蒼天在眼 (そうてんまなこにあり)ーベランダで星を見る

昔、昔、天文少年でした。そして、今は、ベランダから、星を見ています。
いろいろの忘備録

ASI air pro で ”超お気楽“ オートガイド その3ー運用編ー の巻

2021-10-16 12:18:23 | 天体観測

生初めてのオートガイドの実際に、やってみました。

まず、ガイド望遠鏡に使うMinscopeですが、対物レンズは、30mm で、見た感じは、コーティングされた、2枚組のアクロマートのようです。

このレンズアッセンブリーがネジを切った鏡筒本体にネジ込まれています。

ピントは、ねじ込みの度合いを変更して合わせる設計です。またカメラ延長筒を付けてかなり浅く固定しないとピントが出ません。これが、分かるまでだいぶ時間を無駄にしました。ピントが合ったところで、同じネジに嵌った赤いアルミのリングを密着させて固定します。はっきり言って、ピントはとても合わせづらいです。ネジのピッチが大きく、少し捻ると、大きくピントがズレます。またグリスが塗ってあるわけでないので、回転に引っかかりがあるような感じで、微妙な操作が困難です。ピントが出たところで、固定リングを、レンズアッセンブリーに密着させる、ピントがずれます。とほほ。

このガイド鏡は、夜間ピントを合わせるのは難しいと思われるので、天体の導入前にガイド鏡のピント合わせをしてます。ベランダから見える遠くの地表物などにフォーカスを合わせておくと、大体のピントが出ているので、その後の、恒星に対するピント合わせが楽になります。ガイド用CMOSカメラ(ASI 120mm)は、感度が高いので、ゲイン0、露出0.001秒でピントを合わせます。Balconが、光軸合わせにいつも使っている送電線です。

いよいよ、人生初のオートガイドを始めます。目標天体を導入して構図を決定したあと、ガイド鏡の画面に移動します。ガイド鏡画面への移動は、ガイドエラーグラフをタップします。

まず、露出時間を、1−2秒にセットして、リサイクルマークのようなアイコンをタップします。

この画面で星が映らない場合は、対物レンズキャップを付けたままか、ピントが全く合ってないかの可能性があります。ガイド鏡のピントを再調整する場合は、露出を0.5に変更(EXPをタップして変更)すると合わせやすいです。Balconのベランダは、光害が酷いので、コントラストが悪いですがいくつか恒星が見つかるので、フォーカスを合わせます。

ガイドカメラのゲインは50〜80ぐらいの範囲で、コントラストが最良の値にセットしました。最上段の設定アイコンのヘヤーライン十字アイコンタップで、ゲインをセットできます。

ピントと、ゲインを調整したら、露出を1〜2秒に戻して、右手にある十字アイコンタップして、オートガイドに入ります。

ここで、チェック。赤道儀のハンドコントローラーのスピードモードが、Guideになっているか確認します。さもないと、鏡筒が大きく動いて、導入からやり直しになってしまいます。

 

その日初めてのガイドの場合、キャリブレーションデータをクリヤします。キャリブレーションとは、目盛をつけるという意味で、測定の前に、測定器の値の精度を確認する作業のことで使うことが多いですが、この場合、どの程度の追尾エラーに対してどのぐらいの修正信号を入れるかを ASI air pro  が、学習することのようです。人力でガイドしていた頃は、観測者が無意識でやっていたことなんですが、やはり、機械には、通用しないので、キャリブレーションを行うことが必要なようです。キャリブレーションが、自動で始まらない時は、右手にある丸にi と書いてあるアイコンをタップして出てくるclearボタンで、キャリブレーションデータをクリヤすると、キャリブレーションが始まります。

キャリブレーションが終わると、勝手にガイドが始ます。

目標天体を変更する場合は、オレンジのストップボタンを押すと、ガイドが終了します。ガイド画面から抜けて、メイン画面に戻るには、左上角の矢印アイコンをタップします。

Balonの機材では feedback gain を決めるagressiveness は、赤緯、赤径ともに60%〜70%が収まりが良いようでした。その他の値は、工場設定値で問題ないようです。

それでは、結果です。

露出不足で、ザラザラしていますが、らせん星雲(NGC7293) です。露出3分、10枚スタック総露出時間30分ですが、3分程度の露出では、星が流れていません。 フィルターはサイトロン Comet band bandpass filterを使っています。

何も考えずに、人生初のオートガイドをしてみました。WindowsPCなしで運用できるのが楽ちんで素晴らしいです。



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