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ところにより霊的解釈

映画の感想です。

レオン

2020-06-07 12:18:00 | 日記
言わずと知れた、名作。
30回は観てる。

ファザコンの女の子と、
ロリータコンプレックス風味がある男性は
グッと来るものがある、
気がする。

すごく孤独で、純粋で優しい二人。

この二人の過ごした時間は、
完成されていて
永遠だと思う。

レオンが自己紹介の時間に、
弟を喪って泣いているマチルダに
子ぶたさんのミトンをつけて
不器用に

『ハロー。
マ、チ、ル、ダ』
と言うシーンで
いつも泣いてしまう。

レオンの優しさを、とても感じる。

ところで、
スタンスフィールド役の俳優さんって
演技が上手いのレベルじゃない。

クスリでイッちゃうシーンが
真に迫り過ぎてる。

俳優さんは、映画の中のその時
その時で
同じような境遇に置かれた誰か、
の魂を掴んで具現化する
ことが出来る。

一種のシャーマン的な。

終盤は
レオンが、かわいそうで
何だかもう、観たくないくらい。

マチルダを守る、切り抜ける
しか考えてない。

スタンスフィールドが悪い人だとか、
わりとどうでも良さそう。
マチルダに頼まれたから、
最期まで遂行したのだろうけれど

殺しておかないと、マチルダのこれからを
守れないから
というのもある。

彼女の生涯を守りたかったんだよね。
一緒に生きられないとしても。

レオンは、でも、
ずっとマチルダの傍にいると思うな。


マチルダの未來がどうなったか
って、よく楽しく議論されるけれど

案外、ふつうの人生を送ると思う。

殺し屋になったという意見もあるけど。

レオンは自分と同じ生活を、
マチルダに対しては望まない。
殺し屋なんて、不幸を吸い寄せるだけだ
って、わかってるのだから。

マチルダは何とか、周囲の人に馴染む
ように見せかけて、
やっぱり心底は孤独だけど
静かに暮らしたんじゃないかな。

ふつうの人と結婚して、
子供を産んで
大事に育てて。

そしてマチルダの心にも、
常にレオンは
住んでいると思う。











【エスター】

2020-06-06 01:05:00 | 日記
ホラーというか、サイコです。
この映画を観るのは、2回目。

ざっくり内容を。

孤児院から養子に迎えた女の子が

どこか変。


言動がいちいちおかしかったり、

不気味なのです。


が、第一印象は〝良い子〟。


以下、

観ながら感じていたこと。


この子、エスターは実は

物凄く純粋なんじゃないかな、….

と。


他害は許せないけれど、

苦しんでいる鳩を殺した時も

『楽にしてあげたい』

という、彼女なりの優しさだったり。


理解が出来ないわけじゃない、

賛成もしないけれど。


男性を好きになり、

手段を選ばない。

それくらい愛を求めている。


強い本能。


満たされず、

焦がれていて。

それが暴力性に繋がる。


お父さんを殺めてしまうのも、

『愛してくれないなら、死んで』

というくらいの、愛の裏返し。


だから、殺めかたが烈しい。

愛の怒りだと思う。


先天性の障害を持つことと、

凶暴性は無関係に見えるけれど、

実際は連動している。


頭の良い人だから、二次障害として

サイコパスなのだろう

と。


自身に都合の悪いことを掘り下げて来る者は、敵。


敵と捉えたら、命を絶つ。


過激なので、この人に愛を注げるのは

神様だけ。かも知れない。


彼女は聖書を持つ。

良い子を演じるポーズに見えるけれど、

心から祈りを捧げている。


最期にお母さんの愛を求めるけれど、

ナイフを隠しながらも

本心から告げたのだと思う。


これは哀しい物語なのじゃ

ないかしら。


夫妻は身勝手かも。

養子を育てるというのは、簡単ではない。

すでに二人の子がいる中で、

エゴでエスターを連れて来る。


…ようにも、見える。


お酒の依存を乗り越えて、

失った子への気持ちが癒えない、

まだ不安定な中で

孤児院に行って、


お金があるから

育てられる

みたいな傲慢さ、も感じる。

傲慢は0じゃなかったはず。


すでにいる二人の子に愛を注ぎ、

失った子への弔いだけで良いような。


貰って来る子をモノみたいに

感じてる部分があったのでは。


エスターは最初から

そう感じていたし、

隙だと見ていたと思う。


サイコパスの人は、

他者の心理をよく読む。


エスターは人の気配を読んで

動いている。

感覚が鋭いから。


彼女が

クリニックで

自身の運命への無念さ

みたいなものを感じて、叫んでいるシーンが

悲しかった。