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有松鳴海絞大須賀彩の【日常彩り日記】

今日は私が職人になったきっかけを語る

有松・鳴海絞 括り職人をやって15年。

始めるきっかけとなったエピソードを今日は語りたいと思います。
 
絞り染めを始めるきっかけとなったのは大学のゼミの授業でした。
 
岡崎学泉短期大学 生活デザイン総合学科を卒業してから、さらに勉強したいと名古屋学芸大学ファッション造形学科に3年次で受験をし入学しました。
 
 
当時ほとんど外部からの受け入れに前例がなかった3年次編入。どこかハンディーキャップがると感じていた私ですが、みんなに勝てる何かを常に探して過ごしていたのを今でもよく覚えています。
 
一番意欲的だったその時に出会った有松鳴海絞。
最初は輪ゴムやビニール紐を使った簡単な物が絞り染めだとおもっていたのですが、検索すると、、、
どうやら名古屋市緑区に絞りの産地があるらしい!と知りどんどん魅力にハマっていきました。
 
毎年第1土日に行われている【絞り祭り】。ここで自分がデザインした洋服を染め、着てお祭りに参加する、と言うのが最初の課題。
 
最初に絞り始めたのは縫い絞り。
針と糸を使い、本を見ながら作品に仕上げていきました😊
 
「わぁー楽しかったね!」普通はそこで終わるところではありますが、実際に産地に行った事で緻密な柄、吸い込まれるような表現を目の当たりにして衝撃をうけ、もっとやってみたい!もっと知りたい!に変わったんです。
 
2年連続で絞り祭りファッションショーに参加して2回目は先生からの投票によりグランプリをいただき頑張って制作した事が評価されたと言う事も、私の中でモチベーションになっていたかと振り返ります。
 
でもなぜそこで弟子入りに?
 
そうなんです。
産地にいきなり行っても求人もなければアルバイトも募集していない。
 
でも不思議なことに後にご縁があり弟子入りすることができました。
 
4年生になった時にさて、卒業論文のテーマをなににしよう?授業を通して一番興味があった絞り染め。
そして単位取得のために1年制、2年制にまざり授業を基礎の基礎からまた勉強し始めた生地の特性。それぞれの繊維には特徴があり面白い!と言う事、それぞれの特徴により生地が変化することに興味をもち染めをテーマに研究し始めました。
 
半年間「日本の伝統的染色三纈に関する研究」をし、作品に仕上げてきました。
 
初めは絞り染めだけが論文のテーマではなかったのです。
 
残りの半年間は作品作りをしていきます。
研究論文からなにか1つのキーワードで作品作りをしていくのですが、そこで私が選んだのはもちろん【絞り染め】!
卒業制作発表会はゴールド賞。
ここでも努力した事がどんどん評価されたと言う喜びが次につながっていきます。
 
先生から呼ばれたある日。
 
「もっとあなたが勉強できる場所がある。あと2年大学院へ行けばみんなと同じ4年間ここで学んだ事になるよ」と。新しく立ち上げたばかりの大学院への進学のお誘い。
 
勉強がすごく好きなわけではなかった私ですが、母がすごく喜んでくれて大学院へ進学を決意しました。
父はもちろん反対。
短大から大学にいったんだから、大学院なんて、、、。
そんな父を説得し
 
それと同時に弟子入りも本格的にスタートしました。
 
ヨーロッパを拠点としていたsuzusanの村瀬裕氏の元、当時留学とインターシップで日本に来ていたラオス人の男の子、ドイツ人の女の子、日本人の私の3人でスタートしました😊
日本の技術でありながら、日本人は私だけ!!
それから気づけばsuzusanで8年、山上商店で2年間計10年修行をしました😀
 
※新人デザインファッション大賞 受賞作品
 
長くなりそうなので次回は私が大学院でやってきたこと、そして大学で働きながら弟子入りを続けて来た事、そして、独立して5年のエピソードなどを語れたらと思います。
 
また次回お楽しみに!!
 
 
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