抜粋しておこう。  

      ↓

 

僕は君を愛そうとはしなかったかい?

僕は君を大事にしようとはしなかったかい?

僕は君のそばで眠り、泣いたりしなかったかい?

雨が君の髪に吹き付けてる時に

〜中略〜

君が僕に望んだように

僕はしたとは決して言わないけれど

終焉を迎える時に

優しく親愛なる友よ

僕は君を思い出すことだろう

 

 

ボブ。やはりあなたの詞は素敵です。

ホント、しみじみとジワ〜ッとくる良い曲。

 

 

 

 

 

 


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