1956年にベルギーの神経科医ソルレらが初めて報告して以来、ACTHという脳下垂体ホルモン(副腎皮質刺激ホルモン)が点頭てんかん発作を抑制する効果があることが多くの追試によって確認された。その効果は即効性で、投与開始後二週間以内に発作は全く消失するか、もしくは大部分消失するので、今日でもなお世界中の多くの施設で第一選択薬として使われている。
ホルモン療法と言えば、すなわちACTH療法を意味すると言ってよい。アクス療法、アクサー療法などとも呼ぶ。
<使用するACTH製剤>
日本では、作用時間の長い人口合成ACTH製剤であるコートシロンZが専ら使われている。1日1回、0.01~0.015㎎ /㎏を筋肉内に注射する。
<投与スケジュール>
標準的な投与スケジュールは1日1回ずつ筋注を、最初の2週間(14日間)毎日行う。有効な場合は、この最初2週間連日の筋注で、発作が消失ないし著減し、明らかな効果が分かるので、3週間目からは筋注を1日おきにし、第5週、第6週は週2回だけに、次いで第7週、第8週は週1回だけに筋注回数を減らし、合計8週間で終了とする。
筋注を毎日または1日行う期間は、最初の4週間だが、この期間は入院して行うのが原則。筋注回数が週2回以下になれば、通院で行っても差し支えない。
以上は、基本スケジュールであって、決してこの通りに行わなければならないとキマリではない。1回投与量を下は0.005㎎ /㎏、上は0.025㎎ /㎏を限度として、増減させて差し支えない。連日筋注の期間を7~10日間に短縮したり、3週間に延長したりする。また前記のように8週間かけて漸減中止するのではなく、4~6週投与したあと、突然中止しても、特に目立った不都合はない。
個々の例で、効率の様子によって、臨機応変に使い分けることが望ましい。
<効果>
効果は即効性で、多くの場合、治療開始後1~2週間の間に現れる。約8割の患児で、発作が完全に消失するであろう。臨床発作の消失とほぼ平行して、脳波異常(ヒプスアリスミア)も消失するか、著しい改善が得らる。
脳波の改善率は、一般に発作改善率より低い傾向がある。つまり、目でみると発作はすっかり消失したように思える例でも、脳波で検査すると、程度はずっと軽度になったとは言え、異常所見が残存している場合が少なくない。
<副作用>
注射開始後最初に現れるのは不機嫌、異様な興奮、睡眠寸断など、2週目からは、肥満、むくみ、血圧上昇が現れる。もっと長期的には白内障、骨粗しょう症を来すことがある。感染に対する免疫力も低下するので、感染源への接触を極力避けること、すでに感染症にかかっている時は、ACTH療法を中止するなどの配慮が必要。もっとも、前記した0.01~0.015㎎ /㎏という1回量は、初期の時代の使用量に比べて半分の極少量なので、最近では副作用の程度も著しく軽くなった。
ホルモン療法と言えば、すなわちACTH療法を意味すると言ってよい。アクス療法、アクサー療法などとも呼ぶ。
<使用するACTH製剤>
日本では、作用時間の長い人口合成ACTH製剤であるコートシロンZが専ら使われている。1日1回、0.01~0.015㎎ /㎏を筋肉内に注射する。
<投与スケジュール>
標準的な投与スケジュールは1日1回ずつ筋注を、最初の2週間(14日間)毎日行う。有効な場合は、この最初2週間連日の筋注で、発作が消失ないし著減し、明らかな効果が分かるので、3週間目からは筋注を1日おきにし、第5週、第6週は週2回だけに、次いで第7週、第8週は週1回だけに筋注回数を減らし、合計8週間で終了とする。
筋注を毎日または1日行う期間は、最初の4週間だが、この期間は入院して行うのが原則。筋注回数が週2回以下になれば、通院で行っても差し支えない。
以上は、基本スケジュールであって、決してこの通りに行わなければならないとキマリではない。1回投与量を下は0.005㎎ /㎏、上は0.025㎎ /㎏を限度として、増減させて差し支えない。連日筋注の期間を7~10日間に短縮したり、3週間に延長したりする。また前記のように8週間かけて漸減中止するのではなく、4~6週投与したあと、突然中止しても、特に目立った不都合はない。
個々の例で、効率の様子によって、臨機応変に使い分けることが望ましい。
<効果>
効果は即効性で、多くの場合、治療開始後1~2週間の間に現れる。約8割の患児で、発作が完全に消失するであろう。臨床発作の消失とほぼ平行して、脳波異常(ヒプスアリスミア)も消失するか、著しい改善が得らる。
脳波の改善率は、一般に発作改善率より低い傾向がある。つまり、目でみると発作はすっかり消失したように思える例でも、脳波で検査すると、程度はずっと軽度になったとは言え、異常所見が残存している場合が少なくない。
<副作用>
注射開始後最初に現れるのは不機嫌、異様な興奮、睡眠寸断など、2週目からは、肥満、むくみ、血圧上昇が現れる。もっと長期的には白内障、骨粗しょう症を来すことがある。感染に対する免疫力も低下するので、感染源への接触を極力避けること、すでに感染症にかかっている時は、ACTH療法を中止するなどの配慮が必要。もっとも、前記した0.01~0.015㎎ /㎏という1回量は、初期の時代の使用量に比べて半分の極少量なので、最近では副作用の程度も著しく軽くなった。