以前、マルミの色素フィルタ(R2)フィルタで、銀河を近赤外線撮影した記事で、近赤外線の感度の高いカメラがあると幸せになれそうだ書きました。
あるもので済ますことが課せられているBalconは、そうそう、カメラを新調するわけにもいきませんが、惑星撮影用に所有するZWO ASI 224mcが意外に近赤外線領域の感度が高いことに気付きました。
800nmまで、ピーク感度の50%以上を保っています。問題は、マルミR2フィルタには、アメリカンサイズ(31.7mm径)のものがないということです。アメリカンサイズのIR pass フィルタを調達できれば、asi224mcで、近赤外線撮影できそうです。
アメリカンサイズのIRパスフィルタを探してみると、サイトロンが、3種類出していて、カットオフ波長が、それぞれ640nm、720nm、800nmだそうです。後の2つは、近赤外線フィルタですが、640nmのものは、型番IR640 pro IIで、可視光のHα(650nm)を通すフィルタです。前回の、R2フィルタとほぼ同じカットオフですが、干渉フィルタだけあって、近赤外線の透過率は、ほぼ100%です。R2は、透過率90%でしたから、期待できそうです。透過特性はこんな感じ。カットオフは、R2フィルタとほぼ同じです。銀河から、出ているであろうHαも記録できるのと、R2と比較対象でいいかなと思います。
価格も、「野菜たっぷり塩タンメン」10杯分とR2フィルタの10倍もしますが、R2フィルタが破格に安いのであって、干渉フィルタとしては、戦闘的価格です。そういうことで、Amazonで、購入、翌日配達の運びとなりました。
ASI 224mcに取り付けると、こんな感じ。波長の短い青みがかった光を反射して青く見えます。
ASI 224mcは、センサーサイズが1/3インチとASI 294mc pro の1/4です。μ180cに取り付けると、強拡大になり過ぎてしまいますし、画角が狭いので、プレートソルビングに問題が出て、自動導入に支障が出そうです。ということで、今回は、焦点距離1800mmのμ180cから、同450mmのFSQ85 ed に、鏡筒を変更して、ちょうこくしつ座銀河を撮影しました。μ180cでは、露出時間2分でしたが、今回は、30秒で充分でした。20世紀天文少年頃のモノクローム写真のようで懐かしい雰囲気の写真になりました。
μ180cでR2フィルタを使用した近赤外線の写真は、こんな感じ。口径の大きい分だけ、ちょっとだけ鮮明ですかね。
近赤外線の写真は、地上散乱光によるカブリが少なく、光害の影響もあまりなく、ベランダ撮影には良いのですが、色がつかないのが残念です。
ブログ「新星空の友」をチェックして頂きまして、ありがとうございます。
R2フィルター使用の写真、拝見しました。
ソフト現像処理の仕方で色合いは変わりますね。
干渉フィルターを駆使することで東京都心でも散光星雲や銀河がきれいに写せる時代になりましたね。
これからもいろいろと試行して東京都心なりの星空写真を撮影して頂きますようお願いします。
尚、私のブログにも載せましたが、レナード彗星は今ならば固定撮影でも写ります。街灯のない場所を探して夜明け前の撮影に挑戦して頂きたく思います。
天気予報から12/9夜明け前が狙い目かと思います。
どうぞよろしくお願いします。
12/9は、仕事が長引いて、時間が取れませんでした。
Leonard彗星は、12/20前後の地平高度がやや高くなった時期でないと、当方のベランダからは、難しいと思っています。
貴サイトLeonard彗星予想座標を参考に、索星させていただきます。ベランダは、南西に向いているので、日没後しかLeonard彗星は、探せません.仕事から帰ると、午後7時前後なので、休日に晴れると良いのですが。