エレカシ復活の日。
野音の中へ入れず、六本木の映画館でライブビューイングする予定だった私Iちゃん。
お昼に野音前で集合し、物販の列に並びグッズを購入後、日比谷公園内でビールをいただき
その後日比谷公園から上野公園へ移動。公園を通り抜け、藝大美術館で開催中の
「興福寺 仏頭展」へ行ってきました。
数奇な運命をたどった国宝「銅造仏頭」ならびに仏頭の守護神として造られた
国宝「木造十二神将立像」、国宝「板彫十二神将」の揃い踏み展示です。
白鳳時代の仏頭は「白鳳の貴公子」とも呼ばれ、静かな微笑みをたたえている・・・
とパンフレットには書かれていますが、私には「微笑み」というよりなにか
遠くを見つめているような、すべてを見透かしているような、凛としたお顔に見えました。
「私は何もかもわかっている・・・」とでも言いたげな。
仏頭さん、頭部だけが残ったとは言うものの、片耳は無く後頭部も大きく失われ
とても痛ましいお姿なのだけど、バーチャルリアリティ技術による復元された全身姿より
現存の仏頭さんのほうがより威厳を感じるのは その痛ましい姿と対比するような表情からなのでしょうか。
今回の展示、私的には仏頭さんより、十二神将がお目当てだったのですが
展示方法がとても良かったです。
十二神将立像は、広い展示場の奥に置かれた仏頭さんを守るように広くスペースをとって
ガラスケースも無くぐるり360度拝見できるように展示されてました。
すごーーく近づいて細部までじっくり観られます。
照明は明るすぎることなく、厳かな寺社の雰囲気も感じられます。
板彫の十二神将は、ちょっと漫画チックでユーモラスな感じ。ただ、板彫とは思えないほど
精緻で重厚な彫りで、素晴らしい立体感です。
立像の方は装飾からお顔の表情までリアルで躍動感のある猛々しさ。
十二神将それぞれの頭上には十二支の動物が乗っていて、私の干支「午」を乗せていたのは
「珊底羅(さんていら)大将」さんでした。なかなかのかっこよさでしたが
十二人の中で一番のイケメンは「安底羅(あんていら)大将」さんでした!(個人的意見)
一級の美術品として堪能するも良し、信仰の対象として崇めるも良し。
仏教美術は奥が深いですな。
そうそう。今宵は十五夜満月。
仏像と月ってなにか通じるものがあるような気がします。
「月」を歌った名曲も数多くあり、日本人の心に響く何かがあるのでしょうね。