25~26日

2010-09-26 22:03:50 | Weblog
ドン・ウィンズロウ:犬の力
   面白かった!残酷だった!暴力の描写が凄まじい。
   でも読み進むに従って、あまり気にならなくなる。
   アートやアダン、ノーラ、ショーン…どうなって行くんだろう?
   
   しかしアメリカの麻薬がここまで蔓延したのは、政府の政策のせい
   だったのね。左翼に政権を取らせないようにするため、中南米の
   右翼やらなんやらに資金提供して、そのためのお金は麻薬の流通から
   得る! 正義はどこにあるのか?存在しないのか?
   怨念と歳月が織りなす、麻薬戦争の歴史。

   2009年の海外小説BEST1、納得です。

   作品の中に犬は出てきません。犬の力…とは>
   旧約聖書 詩篇22章20節(版によっては21節)に出てきます。

   わたしの魂を剣から
   わたしの愛を犬の力から
   解き放ってください。


   ここでの「剣と犬の力」とは
   民を苦しめ、いたぶる悪の象徴 という意味合いです。

   
     そして主人公のアート・ケラーは誰の腹の中にも
   「犬の力」はあるのかも知れない…と言っています。

   しかし上巻読むのに、ほんと時間が掛かった
   普通ここまで時間が掛かる本って、多分もう読まない(笑)
   これはそうぢゃなくて、引きこまれるのが怖い…そんな気にする本です。