
Let's Hang On! - The Four Seasons
フォーシーズンズといえば、1960年代の前半に主に大ブレイクしたアメリカのバンドだ。
その後イギリスからビートルズが登場し、アメリカの市場を席巻したが、その頃のアメリカでビートルズに対抗できるバンドはビーチボーイズとフォーシーズンズくらいしかない・・・と言われていたらしい。
近年「ジャージーボーイズ」というタイトルのミュージカルや映画が製作されたが、それはこのフォーシーズンズを描いた作品だった。
近年の日本では、クリント・イーストウッド監督の同名映画で特にお馴染みかもしれない。
フォーシーズンズの代表曲と言えば、なんといっても「シェリー」。そして、メインボーカルのフランキー・ヴァリがソロ名義で出した「君の瞳に恋してる」。
この2曲は、たとえタイトルを聞いてピンとこなかった人でも、曲を聞けば「ああ、これか!」と思うのではないだろうか。それほど有名な曲である。
特に「君の瞳に恋してる」などは、あまりに多くのシンガーによってカバーされているため(日本人シンガーも、例外ではない)、どれがオリジナルなのか分からない人もいるかもしれない。これは、フォーシーズンズのフランキー・ヴァリがオリジナルである。
フォーシーズンズといえば、その見事なコーラスと、メインボーカルであるフランキーの独特の声が、その大きな特徴。
ファルセットをまじえて歌うその声色は、ある意味アクが強く、一度聴いたら頭に残る声である。
ヒットソングを多数持っていることでもわかるように、その音楽性は非常にポップである。
決して小難しい感じではない。
後に、ベイシティローラーズによってカバーされた「バイバイベイビー」なども、フォーシーズンスの曲である。
今回取りあげる「レッツ・ハング・オン」は、フォーシーズンスの曲の中でも特に私のお気に入りの1曲。
なぜそんなにお気に入りになったのか・・を考えてみると、メロディが好きだからというのは当然だが、もうひとつ特殊な理由が私の中にある。
小学校の頃、運動会の時に、いつも流れていた「タイトル不明」のインスト曲があったのだが、その曲に、「レッツ・ハング・オン」の一部が似ていたからだ。
もちろん、両者とも全く別の曲である。
運動会のその「タイトル不明」な曲は、結局その後どこでも耳にしたことはない。決して運動会の定番曲というわけではなかったようだ。
結局私の通ってた小学校の運動会でしか聴いたことがない。
でも、運動会の練習などで、その「タイトル不明」の曲は何度も何度も聴くことになり、その結果そのメロディが頭にすっかり刷り込まれてしまったのだった。
しまいには、その「タイトル不明」の曲のメロディが気に入るようになり、しかもそのメロディがグランドに流れていると、そのメロディに私なりの映像を思い浮かべるようになった。
その私なりの映像とは、どこかにある高い山の遠景であった。
その高い山の設定は、日本だったか外国だったかはっきりしなかった。
ただ、日本で言えば槍ヶ岳のような山で、外国ならアルプスあたりの高い山で、時間帯的には昼下がりで、空気や太陽光線のせいで、やや薄青いシルエットになっている景色であった。
そんなイメージを、その「タイトル不明の曲」に映像として重ね合わせていたのだった。
ともかく雄大な景色だったので、その曲に合わせて運動会の団体競技の練習をしているうちに、リアルな昼下がりの空に、その景色を投影していた。
結局その「タイトル不明の曲」が一体何という曲だったのかは、今持って分からない。
他の場所では耳にしたことがないし、検索しようにも手がかりがない。
たまに「あの曲、一体なんという曲だったのだろう」と思い出すことはあったが、それ以上は進まなかった。
そんなある日、フォーシーズンスの「レッツ・ハング・オン」の一部に、その「タイトル不明の曲」のメロディの断片と重なる部分を見つけた・・・というわけだ。
重なる部分は、ほんの一部だけで、その部分以外は全く別物だったけど。
まあ、そんないきさつもあり、「レッツ・ハング・オン」は、私にとって、一際親しみのわく曲になった。
20代の頃に私が組んでたポップスバンドに提供した自作曲の中には、「レッツ・ハング・オン」の一部からインスパイアされて作った曲もあった。
