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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

孤独のマラソンランナー  by  自切俳人(北山修)

2019年01月11日 | 音楽全般

自切俳人。じきるはいど。

これ、北山修さんのことである。別名。あるいは仮名だったのかな?

北山さんはミュージシャン、精神科医、作詞家、ラジオのパーソナリティなど多彩な面をお持ちの方で、本当に多才な方。

ミュージシャンとしては、やはり「元フォーク・クルセダーズ」のメンバーだったというイメージが個人的には強い。

 

今回取りあげる、この「孤独のマラソンランナー」という曲は、北山さんが自切俳人という別名を使って発表した曲である。

 

私が初めてこの曲を聴いたのは、確かラジオだったと思う。

じきるはいど・・?聞いたことがない、妙な名前。たぶん芸名なのだろうと思った。

それが北山さんのことであることを知ったのは、少し後になってから。

 

聞いた瞬間、その出だしのメロディに私は親近感を持った。

というのは理由があった。

高校一年の頃に作った自作曲のうちの1曲と、出だしのメロディが似ていたからだった。

確か私の自作曲は「ここに ひとり」というタイトルだった。

 

「孤独のマラソンランナー」と「ここにひとり」。

なにやら、相通じるものも感じた。

 

もちろん、その自作曲を作った頃は、この「孤独のマラソンランナー」という曲はまだなかったので、盗作したわけではなかった。

たまたま、「孤独のマラソンランナー」の出だしのメロディが、似ていただけだ。

 

ただ、似ていたのは「出だし」だけだった。

曲としての出来は、私の自作曲など、この曲には及びもつかなかった。まあ、当たり前か(笑)。

 

でも、出だしのメロディが似ていた・・というだけで、この「孤独のマラソンランナー」は私にとって、親近感を感じる曲になった。

 

歌詞のほうは、若者がひたすら前を向いて走りつづけていく内容だった。

 

歌詞もメロディも、聞いて、深く感動したとか、心に突き刺さった・・とか、そういう印象ではなかった。ちょっと、教科書などに載せられてもおかしくない歌詞だと思った。

歌詞は、その歌よりももっと昔にあったフォークソング・・例えば「若者たち」という曲などに通じる印象で、青春ソングとでも言えそうで、その時点でも多少「古さ」みたいなものも感じた。

その意味では、優等生的、、、というか、文部省推薦歌っぽさも感じないではなかった。

 

でも、妙に心に残った。

こういう歌が全く作られなくなってしまったら、さみしいよね・・などと思ったもんだった。

なので、こういう歌がまた新たに作られたことに、なにやらホッとした覚えがある。

 

そう、ホッとできる歌であった。

 

ある意味、フォークソングの「良心」みたいな歌だったのだと思う。

 

世の中には、反動というものがある。

この歌が登場した時期は、前述の「若者たち」のような甘酸っぱい青春ソングが主流だった時期を過ぎ、その反動みたいな音楽が受けていたような時期だった印象がある。

そんな中で出てきたこの歌は、大ブレイクしたというほどではなかった。

どちらかというと、流れの端っこのほうで、ひっそりと佇んでいたようにも思える。

 

でも、そんな「ひっそり感」を密かに愛する人もいたこともまた確かだったと思う。

主流が変わっても、その主流を愛する人ばかりでもないのだ。

きっと、いつの時代も。

 

「孤独のマラソンランナー」。あまり人には言わなかったけど、当時の私が親しみを感じ、密かに愛した曲。

 

 

 https://www.youtube.com/watch?v=H6QOPmSsFl0

 

 


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2 コメント

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Unknown (鮎川愛)
2019-01-13 12:42:06
世間的には、大して知られていない、「知る人ぞ知る名曲」というものですね。


むしろ、世間的に広く知られて、持て囃されている音楽は、必ずしも「名曲」という訳ではない。


混濁とした昨今では、極めて顕著なことです。


だんぞうさんの、研ぎ清まされた刃のような感受性だからこそ、「孤独なマラソンランナー」の価値を見出だしたのですね。


だんぞうさんのオリジナル楽曲の方も気になります(笑)


私が最も愛するミュージシャン、エルヴィス・プレスリーによる楽曲にも「ロンリー・マン」というものがあります。

やはり聴いていて、淋しくなる、素朴なバラードです。

華やかで賑やかなロックンロールやポップスよりも、たまには、そういう楽曲を耳にしながら、心身共にゆっくり休みたいときがありますよね。
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Unknown (だんぞう)
2019-01-13 16:16:18
確かにこの曲は、今となっては「知る人ぞ知る」系の曲だと思います。

私の感受性など、ありきたりなもんだと思いますが、この曲は、なんとなく自分のアンテナに引っかかった、、、そんな感じです。
あまり人には言わなかったけど、密かに好きだった、、、そういう曲です。

私の自作曲「ここにひとり」は、つたなすぎて、人前では今更歌えないです(笑)。
ただ、「孤独のマラソンランナー」と出だしのメロディーは似てます。
でも、それだけです(笑)。

エルビスは、バラードにも定評ありましたよね。
「今夜はひとりかい」とか「アスクミー」とか。
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