ポロンアルマジロ

フェアリーサイズのポロンアルマジロが見つける幸せのカタチ!?

Twinkle poronのおはなし その12

2013年12月18日 12時39分30秒 | 童話『Twinkle poronのおはなし』
青空が広がる冬晴れの昼下がり・・・ベッドにもぐって
寝ているデネブをぼくはそっとしておいた。

微かに扉をノックする音がして、ドアが勝手に開いたよ。
ぼくは赤い瞳に見つめられてた。
それが星番だった。

星番なんて今まで見たことも、聞いたこともないけれど
目の前にいるんだから認めないワケにいかないよね。

星番はぼくを外に誘うと、家から少し離れた切り株に
座り静かに言葉を紡ぎだす。



Twinkle poronのおはなし その11

2013年12月17日 12時27分16秒 | 童話『Twinkle poronのおはなし』
明るい夜にもすっかり慣れたぼくのまぶたをこじ開ける
かのように、窓辺でデネブがチカチカ光ってる。
「眩しいよぉ。。。」

目をこすりながら起き上ったぼくを見て、デネブはさっと
ベッドに もぐりこんできた。
窓越しに赤い瞳が見えたような気がしたけど、気のせい
だったかな。
デネブはいつものようにベッドの上を楽しげに弾んでる。

夜になると光るこの家が、町のウワサになっているらしい。
ぼくは胸騒ぎをおぼえた。

Twinkle poronのおはなし その10

2013年12月16日 18時16分40秒 | 童話『Twinkle poronのおはなし』
冬の空は美しい、空気が澄んで満天の星が輝く世界。。。

夜中になるとデネブはベッドをそっと出て、窓辺に
いることが多くなった。
「空に帰りたい?」って聞くと、きまってデネブは
カラダを横に振る。
だけどその仕草は、心なしか力が感じられないよ。

もしも流れ星が空へ帰れる方法があるのなら、ぼくは
デネブを帰すだろうか。



Twinkle poronのおはなし その9

2013年12月14日 13時37分11秒 | 童話『Twinkle poronのおはなし』
世間は、クリスマスの準備に忙しい。
ぼくらだってもうじき来るその日を、指折り数えて
待ってるよ。

デネブとの毎日は、新鮮で楽しいことばかり。。。
だけど最近、ぼくには気になることが起こってた。

昼間はほんのり白く透けて見えるデネブなのに、夜に
なると明るく眩い光を放ってるんだけど・・・その輝きが
日に日に強くなってるような気がするんだ。

Twinkle poronのおはなし その8

2013年12月13日 15時28分30秒 | 童話『Twinkle poronのおはなし』
たとえ互いに共有できる言語があったとしても、分かり
合えるとは限らない。
ニンゲン同士がそうであるように。

種族が違っても、キモチが繋がる存在・・・

デネブはいつだってぼくの言葉をじっと聴き、そっと
傍にいてくれる。
ぼくはデネブの様々な光り方や佇まいを感覚で捉え、
ナニを想っているのか解るようになってきた。