それほど、この曲は私の中に入り込んだ・・・ということだろう。
「レッツ・ハング・オン」は1965年、全米で3位まであがったヒット曲なので、フォーシーズンズのベストアルバムなどには必ず収録される曲だろう。
活躍した時期がかぶり、ヒット曲が多く、またどちらもコーラスが見事だったということで、ビーチボーイズと対比されることの多いフォーシーズンズ。
ビーチボーイズは、今でも日本でもかなり人気がある。
だが、フォーシーズンズのほうは?・・・というと、本国ほどには今の日本では知られていないのではないだろうか。
若い人で、フォーシーズンズをそれなりに聴いたことがある人は、どれぐらいいるのだろう。
今は日本ではあまり聴かれていないのではないか。
私とて年代的にフォーシーズンズをリアルタイム体験できた世代ではない。ビートルズでさえも私はリアルタイム体験できなかったのだから。
私がフォーシーズンズを聴いたのは、はっきりいって「後追い」。
それでも、彼らのベストアルバムを聴いた時、「こんな良いバンドを聴き逃していたのか」と思った覚えはある。
サウンド的には、今となっては時代を感じさせる部分もある。
でも、曲のポップさは、輝きを失っていないと思う。
60年代のアメリカロックバンドで、ビーチボーイズと並び称された実力は、ダテではないのだ。ロックの歴史の中では、外してはいけないバンドだと思う。
近年でも「ジャージーボーイズ」という映画やミュージカルでフォーシーズンスが取りあげられているのが、、その証明ではあるまいか。
https://www.youtube.com/watch?v=xhOaYrWKg4I
だんぞうさんが「謎の曲」とする箇所が判ったような気がします。
一部、歌詞が無く、ポップス音楽には似合わないような雰囲気が漂う箇所ですよね?(笑)
小学生時代、だんぞうさんの早熟な音楽的感受性が、そこに極めて感動されていたエピソードの方が感激です。
運動会にて流されるくらいだから、全体的には盛り上がるような音楽だったのですか?
今もって「謎の曲」とは、興味深いです。
フォーシーズンズは、今回まともに初めて聴きました。
ビーチボーイズは「いつも夏」イメージですが、フォーシーズンズには、今回紹介された楽曲の中に「四季」を感じました。
私が小学生の頃に運動会で流れていた「謎の曲」に似た個所は、フランキーのソロパートではなく、メンバー全員でコーラスしている個所の一部のメロディです。
私が音楽的に早熟だったかは自分では疑問ですが、お気に入りのインスト曲(運動会の曲もインストでした)には、私はついつい自然風景をだぶらせて、想像していたものでした。
そういういった曲は、他にもありました。
自然風景をだぶらせていたのは、私が育ったのが雄大な自然風景のない都心だったから「ないものねだり」だったのでしょう。
また、当時、自然風景の写真集を見るのが好きだったから・・・というのもあったと思います。
音楽と自然風景が自分の中で共存していたのでしょう。
でも、そういう要素は、今の私にも根底にあると思います。
ビーチボーイズは確かに「夏」というイメージがありますね。
一方、フォーシーズンスは、コーラスが売りのバンドである点ではビーチボーイズと共通するものがありますが、「色」は違いますね。
もっともそのヒット曲の多くは、私が洋楽に興味を持った中学生以前のものが多いですが…
私の印象ではコーラスグループだったのですが、バンドだったんですね。
確か4曲くらい収録されたレコード持ってました。
話は変わりますが、元号が「令和」と発表されましたね。響きは綺麗ですよね、略はRになるのかな、それともLになるのかな。
今「タモリのボキャブラ天国」やってたら、きっと誰かが投稿しますよね。
そう、クラプトン(デレク&ザ・ドミノス)のあの曲。
ちょうどサビの部分で官房長官が新元号の額を掲げます、♪レイワ〜♪
失礼しました(笑)
フランキー名義では「君の瞳に恋してる」。
このへんは定番ですね。
今の日本ではもうフォーシーズンズは、あまり聴かれてないんでしょうね。
令和、響きがなかなか良いですよね。
たぶん、スペルはREIWAになるんだと思います。
デレクアンドドミノスの「あの曲」といえば、やはり「レイラ」ですね。
確かに、令和と発音が似てます。
親日家のクラプトンも喜んでるかも(笑)。