投資家の目線

投資家の目線9(証券業界の更なるコストダウンに期待する)

 2006年1月から、一般債にも保管振替制度が導入される。その結果として証券会社のバックオフィスの合理化が期待される。証券会社のバックオフィス部門は未だ紙ベースで業務を行っている部分があるためコストがかかる。紙ベースで業務を行うと顧客との証券の受け渡しで人手が必要だし、その枚数を数えるにも人手がかかる。また、証券会社に証券が出入り(入出庫)するときにはそのマイクロフィルムを撮影するし、利払いの時には債券から利息金額が表示されている利札を切り取り、枚数を数えて換金しなければならない。
 例えば証券の入庫時はこんな具合である。
取引相手から証券を持ってくる→証券の枚数を数える→マイクロフィルムを撮影する→(撮影機械の中に証券が詰まったままになっていないか確認するため)証券の枚数を数える→再確認のため上司が証券の枚数をチェックする→金庫に保管する
 第一、証券の券面を保管するためには大きな金庫が必要だし、その枚数を数える機械や利札を切る機械を導入している大手証券グループもある。保管振替制度の活用による有価証券のペーパーレス化で、そのような機械は不要となり人員は極力抑えられ、その分費用が削減できるはずである。証券業界は早急にそれに合わせた体制をとり、利益の拡大に取り組んでいただきたい。
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