4編を収録した短編集。
一話づつ丁寧に読んでいきました。
【姫君】は読後に泣いてしまった。何故泣いてしまったのかはわからないけれど、この系(と括ってしまうとアレなんだが)のお話で、ラストがこうならない話はめずらしい。故に、このラストでいい…のだとは思う。思うのだが切ない。切ないからいいのだろうか。予定調和なんだなぁ…。
文章で人を泣かせるのは凄い。
映像なら、まだ実感として「誰かが悲しいと思っている」という事が感じやすい。映像の中で、人が泣いているからだ。映像としてあると、感化されて、感情を共有しやすい。
しかし文は文なのだ。
純然たる言葉のみで、悲しみを、切なさを表現する事は難しい、と思う。なぜって、「悲しい」と書けば悲しさを感じるわけでも、「切ない」と書けば切なく感じるからでもないのだから。読み手が「悲しい」「切ない」と感じる為には、登場人物に感情移入をするだけの文章力がないと、とてもじゃないが泣けない。
言葉とは素晴らしい!人生とは素晴らしい!!おお薔薇色の人生よ!!!
謳歌せよ!歌え、笑え、踊れ!!咲き狂ってしまえ!!!
エンターテインメントを供給する側になる為に、言葉使いになるために。
溢れる感情を、誰かに伝えるために。
蒼猫たすくは、絵と言葉を駆使して頑張っていきます。
…ってこれ、レビューのまとめじゃないし!
…ま、いっか。
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