ベアメタルというと、航空機業界では、塗装なしで、ジュラルミンの地肌剥き出しの運航をすることを指しますが、コンピュータの世界では、OSなしで、コンピュータを使う意味で使われます。
PCでは、Windows OSをインストールしないで使う人は、ほとんどいないでしょうが、組み込み用途のコンピュータ(たとえば、車載システムとかは、ベアメタルがほとんどではないでしようか。
Wikipediaでベアメタルを検索すると、
ベアメタル(英: bare metal)とは、計算機科学では、オペレーティングシステム (OS) を介さずに、ロジックハードウェア上で直接命令を実行するコンピュータを指す。ベアマシン(英: bare machine)とも呼ばれる。bareとは「裸」のことで、OS等の「衣」を纏っていない、という意味。
<中略>
PDP-11などの初期のコンピュータでは、プログラマはマシンコードで提供されるプログラムをRAMにロードしていた。プログラムの動作はLEDの点灯や、磁気テープ、印刷デバイス、またはストレージから得られる出力によって監視できた。
とあります。
PiDP-11は、普通にインストールすると、各種OSが使用できる状態で、インストールされます。たとえば、DEC謹製の RT-11 (<ーお世話になりました。)、RSX-11 M Plus, DOS-11 , RSTS, AT&Tの初期のUNIXなどが、プレインスートール済です。Lions' commentary で有名なV6も2.11BSDも入っています。
しかし、一度OSが起動すると、コンソールパネルを操作することは、終了するときまで、ほとんどありません。コンソールパネルを使い込むには、ベアメタルで運用するのが1番いいと思います。
ベアメタルの良い点は、PDP-11のマシンのアーキテクチャーや動作を知ることができると言うのもあります。そんな、無くなってしまったマシンを学んでどうするのだという意見もありますが、実は
いわゆるノイマン型・プログラム内蔵方式のプロセッサの構造と基本動作は、世界で最初の実用的なノイマン型・プログラム内蔵方式のコンピュータであったEDSACの実装の時点で、すでに構造と基本動作が実装されている。(Wepedia CPUの項目からの引用)
ということで、最新の64bitプロセッサも、処理速度と、一度に処理するデータ量が増えていますが、本質的には変わりません。一応、16 bit プロセッサの完成形とされるPDP–11を知ることは、現代のプロセッサの理解にも役にたつと思えるのですが…。
まあ、趣味には理由はいらないと思うので、次回は、ベアメタルで使うPDP-11ということで、各論を始めたいと思います。(裏の顔表の顔へとつづく)
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